【フェブリク(フェブキソスタット)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

フェブリクは、高尿酸血症の治療薬です。
尿酸値が高いと、痛風発作や腎機能にダメージを与えたりするので、適正値にする必要があります。

今回は、フェブリクの効果効能、副作用と注意点について紹介します。

目次

フェブリクってどんな薬?
フェブリクってどうやって効くの?
フェブリクの用法・用量
フェブリクの副作用
フェブリクの注意点
まとめ

フェブリクってどんな薬?

フェブリクは有効成分フェブキソスタットの高尿酸血症治療薬です。
日本では、2011年5月に販売が開始されました。

効能又は効果
1.痛風、高尿酸血症
2.がん化学療法に伴う高尿酸血症

効能又は効果に関連する使用上の注意
1. 痛風、高尿酸血症
本剤の適用にあたっては、最新の治療指針等を参考に、薬物治療が必要とされる患者を対象とすること。
2. がん化学療法に伴う高尿酸血症
(1)本剤の適用にあたっては、腫瘍崩壊症候群の発症リスクを考慮して適応患者を選択すること。
(2)本剤は既に生成された尿酸を分解する作用はないため、血中尿酸値を急速に低下させる効果は期待できない。
(3)がん化学療法後に発症した高尿酸血症に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
引用:フェブリク 添付文書

痛風・高尿酸血症の治療に用いられる他、がん化学療法に伴う腫瘍崩壊症候群の一つ高尿酸血症の治療にも用いられます。

余談ですが、尿酸そのものを分解する薬として、ラスリテック(ラスブリカーゼ)があります。

高尿酸血症って?

尿酸とは、人において、DNAを構成する成分である核酸に含まれている【プリン体】が体内で代謝されて作られる物質です。
また、食事から摂取したプリン体も存在します。

高尿酸血症とは、尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態をさします。
尿酸が高い状態が続くと、尿酸が血液中に溶けてられず、結晶として様々な部位に沈着します。

関節に沈着すれば、痛風となりひどい痛みを起こします。
他にも、皮膚に沈着すればコブが、腎臓に沈着すれば腎機能を低下させ腎不全に、尿路に沈着すれば、尿路結石となり尿閉・痛みを引き起こします。

また、がん化学療法を行うと、腫瘍細胞が一気に破壊されることで、プリン体が血中に放出され、尿酸がどっと上昇する可能性があります。
腫瘍細胞が一気に破壊されて生じる病気が、腫瘍崩壊症候群と呼ばれます。

フェブリクってどうやって効くの?

フェブリクの有効成分フェブキソスタットは、プリン体から尿酸に変化するまでの中間生成物である、ピボキサンチンをキサンチン、キサンチンを尿酸に変えるキサンチンオキシダーゼ(XO)の働きを抑えます。

すると、尿酸を作りにくくなるので、尿酸を減らすことができます。

同じような作用機序の薬にアロプリノールがありますが、アロプリノールがプリン体と似た骨格をしているのに対して、フェブリクはまったく違う構造をしているので、キサンチンオキシダーゼ(XO)以外の酵素の働きを抑える可能性が低いのが特徴です。

フェブリクの用法・用量

用法及び用量
1. 痛風、高尿酸血症
通常、成人にはフェブキソスタットとして1日10mgより開始し、1日1回経口投与する。その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量する。維持量は通常1日1回40mgで、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1日1回60mgとする。

2. がん化学療法に伴う高尿酸血症
通常、成人にはフェブキソスタットとして60mgを1日1回経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意
1. 痛風、高尿酸血症
尿酸降下薬による治療初期には、血中尿酸値の急激な低下により痛風関節炎(痛風発作)が誘発されることがあるので、本剤の投与は10mg1日1回から開始し、投与開始から2週間以降に20mg1日1回、投与開始から6週間以降に40mg1日1回投与とするなど、徐々に増量すること。なお、増量後は経過を十分に観察すること。
2. がん化学療法に伴う高尿酸血症
(1)本剤は、がん化学療法開始1~2日前から投与を開始すること。
(2)臨床症状及び血中尿酸値をモニタリングしながら、化学療法開始5日目まで投与すること。なお、患者の状態に応じて、投与期間を適宜延長すること。
引用:フェブリク 添付文書

痛風、高尿酸結晶には、最初1日10mgから開始し、血液検査を行いながら効果を観察し、徐々に増やして行きます。
1日1回服用する薬なので、いつのむかは医師の指示によります。
最大量は60mgです。

腫瘍崩壊症候群の高尿酸結晶に用いる場合は、最初から60mgを使用します。
一気に尿酸がどばっとでることがわかっているからですね。
がん化学療法開始1~2日前から投与を開始して、準備を予めしておくというイメージです。

医師の指示と異なる場合は医師の指示を優先するようにしてください。

フェブリクの副作用

副作用として報告されているのが、検査値の異常、関節痛、四肢不快感、下痢、倦怠感などです。
関節の炎症・四肢不快感は、それはフェブリクの副作用というよりかは、痛風発作かなーとも思います。

その他、副作用が生じる可能性がありますので、症状悪化や違和感を感じたら、医師に相談するようにしましょう。

自己判断で中止せず、気になることあれば、医師に相談しましょう。

フェブリクの注意点

フェブリクには、一緒に服用してはいけない薬が設定されています。
こうした、服用してはいけない薬をチェックするためにも、お薬手帳を活用して、服用している薬を一つの冊子にまとめ、医師や薬剤師に確認してもらうとよいでしょう。

(併用しないこと)
薬剤名等 
メルカプトプリン水和物(ロイケリン)
アザチオプリン(イムラン、アザニン)
引用:フェブリク 添付文書

まとめ

フェブリクは、痛風・高尿酸結晶・がん化学療法に伴う高尿酸血症に用いられる薬です。
尿酸は、DNAの原料である核酸の代謝物プリン体から作られる物質で、量が多いと様々な部位で結晶化して沈着して、痛風や腎不全、尿路結石などを引き起こします。

フェブリクの有効成分フェブキソスタットは、尿酸をつくりだす酵素の働きを抑えることで、尿酸生成を抑えます。

フェブリク服用に際しては、医師の指示にしたがって服用するようにしましょう。

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