【ゲーベンクリーム(スルファジアジン銀)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

ゲーベンクリームという外用薬をご存じでしょうか?
やけどや傷、手術跡、褥瘡(床ずれ)によって生じる皮膚のびらん・潰瘍部位から細菌が感染しないようにする薬で、幅広く使われています。

今回は、ゲーベンクリームについて紹介していきたいと思います。

目次

ゲーベンクリームってどんな薬?
ゲーベンクリームの効果・効能
ゲーベンクリームの用法・用量
ゲーベンクリームの副作用・注意点
まとめ

ゲーベンクリームってどんな薬?

ゲーベンクリームは、1982年1月に販売が開始された、比較的古くからある外用薬で、皮膚のびらん・潰瘍(簡単に言えば傷ついた部分)から、細菌感染しないようにする塗り薬です。
やけどや手術後の縫合箇所、褥瘡で生じたびらん・潰瘍に用いられるケースが多いです。

有効成分名はスルファジアジン銀で、1943年 Wruble M.により合成された物質です。だいぶ古くからありますね。

ゲーベンクリームの効果・効能

<適応菌種>
本剤に感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,クレブシエラ属,エンテロバクター
属,緑膿菌,カンジダ属
<適応症>
外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,びらん・潰瘍の二次感染
引用:ゲーベンクリーム 添付文書

ただし、軽度の熱傷には使用しないこととの但し書きがあります。軽度熱傷に使用すると痛みをおぼえるようで、使わないようにしたほうがよいとの理由です。

ゲーベンクリームは幅広い細菌に効果がある薬です。
含まれている銀が細菌の細胞膜や細胞壁に接触することで、抗菌作用を発揮すると考えられています。
また、この銀は体内に吸収されるわけではなく、薬を塗った部分にとどまって細菌と戦うとされています。

他の抗生物質にありがちな、耐性菌を獲得する可能性も低いとされており、比較的使いがってのよい薬といえます。
※耐性菌とは、継続的に抗生物質に暴露されていると、その抗生物質が効かない菌が発生してしまいます。医療の現場では、かなり問題視されている現象です。

ゲーベンクリームの用法・用量

用量
1 日 1 回,滅菌手袋などを用いて,創面を覆うに必要かつ十分な厚さ(約 2 ~
3mm)に直接塗布する。
又は,ガーゼ等に同様の厚さにのばし,貼付し,包帯を行う。なお,第 2 日目以後の塗布に際しては,前日に塗布した本剤を清拭又は温水浴等で洗い落としたの
ち,新たに本剤を塗布すること。
引用:ゲーベンクリーム 添付文書

直接患部には素手で触らないようにして塗ることが大事です。
また、新たにゲーベンクリームを塗布するときに、皮ふに残っている場合は洗い落として使用するようにとのことです。
医師から別の方法で塗るように指示がある場合は、そちらを優先してください。

ゲーベンクリームの副作用・注意点

ゲーベンクリームの副作用として、疼痛、白血球減少、発疹、皮膚壊死などが報告されています。

使用していて、症状悪化があるようであれば、医師に相談するようにしましょう。

まとめ

ゲーベンクリームは、びらん・潰瘍箇所から細菌に感染しないようにする塗り薬です。
1日1回の使用で、厚め(2~3mm)に塗布するのがポイントです。
塗った箇所はガーゼなどで保護するとよいでしょう。

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