ディオバンの社員によるデータ操作の問題について

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ディオバンという薬をご存知でしょうか?
最近臨床試験のデータを操作したという事で、ニュースを騒がせていますね。
今回のこの問題は、何がいけなかったのかについて書いていきます。

ディオバンとは

 ディオバンは、ARB(アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬)の一つで、有効成分はバルサルタンです。
 同じ効果の薬として、テルミサルタン(商品名 ミカルディス)、ロサルタン(商品名 ニューロタン)、カンデサルタン・シレキセチル(商品名 ブロプレス)などがあります。
 
 アンギオテンシンⅡというのは、血管を収縮させる効果がある物質であり、高血圧の原因とされています。
 なので、アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬は、そのアンギオテンシンⅡの効果を邪魔することで、高血圧を治療する効果を持ちます。
 
 また、心不全を予防したり、心臓の血管を保護したりなどの作用があると言われています。
 

今回のディオバンに関する問題について

 今回問題になっているのは、臨床試験のデータを解析する際にディオバンを作っているノバルティスファーマ株式会社の社員が関与していた点にあります。
 自社の薬だったら、その臨床試験に関与しても良さそうですよね??
 しかし、今回のケースでは問題となってしまいます。
 
 臨床試験には、製薬会社主導のものと医師主導のものがあり、今回の問題となったケースでは後者の医師主導臨床試験でした。
 医師主導臨床試験は、その試験の正当性を保障するためにも、その薬の利益に関わる人が関わる事は避けなければなりません。
 しかし、今回のケースでは社員が関わったことが発覚してしまいました。
 さらに臨床試験においてとても重要であるデータの解析に関与するという事態が判明したために、このように大きな問題になってしまったと考えられます。
 

ディオバンを服用している人へ

 ディオバンを現在服用している人は、どうすればよいのでしょうか?
 ノバルティスファーマ株式会社はディオバンの医師主導臨床研究に関するお詫びとお願いという情報を出してはいますが、正直この内容で不安にならずに飲み続けて下さいというのは、ムリな話だと思います。
 
 また、バルサルタン(ディオバン錠)採用中止のお知らせのように、ディオバンを採用中止とする医療機関も出始めています。
 なので、ディオバンを飲んでいる方で、不安に思う方は、医師・薬剤師に相談して自分の考えを伝えるようにしたほうが、良いと思います。
 
 ですが、医師・薬剤師への相談なしに、自分の判断でディオバンの服用を中止することだけは、やめてください。
 ディオバンのような高血圧の薬をいきなり中断してしまうと、それまで薬のおかげで維持できていた血圧がコントロールできなくなり、高血圧やその他の病気を引き起こしてしまう可能性があるからです。
 
 ディオバンの高血圧に対する降圧作用については、きちんとした試験が行われその効果が保障されています。
 今回問題となっているのは、降圧作用ではなくて、脳卒中、心筋梗塞などの心血管系イベントに対する予防効果を検討した試験に対してです。
 
 とはいえ、不安である事は間違いないと思うので、医師・薬剤師と相談して、今後の治療方針を話し合って頂ければと思います。

まとめ

 医師主導臨床試験は、もっと薬を有効に活用して治療に役立てていこう!という声を形にし、医療の発展に大きく寄与できる存在です。
 今回のような問題が生じてしまうと、医師主導臨床試験そのものの正当性や信頼性が崩れてしまいます。
 
 製薬企業は会社として利益を追求しなければならないのは分かりますが、だからといってデータを操作しても良いわけがありません。
 このような出来事が二度と起こらないようにして欲しいと思います。
 
参考資料:
バルサルタンの医師主導臨床研究に関して

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