【ベセルナクリーム(イミキモド)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

ベセルナクリームは、有効成分イモキミドの外用薬です。
尖圭コンジローマと日光角化症の治療薬として用いられています。

今回は、ベセルナクリームについて、その効果効能、副作用と注意点について紹介します。

目次

ベセルナクリームってどんな薬?
ベセルナクリームってどうやって効くの?
ベセルナクリームの用法・用量
ベセルナクリームの副作用
ベセルナクリームの注意点
まとめ

ベセルナクリームってどんな薬?

ベセルナクリームは、イモキミドを有効成分とする薬です。
尖圭コンジローマや日光角化症の治療に用いられます。

日本では、2007年12月に販売開始されました。

効能・効果
●尖圭コンジローマ(外性器又は肛門周囲に限る)
●日光角化症(顔面又は部に限る)

(効能・効果に関連する使用上の注意)
●日光角化症
1.顔面又は部以外の日光角化症に対する有効性及び安全性は確立していない。
2.日光角化症への本剤の使用にあたっては、真皮内浸潤性の有棘細胞癌でないことを確認すること。視診、触診による鑑別が困難な場合には、組織学的検査を実施すること。
引用:ベセルナクリーム 添付文書

尖圭コンジローマとは?

尖圭コンジローマとは、性器や肛門周辺にイボができる病気です。
性感染症の一つです。
性行為で感染してもすぐに発症するわけではなく、3ヶ月程度の潜伏期間があります。
※早いと3週間程度、遅い場合は8ヶ月
そのため、だれとの性行為で感染したか特定が難しい場合があります。

イボができても自覚症状はあまりなく、時に痛みやかゆみが生じます。
なにはともあれ、イボができたら、皮膚科・泌尿器科・(女性なら婦人科)を受診してください。

原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルス感染が原因となります。

日光角化症とは?

日光に含まれる紫外線を浴び続けることによって生じる皮膚の病気です。
60歳以上の方で多くみられます。
有きょく細胞がんと言われる皮膚がんの前兆病変と考えられています。
なので、見つけたら早めに皮膚科受診することがだいじとなります。

ベセルナクリームってどうやって効くの?

ベセルナクリームの有効成分【イモキミド】は、尖圭コンジローマに対する作用の仕方はある程度解明されていますが、日光角化症に対しては解明されていません。

尖圭コンジローマに対しては、ウイルスの増殖を抑える免疫細胞である単球・樹状細胞に働きかけ、ウイルス増殖を抑制する物質を放出させることにより、尖圭コンジローマの原因ウイルスであるHPV(ヒトパピローマウイルス)を駆逐する作用の仕方であると考えられています。

具体的には、単球・樹状細胞の表面にあるTLR-7(Toll-like receptor)に結合し、ウイルス増殖を抑制する物質を放出させるスイッチを押す働きを通して、ウイルスの増殖を抑制させます。

日光角化症に対しては、詳細は解明されていないものの、イモキミドが自然免疫系及び細胞免疫系統を活性化させることと、アポトーシス(細胞の自殺)を促すことで、日光角化症の病気を消すことができているのではないかと示唆されています。

余談ですが、どうして効いているのか分からないけど、効いてるから使おうというのは、それなりにあります。

ベセルナクリームの用法・用量

用法・用量
●尖圭コンジローマ(外性器又は肛門周囲に限る)
疣贅部位に適量を1日1回、週3回、就寝前に塗布する。塗布後はそのままの状態を保ち、起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、水又は温水で洗い流す。

●日光角化症(顔面又は部に限る)
治療部位に適量を1日1回、週3回、就寝前に塗布する。塗布後はそのままの状態を保ち、起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、水又は温水で洗い流す。4週間塗布後、4週間休薬し、病変が消失した場合は終了とし、効果不十分の場合はさらに4週間塗布する。

(用法・用量に関連する使用上の注意)
本剤の使用にあたっては、重度の炎症反応が局所にあらわれることがあるので次の点に十分注意すること。

●尖圭コンジローマ
1.本剤は外性器又は肛門周囲の疣贅にのみ使用し、それ以外の部位の疣贅には使用しないこと。
2.本剤塗布後6~10時間を目安に必ず洗い流すこと。(塗布時間の延長により、重度の皮膚障害があらわれやすくなる。)
3.本剤の連日塗布を避け、例えば月・水・金、あるいは火・木・土の週3回塗布とすること。
4.本剤を疣贅に薄く塗り、クリームが見えなくなるまですり込むこと
5.本剤の使用期間は原則として16週間までとすること。

●日光角化症
1.本剤塗布後約8時間を目安に必ず洗い流すこと。
2.本剤の連日塗布を避け、例えば月・水・金、あるいは火・木・土の週3回塗布とすること。
3.本剤は、治療部位(25cm2までを目安)に最大1包塗り、クリームが見えなくなるまですり込むこと。
4.4週間休薬後に効果不十分のため4週間の追加塗布及び経過観察を行った後にも効果が認められない場合は、さらなる本剤の塗布は行わずに他の適切な治療に切り替えること。
引用:ベセルナクリーム 添付文書

ベセルナクリームは、使用方法に制限が比較的多くあります。
医師からの指示は必ず守って使用するようにして下さい。

尖圭コンジローマでは塗布後6~10時間後に、日光角化症は塗布後8時間後を目処に洗い流す必要があるので、忘れないようにしてください。

医師の指示と異なる場合は医師の指示を優先するようにしてください。

ベセルナクリームの副作用

●尖圭コンジローマ
報告されている主な副作用として、紅斑・びらん・表皮剥離・浮腫・塗布部位の皮膚障害・疼痛・そう痒感などの症状が報告されています。

●日光角化症
報告されている主な副作用として、紅斑・痂皮(かさぶた)・浮腫・落屑/乾燥・びらん/潰瘍・湿潤/滲出が報告されています。

使用に際して、違和感や症状悪化があれば、すぐに医師に相談するようにしてください。

ベセルナクリームの注意点

日焼けに対する注意

塗布部位は日焼けに対する感受性が増えているため、特に日光角化症に用いる場合には注意が必要です。
使用した部位は、日焼けしないように注意しましょう。
また、日焼けをしてしまった場合は、使用を注意する必要があるので、医師に相談するとよいでしょう。
落とし穴として、塗布した指にも薬が付着しているので、石鹸で手を洗うようにしましょう。

色素沈着・色素脱色

治療の過程で塗布部位に色素沈着か色素脱色の可能性があります。

塗布部位の異常

塗布している部位に、紅斑・びらん・表皮剥離・浮腫といった症状が比較的頻度高く現れます。
こうした症状は軽ければいいんですが、ひどいと後遺症・症状悪化の可能性があるので、ひどい場合は、石鹸で洗い流して、医師にすぐに相談してください。

インフルエンザ様症状

使用部位における重度の炎症が生じた場合に、悪寒・発熱・筋肉痛などのインフルエンザに似た症状が現れることがあります。
こうした症状を感じたら、すぐに受診するようにしてください。

まとめ

ベセルナクリームは、尖圭コンジローマと日光角化症の治療に用いられる薬です。
有効成分は、イミキモドで、免疫を活性化させることで、ウイルスを死滅させる効果をもちます。

使用方法に注意点があるので、医師からの指示はきちんと守ってください。
使用に際しては、医師からの注意・指示をしっかりと守って使用するようにしましょう。

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