【リンゼス(リナクロチド)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

リンゼスは、2017年3月22日に発売された新しい薬で、便秘型過敏性腸症候群(IBS)に効果がある薬です。
過敏性腸症候群のことやリンゼスの特徴について、ご紹介します。

目次

リンゼスって?
過敏性腸症候群とは
他の治療薬との違い
リンゼスの効果・効能
リンゼスの副作用
リンゼスの薬価
まとめ

リンゼスって?

リンゼスは、アステラス製薬から2017年3月22日に発売された便秘型過敏性腸症候群に効果がある薬です。
一般名はリナクロチドです。
グアニル酸シクラーゼC(GC-C)受容体作動薬に分類されます。

すごいざっくり言ってしまえば、便秘薬・下剤ですね。
便秘薬・下剤のなかでも、便の水分を増やして柔らかくすることにより、排便を促すタイプの薬となります。

薬の構造は、アミノ酸が14個繋がった構造をしており、合成ペプチドに分類されます。
タンパク質のすごいちっちゃいやつって感じです。

便秘型過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群とは、器質的疾患(臓器の変形や破壊など具体的に原因がわかる疾患)がないにもかかわらず、腹痛やお腹の痛み、便がでない症状が、長期に渡り持続し、再発を繰り返す病気のことをさします。

過敏性腸症候群は【IBS】と略され、タイプによって4種類に分類されています。
便秘型、下痢型、混合型、分類不能型です。
リンゼスは便秘型のIBSに効果がある薬となります。
また、そのなかでも、便中の水分が少なくなることにより生じる便秘に特に効果があります。

便中の水分がすくない方の便の特徴として、ころころとしたウサギの糞のようになることが上げられます。便の長さが水分が少なくなるにつれて、短くなってしまうイメージです。

IBSの人は意外に多く、だいたい10人に1人はIBSとの研究結果があります。
生活習慣やストレスなどにより腸の働きに異常がでると、IBSになるとされています。

リンゼスの効果・効能

リンゼスの効果効能としては、下記の通りです。

【効果・効能】
便秘型過敏性腸症候群

〈効果に関連する使用上の注意・効能〉
便秘型過敏性腸症候群治療の基本である食事指導及び生活指導を行った上で、症状の改善が得られない患者に対して、本剤の適用を考慮すること。
引用:リンゼス錠0.25mg 添付文書

食事や運動などの生活指導を行っても改善されない患者さんに用いられます。

効果発現の仕方としては、腸管の管腔表面(食べ物が通るほう)に発現しているグアニル酸シクラーゼC(GC-C)受容体を活性化することにより、効果を発揮します。

主な効果は2つあります。
【作用1】腸管内に体内から水分が放出
【作用2】大腸の痛覚過敏を和らげる作用

【作用1】について

便秘になってしまう理由の一つとして、便の中の水分が少なくなり、とても固くなってしまい栓のようになって、塞いでしまうという原因があります。

リンゼスは、体内から水分を腸管内に放出することによって、固くなってしまった便を柔らかくし、排便を促す効果があるとされています。

【作用2】について

リンゼスにはもう一つの作用として、お腹の痛みを和らげる作用があります。
これは、お腹の痛みを発する神経回路がグアニル酸シクラーゼ受容体の刺激により、活動を抑えられるために生じる作用と考えられています。

他の治療薬との違い

腸管内に水分を放出するタイプの別の薬で、アミティーザがありますが、アミティーザには上記の【作用2】の効果がほとんどありません。
なので、排便後も続くお腹の痛みや不快感解消に期待が寄せられています。

また、リンゼスはほとんど体内に吸収されずに、便中に排泄されるので、安全性に優れています。

リンゼスの副作用

リンゼスの主な副作用として報告されているのが、【下痢】です。
単純に効きすぎてしまったってことですね。

量を少なくするなどして対応すると思われるので、下痢をはじめとして副作用の症状がでた場合には、医師に相談するようにしてください。

リンゼスの薬価

リンゼスの薬価は、92.4円/1錠です。
1回2錠、1日1回の薬なので、1日あたり184.8円ですね。

似たような作用をもつ、アミティーザが161.1円/カプセル
1回1錠、1日2回の薬なので、1日あたり322.4円です。

こうやって比較してみると、意外に安い薬かなと思います。

まとめ

リンゼスは、便秘型過敏性腸症候群に効果がある薬である。
腸管に体内から水分を送り込むことにより、便を柔らかくする作用を持つ。
また、腸で発生する痛みの信号を抑える効果があるので、腹痛・お腹の不快感を抑える作用をもつ。

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