抗インフルエンザウイルス薬のまとめ(投与経路・作用機序等)

インフルエンザが流行しだしてきたので、治療薬についてまとめてみたいと思います。

抗インフルエンザウイルス薬

抗インフルエンザウイルス薬には、経口薬・吸入薬・注射薬の種類があります。

経口薬 タミフル・シンメトレル
吸入薬 リレンザ・イナビル
注射薬 ラピアクタ

それぞれの薬剤ごとに説明をしていきます。

タミフル(一般名:オセルタミビルリン酸塩)

タミフルは経口投与の抗インフルエンザウイルス剤です。A型、B型どちらのインフルエンザウイルスにも効果があります。インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを阻害することで、感染した細胞からの遊離を防ぎ、ウイルスの増殖を抑制する作用を持ちます。
用法は1日2回、5日間投与です。

副作用として一時期話題になった、異常行動の発現があります。

10歳以上の未成年の患者においては、因果関係は不明であるものの、本剤の服用後に異常行動を発現し、転落等の事故に至った例が報告されている。このため、この年代の患者には、合併症、既往歴等からハイリスク患者と判断される場合を除いては、原則として本剤の使用を差し控えること。
引用:タミフル添付文書

10歳代の未成年については原則的に使用しないこととなっています。10歳未満に使用する際にも、異常行動等の症状が出た際に備えて、少なくとも2日間程度は一人きりにならないように見張るようにするとされています。なぜ異常行動が生じるのかについては、完全には解明されていません。

  • 高熱によるせん妄症状
  • 脳炎による異常行動
  • タミフルの副作用

などが原因として考えられています。
高熱によるせん妄症状ではないかという説が有力ですが、何はともあれインフルエンザに罹ると異常行動が見られる場合があるので、注意するようにしましょう。

リレンザ(一般名:ザナミビル水和物)

リレンザは吸入タイプの抗ウイルスエンザ薬です。タミフルと同じようにA型、B型インフルエンザウイルスどちらにも効果があります。作用の仕方もタミフルと同じで、ノイラミニダーゼ阻害による、感染細胞からの遊離阻害です。
用法は、1日2回5日間吸入です。

また、タミフルと同じように異常行動が発現する可能性が考えられているので、子供から目を離さないようにしましょう。

イナビル(一般名:ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)

イナビルは、吸入タイプの抗インフルエンザウイルス剤です。タミフルと同じようにA型、B型インフルエンザウイルスどちらにも効果があります。作用の仕方もタミフルと同じです。
用法は、単回吸入なので、タミフルやリレンザと比較すると楽と言えるでしょう。

シンメトレル(一般名:アマンタジン塩酸塩)

シンメトレルは経口剤の抗インフルエンザウイルス薬です。上記のタミフル・リレンザ・イナビルと異なり、A型インフルエンザウイルスにしか効果がありません。感染初期におけるウイルスの脱殻を阻害することで、抗ウイルス作用を示すと考えられています。
用法は1日1~2回です。

シンメトレルが持っている変わった特徴として、パーキンソン症候群にも用いることが出来る点です。全然異なる病気にも効果があるというのは面白いですね。

ラピアクタ(一般名:ペラミビル水和物)

ラピアクタは点滴投与する抗インフルエンザウイルス薬です。A型、B型どちらにも効果があります。作用の仕方は、タミフルと同じです。
抗インフルエンザ薬の中では唯一点滴静注で用いることが出来る薬ですので、経口や吸入投与が出来ない高齢者等の患者さんで利用されています。

まとめ

抗インフルエンザウイルス薬には、投与経路別に様々な薬があります。医師の判断で、一番適切な薬が処方されます。処方された薬は指示通り最後まで飲みきるようにしてください。症状が出てから時間が経っている場合、抗インフルエンザウイルス薬が処方されない場合もありますので、医師の判断に従うようにしましょう。
抗インフルエンザウイルス薬は基本的に発症してから48時間以内に投与することが望ましいとされているので、体の異変に気が付いたら早めに受診すると良いでしょう。

インフルエンザが流行していますので、手洗い・うがいをしっかりと行って感染予防をこころがけましょう!!

関連情報

インフルエンザ治療薬

【イナビル(ラニナミビル)】
アビガン

《追記》
新しいタイプのインフルエンザ治療薬が登場しました。
それについての記事はこちら⇒新型インフルエンザウイルスの治療薬「アビガン」について

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