【デルモベートスカルプローション】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

デルモベートスカルプローションは、外用のステロイド製剤です。
ローションタイプであり、その名前の通り頭皮(英語でスカルプ)に用いられることが多いです。

今回は、デルモベートスカルプローションについて、その効果効能と副作用や注意点について紹介していきたいと思います。

目次

デルモベートスカルプローションってどんな薬?
デルモベートスカルプローションってどうやって効くの?
デルモベートスカルプローションの用法・用量
デルモベートスカルプローションの副作用
デルモベートスカルプローションの注意点
まとめ

デルモベートスカルプローションってどんな薬?

デルモベートスカルプローションは、ローションタイプのステロイド薬です。
有効成分名は、クロベタゾールプロピオン酸エステルです。

日本では1979年4月に販売開始されました。

効能又は効果
主として頭部の皮膚疾患
湿疹・皮膚炎群、乾癬
引用:デルモベートスカルプローション 添付文書

頭部の湿疹や炎症、乾癬の治療に用いられます。
ステロイドの適応になっている病気に用いられるという感じですね。

有効成分のクロベタゾールプロピオン酸エステルは、ステロイドの強さランクではストロンゲストに分類され、もっとも強い部類のステロイド薬となります。

デルモベートスカルプローションってどうやって効くの?

ステロイドの外用薬は、皮膚から吸収された後に細胞に取り込まれます。
細胞に取り込まれたステロイドは、核と呼ばれる遺伝子が格納されている部分に作用し、リポコルチンと呼ばれるタンパク質の合成を促進させます。

リポコルチンは、プロスタグランジンやトロンボキサン、ロイコトリエンといった炎症に関与する物質の原料となる【ホスホリパーゼA2】を阻害することで、炎症反応全体を鎮めることができます。
その結果、蕁麻疹・発疹・湿疹・アトピー性皮膚炎・乾癬といった、炎症・アレルギー反応が原因となる症状を緩和することができます。

ステロイドと聞くだけで怖いイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、外用薬は全身的な副作用は比較的少なく、塗った限定的な箇所でのみ効果を発揮します。

とはいえ、デルモベートは外用薬ステロイド最強のストロンゲストに分類される薬なので、少し注意が必要です。

  • 指示された場所のみ使用する。
  • 指示された使用期間を守る。
  • 他の方の薬を使わない・他の方に薬を使わせない。

この3点は必ず守りましょう。

というのも、ステロイドは、使用する部位によって吸収量が異なります。
皮膚の薄い顔などでは吸収量が増え、副作用の可能性が高まります。
また、デルモベートは2週間までなど期間限定で使用を指示されることも多い薬です。
期間を守って使うようにしましょう。

最後に、この薬にかぎらず、症状が似ているからといった他の人の薬を使わないようにしましょう。
症状が悪化する可能性も考えられるので注意が必要です。

デルモベートスカルプローションの用法・用量

用法及び用量
通常1日1~数回適量を塗布する。なお、症状により適宜増減する。
引用:デルモベートスカルプローション 添付文書

通常1日数回患部に塗布します。
回数を増やせば治りが早くなるといったことはないので、指示されたとおり使うようにしましょう。

医師の指示と異なる場合は医師の指示を優先するようにしてください。

デルモベートスカルプローションの副作用

デルモベートスカルプローションの副作用として報告されているのは、皮膚の刺激感、毛のう炎などです。
ステロイド特有のざそう(にきび)、皮膚細菌感染症、乾燥が生じることもあるようです。

使用していて、症状悪化や違和感が生じたら、医師に相談するようにしましょう。

デルモベートスカルプローションの注意点

ステロイドの薬なので、長期連用もしくは大量投与により副作用が生じやすくなります。
医師の指示どおりの使いかたを心がけましょう。

細菌感染症・ウイルス感染症が生じている皮膚疾患においては、使用するとその症状が悪化する可能性があります。
また、病気によっては使ってはいけない場合があるので、自己判断で以前もらったデルモベートスカルプローションを症状似ているからといって使用することのないようにしましょう。

まとめ

デルモベートスカルプローションは主に頭皮の湿疹・皮膚炎群、乾癬といったステロイドで治療する必要のある病気に用いられる薬です。
ステロイドの強さランクでは、ストロンゲストに分類され一番強い外用ステロイド薬となっています。

使用に際しては、医師が定めた部位・期間使用するようにしましょう。

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