【リリカ(プレガバリン)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

神経性疼痛の薬として用いられるリリカ。
腰が痛い、足がいたい、ぴりぴりとした痛みなどに効果を発揮します。

リリカは現在、リリカカプセルとリリカOD錠が販売されています。
今回は、リリカの効果・効能、副作用・注意点について紹介したいと思います。

目次

リリカってどんな薬?
リリカってどうやって効くの?
リリカの用法・用量
リリカの副作用・注意点
リリカと一緒に服用するのを注意したい薬
まとめ
関連情報

リリカってどんな薬?

リリカは、有効成分がプレガバリンの、神経障害性疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛に用いられる薬です。
リリカカプセルは2010年6月に、リリカOD錠は2017年6月に販売が開始されました。

世界的100カ国以上で承認されている薬で、神経性疼痛緩和のガイドラインで推奨されています。

効能又は効果
神経障害性疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛

効能又は効果に関連する使用上の注意
線維筋痛症の診断は、米国リウマチ学会の分類(診断)基準等の国際的な基準に基づき慎重に実施し、確定診断された場合にのみ投与すること。
引用:リリカ 添付文書

線維筋痛症とは、リウマチ(非関節性・心因性・軟部組織性)リウマチ、結合組織炎と、今まで呼ばれていたのが合わさって呼ばれてる病気です。
全身の筋肉の痛みやこわばりが症状としてあります。

リリカは、神経が原因で生じる痛みを緩和する効果があります。
ロキソニンとはまた違った作用を持つので、NSAIDsとといった痛み止めで効果がなくても、リリカなら痛みが緩和できたというケースもあります。

その他にも、帯状疱疹後の神経のぴりぴり感がとれないといった、神経障害による疼痛にも利用されます。

リリカってどうやって効くの?

リリカの有効成分であるプレガバリンは、神経に作用します。
神経の末端からは、神経伝達物質が放出されるのですが、この放出機構にはカルシウムイオンが必要であることがわかっています。

プレガバリンは、神経末端に存在するカルシウムチャネル(カルシウムを細胞内に通すトンネル)に結合して、そのチャネルを封鎖する役割を果たします。
細かくいうと、カルシウムチャネルの補助サブユニットα2δタンパクと強く結合することで、チャネルの構造を変化させ、カルシウムイオンを通さないようにします。
その結果伝達物質の量が減り、痛みを伝えずらくなります。

リリカの用法・用量

用法及び用量
神経障害性疼痛
通常、成人には初期用量としてプレガバリン1日150mgを1日2回に分けて経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は600mgを超えないこととし、いずれも1日2回に分けて経口投与する。

線維筋痛症に伴う疼痛
通常、成人には初期用量としてプレガバリン1日150mgを1日2回に分けて経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増した後、300~450mgで維持する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は450mgを超えないこととし、いずれも1日2回に分けて経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意
1.本剤の投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量すること。
2.本剤は主として未変化体が尿中に排泄されるため、腎機能が低下している患者では、血漿中濃度が高くなり副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、患者の状態を十分に観察し、慎重に投与する必要がある。腎機能障害患者に本剤を投与する場合は、下記に示すクレアチニンクリアランス値を参考として本剤の投与量及び投与間隔を調節すること。(略)
引用:リリカ インタビューフォーム

リリカは、通常1日150mg、1日2回からはじめ、1週間以上かけて1日300mgまで増量します。
年齢や症状によって量を調節しますが、最大量は神経障害性疼痛であれば、1日600mg、線維筋痛症に伴う疼痛であれば、1日450mgが上限です。

また、リリカは腎臓で処理されて排泄される薬なので、腎機能がおちている方(高齢者・透析患者)においては、投与量を少なくします。
そうしないと、排泄されきらなかった薬が体内にたまり、副作用発現の可能性があがるためです。

リリカの副作用・注意点

副作用として多く報告されているのは、傾眠、浮動性めまい、浮腫です。
リリカは神経の伝達を抑制するため、眠気やめまいが生じるとされています。

眠気は結構な頻度で生じるので、車の運転や高所での作業は細心の注意を払ってください。
日常生活に支障をきたすようであれば、医師に相談して、中止もしくは減量などの対応を取ってもらうようにしてください。

そのほかにも、頻度はかなり低いですが、アナフィラキシーショック、アレルギー症状、間質性肺炎が生じる可能性があります。
気になる症状あれば、医師に相談するようにしましょう。

慎重投与内容とその理由
(1)腎機能障害のある患者
(2)重度のうっ血性心不全の患者[心血管障害を有する患者において、うっ血性心不全があらわれることがある。]
(3)高齢者
(4)血管浮腫の既往がある患者
引用:リリカ 添付文書

腎機能が低下している方は、リリカが腎臓からの排泄なので注意が必要です。
浮腫の副作用が報告されているので、うっ血性心不全および血管浮腫既往がある方には注意が必要です。

高齢者が服用したデータによると、排泄速度の低下が認められたので注意する旨が指示されています。

リリカと一緒に服用するのを注意したい薬

オピオイド系鎮痛剤

機序不明だが、呼吸不全、昏睡がみられたとの報告がある。

オキシコドン、ロラゼパム、アルコール(飲酒)

認知機能障害及び粗大運動機能障害に対して本剤が相加的に作用するおそれがある。

血管浮腫を引き起こす薬剤(アンジオテンシン変換酵素阻害薬等)

機序不明だが、血管浮腫との関連性が示されている薬剤を服用している患者では、血管浮腫(顔面、口、頸部の腫脹など)を発症するリスクが高まるおそれがある。

末梢性浮腫を引き起こす薬剤(チアゾリジン系薬剤等)

機序不明だが、チアゾリジン系薬剤と本剤の併用により末梢性浮腫を発症するリスクが高まるおそれがある。
また、チアゾリジン系薬剤は体重増加又は体液貯留を引き起こし、心不全が発症又は悪化することがあるため、本剤と併用する場合には慎重に投与すること。

まとめ

リリカの有効成分プレガバリンで、神経末端に存在するカルシウムチャネルに結合して、カルシウムイオンの細胞内流入を抑制する効果があります。
その効果を通して、痛みを伝える神経伝達物質の神経末端からの放出を抑制することで、痛みの刺激を伝わりにくくして、鎮痛効果を示す薬です。

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