【メトグルコ(メトホルミン)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

メトグルコは、2型糖尿病の治療薬として用いられる薬です。
有効成分はメトホルミン塩酸塩です。

今回は、メトグルコの効果効能、副作用や注意点について説明していきたいと思います。

目次

メトグルコってどんな薬?
メトグルコってどうやって効くの?
メトグルコの用法・用量
メトグルコの副作用
メトグルコの注意点
まとめ

メトグルコってどんな薬?

メトグルコは2型糖尿病の治療薬で、有効成分はメトホルミン塩酸塩、ビグアナイド系経口血糖降下薬に分類される薬です。
日本においては、メトグルコ錠250mgは2010年5月に、メトグルコ錠500mgは2013年8月に販売が開始されました。

効能又は効果
2型糖尿病
ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。
(1)食事療法・運動療法のみ
(2)食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用
引用:メトグルコ 添付文書

2型糖尿病、すべての患者さんに用いることができるのではなくて、第一選択である食事療法や運動療法を行っても改善の見込みがない方に用いられます。

メトグルコってどうやって効くの?

メトグルコの有効成分メトホルミンは、ビグアナイド系経口血糖降下薬に分類される効果を有しています。

ビグアナイド系の薬は膵臓からのインスリン分泌を盛んにさせる機能ではなく、肝糖新生抑制、骨格筋・脂肪組織における糖取り込み促進及び小腸からの糖吸収抑制により血糖を低下させる効果があります。
インスリン非依存性であることがポイントです。

AMPK(Adenosine 5’-monophosphate (AMP) -activated protein kinase)の活性化を通して、これら血糖効果作用を示すとされています。

メトグルコの用法・用量

用法及び用量
通常、成人にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2~3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日750~1,500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2,250mgまでとする。
通常、10歳以上の小児にはメトホルミン塩酸塩として1日500mgより開始し、1日2~3回に分割して食直前又は食後に経口投与する。維持量は効果を観察しながら決めるが、通常1日500~1,500mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日最高投与量は2,000mgまでとする。
引用:メトグルコ 添付文書

メトグルコは、1日2~3回に分けて食直前もしくは食後に服用する薬です。
1日500mgからスタートして最大2250mgまで増やすことができます。
維持する量については、血糖値、年齢、副作用発現程度などに応じて量を調節します。

メトグルコの副作用

副作用として多く報告されているのが、下痢・悪心・食欲不振・腹痛です。

また、乳酸アシドーシスという副作用が生じることがあります。
乳酸アシドーシスは、体内に乳酸と呼ばれる酸性の物質がたまってしまうことで、低血圧・ショックを起こし死に至る重篤な病気です。

初期症状として、胃腸症状、倦怠感、筋肉痛、過呼吸等の症状があるので、こういった症状がでてきたら、すぐに医師に相談するようにしましょう。

生じてしまう原因として、肝臓は糖新生の際に乳酸を原料にする仕組みがあるのですが、メトグルコがこの糖新生を抑えてしまうことで、乳酸の消費量が減り体内にたまってしまいます。

また、乳酸は腎臓から排泄されるので、腎機能障害を有している患者さん、特に透析患者さんにおいて、乳酸アシドーシスが多く発現する傾向にあります。
その他にも、脱水症状、重症感染症、肝機能障害、アルコールの過度摂取者、ヨード造影剤の併用が乳酸アシドーシスの可能性を上げる原因として挙げられます。

メトグルコの注意点

決められた時間に服用する

決められた時間に服用することで、血糖値をコントロールすることができます。
飲み忘れたり、まちまちの時間に服用すると、コントロールできずに低血糖の副作用発現、おもったような血糖降下効果を得られないといった可能性があります。

低血糖症状

血糖は脳の大事なエネルギー源。
少なくなりすぎても低血糖症状となり、問題となります。
ふるえ、吐き気、動悸などが生じるようであれば、ブドウ糖を摂取するようにしましょう。
ブドウ糖は、糖尿病の薬をもらっている薬局でもらうことができます。

乳酸アシドーシス

死に至る重篤な副作用である、乳酸アシドーシス。
その初期症状は覚えておきたいです。
胃腸症状、倦怠感、筋肉痛、過呼吸、こういった症状がでてきたら、医師にすぐに相談するようにしましょう。

また、メトグルコ服用中は、水分をこまめに摂取すること、過度なアルコール摂取は控えることを心がけ魔性。
風邪・インフルエンザといった感染症罹患時はより低血糖や乳酸アシドーシスになる可能性が高くなるので、服用中止可否も事前に医師に確認しておくとよいでしょう。

まとめ

メトグルコは、ビグアナイド系血糖降下作用を有する薬です。
肝臓における糖新生の抑制、骨格筋・脂肪組織における糖吸収促進、小腸における糖の吸収抑制を通して、血糖を下げる効果があります。
インスリンとは関係なく働きます。

乳酸アシドーシスや低血糖症状といった、重篤な副作用が生じることがあるので、これらの副作用の初期症状は覚えておくとよいでしょう。

服用する際には医師の指示通り服用するようにしましょう。

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