【ケイキサレートドライシロップ】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

ケイキサレートドライシロップは、高カリウム血症の患者さんに用いられる薬です。
ちなみに、ケイキサレート散というのもあるのですが、飲みやすさなどの点から、ケイキサレートドライシロップに切り替わってきています。

今回は、ケイキサレートについて、その効果効能と副作用、注意点について紹介していきます。

目次

ケイキサレートドライシロップってどんな薬?
ケイキサレートドライシロップってどうやって効くの?
ケイキサレートドライシロップの用法・用量
ケイキサレートドライシロップの副作用・注意点
まとめ

ケイキサレートドライシロップってどんな薬?

ケイキサレートは、有効成分がポリスチレンスルホン酸ナトリウムという、陽イオン交換樹脂です。
ケイキサレート散が1971年5月、ケイキサレートドライシロップが2011年2月に販売が開始されました。
ドライシロップは服用感を向上するために、リンゴ風味の加工がされています。

効能又は効果
急性および慢性腎不全による高カリウム血症
引用:ケイキサレートドライシロップ インタビューフォーム

ケイキサレートドライシロップは、高カリウム血症の治療に用いられます。

血中カリウム値が高くなると何が問題なの?

カリウムは体内で、神経の電気的信号を伝えるための物質として利用されています。
かなり正確にコントロールされていますが、その範囲外にでると、神経伝達ができなくなり、運動系統のマヒ、心停止といった重篤な症状がでてきます。

カリウムは、腎臓から排泄されるのですが、腎臓機能がおちている方では、カリウムの排泄がままならず、過剰に体内にたまってしまうことがあります。

ケイキサレートドライシロップってどうやって効くの?

ケイキサレートドライシロップの有効成分、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムは、陽イオン交換樹脂に分類される作用を持ちます。
消化管内で、余分なカリウムを吸着させて、ナトリウムを放出することにより、血清カリウムを減らしていくことができます。

ポリスチレンスルホン酸ナトリウムは、消化管で作用するので、血中には移行しません。

ケイキサレートドライシロップの用法・用量

用法及び用量

通常、成人1日量39.24g (ポリスチレンスルホン酸ナトリウムとして1日量30g)を2~3回に分け、その1回量 を水50~150mLに懸濁し、経口投与する。症状に応じて適宜増減。
引用:ケイキサレートドライシロップ 添付文書

ケイキサレートドライシロップは、血中カリウム値に応じて量や回数を調節して用いられます。
医師の指示通り、服用するようにしましょう。

水に懸濁して服用するのですが、大体1袋につき15~25mL 程度の水で懸濁するとよいでしょう。
溶けるわけではないので、スプーンなどで攪拌して、底に沈む前にくいっとのんでしまってください。

懸濁せずに、そのまま粉のまま服用してしまった場合は、コップ1杯程度の水をしっかり飲んでおきましょう。
食道に張り付いてしまっては、効果を発揮しないので。

ケイキサレートドライシロップの副作用・注意点

ケイキサレートドライシロップの副作用として報告されているのは、下痢・悪心・浮腫・便秘・低カルシウム血症・嘔吐などです。

吸収されない物質が消化管に入ることで、下痢や便秘、嘔吐・悪心といった消化器系の副作用が生じます。
あとは、カリウム・ナトリウム・カルシウムを中心としてミネラルのバランスが崩れる可能性があるので、適宜血液検査を実施して管理していきます。

重要な基本的注意
過量投与を防ぐため、血清カリウム値及び血清ナトリウム値を測定しながら投与すること。
引用:ケイキサレートドライシロップ 添付文書

カリウムは増えすぎるのも問題ですが、減りすぎるのも、また問題となります。
なので、減りすぎていないかどうかのチェックや、服用していてもいまだ多くないかどうかをチェックする必要があります。

ケイキサレートドライシロップは、カリウムを吸着してナトリウムを放出するので、血中ナトリウム量が過剰になってしまう可能性があります。
なので、ナトリウム量も定期的にチェックします。

食事で気を付けること

食事でも気を付けて頂きたいことがあります。
カリウムの摂り過ぎと、ナトリウムの摂り過ぎを控えることです。

カリウムは、果物、野菜、いも類、肉、魚介類、豆類、ジュースなど幅広く豊富に含まれている食材があります。
製薬会社が作成した資料があるので、参考にしてみてください。
上手なカリウムのとり方

まとめ

ケイキサレートドライシロップは、腎機能が低下した高齢者や透析患者で、血中カリウム値が高い方に対して、その値を下げる目的で用いられる薬です。
有効成分は、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムという陽イオン交換樹脂であり、カリウムを吸着して、ナトリウムを放出することで、カリウムを下げる働きをします。

服用する量や回数は、血清カリウム値・年齢・腎機能などから総合的に判断されて決められるので、医師の指示通り服用するようにしましょう。

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