【ヒューマトロープ(ソマトロピン)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

ヒューマトロープは、成長ホルモンを含んだ注射薬です。
先天的に成長ホルモンの生産がない、もしくは著しく低下している方に用いられます。

今回は、ヒューマトロープについて、その効果効能、副作用や注意点について紹介していきます。

目次

ヒューマトロープってどんな薬?
ヒューマトロープってどうやって効くの?
ヒューマトロープの用法・用量
ヒューマトロープの副作用
ヒューマトロープの注意点
まとめ

ヒューマトロープってどんな薬?

ヒューマトロープは成長ホルモン不足関連疾患の注射薬です。
有効成分はソマトロピンで、成長ホルモンと同じ作用を示します。

日本においては、2000年7月に販売が開始されました。

【効能・効果】
骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長
骨端線閉鎖を伴わない軟骨異栄養症(軟骨無形成症・軟骨低形成症)における低身長
成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
引用:ヒューマトロープ 添付文書

骨端線閉鎖とは、ある一定の年齢に達すると生じる骨の末端にある骨端線が閉じる減少です。
これが生じると、身長の伸びが止まります。
だいたい、男子で17歳くらいから、女子で15歳くらいから生じます。

骨端線閉鎖までの間であれば、成長ホルモンを外部から補給することで身長促進が見込めますが、これを超えると見込めなくなるので、効果効能では、骨端線閉鎖を伴わないとされています。
また、ヒューマトロープは適応に身長の伸長速度などの条件があるので、必ず使うことができるわけではありません。

小児慢性特定疾病の適応

骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症・ターナー症候群・軟骨異栄養症などでは、小児慢性特定疾病の適応をうけることができる可能性があります。
治療が長期間に渡ることが多く、かかる費用も多くなってしまうので、それを公的に補助する目的で制度化されています。

詳しくは、居住地の保健所に確認してください。

ヒューマトロープってどうやって効くの?

ヒューマトロープの有効成分ソマトロピンは、ヒトの成長ホルモンと同等の作用を示します。
特に成長ホルモンは、骨成長に重要な役割を果たす軟骨細胞に働きかけ、成長を促進させます。

直接的に作用を与える他に、肝臓にも働きかけ、IGF-I(Insulin like growth factors、ソマトメジンC)の分泌を促進させます。
IGF-Iも成長ホルモンと同じように、骨に働きかけ成長を促進させる効果があります。

ヒューマトロープの用法・用量

ヒューマトロープは、患者さんの病気に応じて投与量が変わります。

効能・効果 用法・用量
骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを2~4回に分けて筋肉内に注射するか、あるいは6 ~7回に分けて皮下に注射する。
骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを2~4回に分けて筋肉内に注射するか、あるいは6~7回に分けて皮下に注射する。
骨端線閉鎖を伴わない軟骨異栄養症(軟骨無形成症・軟骨低形成症)における低身長 通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る) 通常開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として 0.021mgを6~7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1 週間に6~7回に分けて皮下に注射する。なお、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1mgを超えないこと。

引用:ヒューマトロープ 添付文書

ヒューマトロープの副作用

副作用として主に報告されているのは、注射部の疼痛・肝機能障害・高血糖・関節痛などです。
使用していて、体調の悪化や違和感があるようであれば、医師に相談するようにしましょう。

ヒューマトロープの注意点

ヒューマトロープは、自己注射可能な注射薬ですが、子供に投与する場合、扱いきれない可能性があります。
親などの家族が適切に使用できるようにしましょう。

注射可能な部位は、上腕部・大腿部・腹部・臀部です。
注射部位は、ピンポイントで同じ場所を連続するのではなくて、前日投与した部位から少なくても5cmは離すようにしましょう。
同じ部位に連続して投与すると、皮膚修復が間に合わず、細菌感染し化膿してしまう可能性があります。

ヒューマトロープを使用してはいけない方

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1. 糖尿病患者
[成長ホルモンが抗インスリン様作用を有するため]
2. 悪性腫瘍のある患者
[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため]
3. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
引用:ヒューマトロープ 添付文書

成長ホルモンは、抗インスリン作用があるため、インスリンの効きが悪くなることで、高血糖になってしまう可能性があります。
すでに糖尿病患者さんでは、著しい高血糖になり生命の危機になる可能性があるので、使用してはいけません。

また、成長ホルモンは骨に限らず、他の組織に対しても細胞増殖作用があるため、がん患者さんには用いることができません。
腫瘍細胞を元気づけてしまうためです。

まとめ

ヒューマトロープは、自己注射可能な成長ホルモン剤として、成長ホルモンの分泌能力が低い方に用いられます。
具体的には、骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症・ターナー症候群における低身長・軟骨異栄養症(軟骨無形成症・軟骨低形成症)における低身長、成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)に用いられます。

ヒューマトロープは、ヒト本来の成長ホルモンと同じように、各組織、特に骨に作用し、身長を伸ばす作用を発揮します。

自己注射しやすいような注射器になっていますが、使い方については医療機関で確認のうえ、使用に際しては保護者管理のもと用いるようにしましょう。

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