【ハーボニー(レジパスビル・ソホスブビル)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

ハーボニー配合錠は、C型肝炎の治療に用いられる薬です。
有効成分は、レジパスビル・ソホスブビルの二種類が配合されており、ともにC型肝炎ウイルスを駆逐する効果を持っています。

今回は、ハーボニー配合錠について、その効果効能と副作用・注意点について紹介していきます。

目次

ハーボニーってどんな薬?
ハーボニーってどうやって効くの?
ハーボニーの用法・用量
ハーボニーの副作用
ハーボニーの注意点
まとめ

ハーボニーってどんな薬?

ハーボニーは、C型肝炎の治療に用いられる薬です。
レジパスビル・ソホスブビルの2つの有効成分が配合されています。

2015年9月に、日本では販売が開始されました。

【効能・効果】
セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

〈効能・効果に関連する使用上の注意〉
本剤の使用に際しては、HCV RNAが陽性であることを確認すること。また、肝予備能、臨床症状等により非代償性肝硬変でないことを確認すること。
引用:ハーボニー配合錠 添付文書

C型肝炎とは?

C型肝炎とは、C型肝炎ウイルスに肝臓が侵されることにより発症する病です。
感染後すぐになにか症状がでるわけではなく、時間をかけて肝臓を侵食し、肝硬変をきたし、最終的には肝がんを起こすことがわかっています。
そのため、なるべく早くC型肝炎ウイルスを持っている場合は、ウイルスを殺す薬を服用して治療を開始することが望まれています。

C型肝炎は、感染者から血液を介して感染するとされています。空気感染や経口感染はありません。
日本において、C型肝炎ウイルスを保持している人は、このウイルスがあると判明する前に、輸血や血液製剤を用いた経験がある場合や注射針の使い回しにより感染した場合があります。
現在は、そういった医療体制により感染することはほぼほぼ考えられなく、ピアスや入れ墨、覚せい剤などの薬物の注射針使い回しによって感染する方がほとんどです。

そのため、日本におけるC型肝炎ウイルス保有者は、1960年以前に生まれた方に多いです。
特に、1940年以前に生まれた方の1%程度はこのウイルスを保有していると考えられています。

気になる方は、各地域の保健所で基本的に無料で検査を受けることができるので、問い合わせてみてください。
もしくは、肝臓がすでに炎症を起こしているなど、C型肝炎ウイルスの感染が疑われる場合については、病院で検査を行う場合も考えられます。
そのほか、健康診断でも検査をうけれるときもあります。(詳しくは、ご自身が加入している健康保険組合等に確認ください)

ハーボニーってどうやって効くの?

ハーボニーは、2つの有効成分が含まれているので、それぞれどうやって効果を発揮するのかを説明していきます。

レジパスビル

C型肝炎ウイルスの複製及び、粒子の形成に必要不可欠であるタンパク質【非構造タンパク質(NS)5A】の働きを不活性にする作用をもちます。
すると、C型肝炎ウイルスの機能維持ができずに死滅し、ウイルス量を減らすことができます。

ソホスブビル

肝臓に一旦取り込まれることで、ウリジン三リン酸型の構造へと姿を変えます。
ウリジン三リン酸はRNA複製過程において原料として用いられるのですが、ソホスブビルはウリジン三リン酸の偽物としてRNAの原料に成り代わり、RNAの合成を担っているHCV非構造タンパク質5B RNA依存性RNAポリメラーゼ(NS5Bポリメラーゼ)にとりこまれます。
ソホスブビルのウリジン三リン酸型活性体は、それ以上のRNA伸長を阻止するため、RNA合成が止まり、ウイルスの本体であるRNA作成を阻止します。
その結果、C型肝炎ウイルスの増殖を抑え、ウイルス量を減らすことができます。

このように、2つの作用が異なる、でもC型肝炎ウイルスの増殖を抑える薬を一緒に服用することで、C型肝炎ウイルスを殺すのを、より完璧に行うことができるようになります。

ハーボニーの用法・用量

用法及び用量
通常、成人には1日1回1錠(レジパスビルとして90mg及びソホスブビルとして400mg)を12週間経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意
本剤は、有効成分としてレジパスビル及びソホスブビルを含有した配合錠である。本剤の有効成分であるソホスブビルを含む製剤と併用しないこと。
引用:ハーボニー配合錠 添付文書

1日1回1錠を12週間連続して服用することで、C型肝炎ウイルスを体内から除去することができます。

医師の指示と異なる場合は医師の指示を優先するようにしてください。

ハーボニーの副作用

報告されている主な副作用は、そう痒感・悪心・口内炎などです。
服用していて、違和感や症状悪化あれば、すぐに医師に相談するようにしましょう。

ハーボニーの注意点

ハーボニーは、1日1回1錠を12週間連続して服用する薬です。
12週間きっちり飲み忘れなく服用することが大事となりますので、カレンダーに服用したかどうかチェックする・高齢者など管理力に乏しい人は家族の人が確認するなどサポートするなど、飲み忘れないような体制作りが大事となります。

ハーボニーは、一緒に服用してはいけない薬が設定されています。
服用している薬は、一冊のお薬手帳にまとめ、診察時に医師に必ず提示し、薬局でも薬剤師に預けるようにしましょう。
また、薬ではないですが、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)も、ハーボニーの効果を下げるため、摂取してはいけません。
ハーブティーやハーブ成分の健康食品に入っていることがあるので、摂取している健康食品もメモっておいたほうが望ましいです。

余談ですが、ハーボニーは2018年1月現在、1錠54796.9円です。
かなり高い薬ですので、飲み忘れなくきっちり飲んでおきましょう。

自己判断で中止せず、医師の指示を仰ぎましょう。

まとめ

ハーボニー配合錠は、C型肝炎の治療薬として用いられる薬です。
有効成分は、レジパスビル・ソホスブビルの二種類で、どちらもRNA合成を妨げることで、C型肝炎ウイルスを殺していきます。

原則12週間連続して服用する薬で、しっかり飲み忘れなく服用することで、成功率を高めます。
医師の指示どおり服用するようにしましょう。

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