【クレナフィン(エフィナコナゾール)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

爪白癬(爪水虫)の治療薬として用いられるクレナフィン爪外用液。
どのように効くのか、副作用や注意点はどんなことがあるのか紹介していきます。

目次

クレナフィン爪外用液ってどんな薬?
クレナフィン爪外用液ってどうやって効くの?
クレナフィン爪外用液の用法・用量
クレナフィン爪外用液の副作用・注意点
まとめ

クレナフィン爪外用液ってどんな薬?

クレナフィン爪外用液は、有効成分エフィナコナゾールの薬で、2014年9月に発売が開始されました。
爪白癬の原因菌である白癬菌を殺す作用をもっています。

【効能・効果】
〈適応菌種〉 皮膚糸状菌(トリコフィトン属)
〈適応症〉 爪白癬

〈効能・効果に関連する使用上の注意〉
1.直接鏡検又は培養等に基づき爪白癬であると確定診断された患者に使用すること。
2.重症患者における本剤の有効性及び安全性は確認されていない
引用:クレナフィン爪外用液 添付文書

爪白癬のみの適応となっています。
つまり、足の裏や指の間といった皮膚の水虫症状には使用することができません。

また、この薬は、爪白癬であると確定診断が必要となります。
ほぼほぼ皮膚科でしか確定診断は行われないので、皮膚科を受診するようにしましょう。

クレナフィン爪外用液ってどうやって効くの?

クレナフィンの有効成分である、エフィナコナゾールは、トリアゾール系化合物に属する薬です。
トリアゾール系化合物は、白癬菌の原因となる真菌である皮膚糸状菌に対して、真菌細胞膜に必要不可欠な成分であるエルゴステロールを作らせないようにする作用をもちます。
細かいところまでいえば、エルゴステロールの前段階の化合物、ラノステロールからメチル基を1個取っ払う反応を阻害します。

その結果、糸状菌は自身の組織を維持できず、細胞膜の断裂・細胞内小器官の変性などを引き起こし、死にいたります。

爪はなかなか薬が浸透しずらいため、少ない量でもきっちり真菌を殺せる薬のほうが、効果は高いです。
クレナフィンの有効成分であるエフィナコナゾールは、既存の他の水虫薬と比較しても、少ない量で効果があることがわかっています。
(ただし、クレナフィンの後に発売したルコナックのほうが・・・これ以上はなにもいうまい。
ルコナックについては→【ルコナック(ルリコナゾール)】って?効果効能・副作用を紹介!をご確認ください。)

え??
どうして効果が高いと試験で判明しているのに、まだクレナフィン使うのって?
医師の判断なので、なんとも言えないですが、概ね下記のような理由があります。

表の理由でいえば、

  • 先に発売にした薬で治療がうまくいきそうだから、わざわざ切り替えることによって副作用の発現リスクをとる必要はない。
  • クレナフィンのほうが刷毛タイプで、ルコナックよりも簡単に塗布できる
  • 製薬会社の対応がよい。副作用連絡とか、資料とか。

裏の理由でいえば、

  • 製薬会社の営業が、こっちのほうがこのみ。(いろいろよくしてくれる。※現在一応接待は禁止されていますが、ゴルフとかに付き合うとかはまだある)

ですね。医療の世界もいろいろです。

クレナフィン爪外用液の用法・用量

用法及び用量
1日1回罹患爪全体に塗布する。
引用:クレナフィン爪外用液 添付文書

クレナフィンは、1日1回使用することで、効果を発揮する薬です。
医師から指示がない限りは、お風呂上がりに使用するとよいでしょう。

爪と皮ふの境目にもしっかり塗ることで、爪全体に浸透させることができます。
その際に皮ふについてしまったときは、ティッシュで拭いておくようにしましょう。
皮膚には刺激がつよく、かぶれの原因となるためです。

クレナフィン爪外用液の副作用・注意点

副作用
副作用等発現状況の概要
第III相試験(国際共同及び海外試験)における安全性評価対象例1227例(日本人患者184例を含む)中、副作用(臨床検査値異常を含む)の発現症例は78例(6.4%)であった。
その主なものは、適用部位にみられ、皮膚炎26例(2.1%)、水疱18例(1.5%)、紅斑9例(0.7%)、そう痒、異常感覚、腫脹、疼痛、皮膚剥脱各7例(0.6%)、爪甲脱落4例(0.3%)等であった。
なお、日本人患者(184例)での副作用発現症例は17例(9.2%)であり、その大部分は適用部位の皮膚炎15例(8.2%)であった。(承認時)
引用:クレナフィン爪外用液 添付文書

副作用として報告されているのは、上記のような症状があります。
爪以外の皮膚に付着したときに、炎症やそう痒感を感じる方多くいらっしゃるみたいです。
なので、爪以外の部分に液が付着してしまった場合は、ティッシュなどで拭き取っておくとよいでしょう。

クレナフィン爪外用液での治療のポイント

爪白癬の治療は長期戦になります。塗ったらすぐに効果が現れるわけではありません。
というのも、爪がすべて再生するまでしっかり使わなければいけないためです。変化が現れるまでに3~6ヶ月程度、治療が完全におわるまでに1年くらいは様子をみておいたほうがよいです。

また、水虫治療を開始するときには、同じ家で生活している人すべて一斉に行ったほうがよいです。
一人が治療を完了したとしても、同居人に水虫の人がいれば、ふたたび感染ってしまうことが考えられるからです。

まとめ

クレナフィンは、爪白癬の治療薬です。有効成分は、エフィナコナゾール。
1日1回で効果を発揮する薬です。

長期の治療になることが予想されるので、自身の判断で中止しないようにしましょう。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る