【ミニリンメルト(デスモプレシン)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

ミニリンメルトは夜尿症や中枢性尿崩症に用いられる薬です。
有効成分はデスモプレシン酢酸塩。
夜尿症、すべての患者さんに用いるわけではなく、夜間尿浸透圧低下型に利用されます。

今回は、ミニリンメルトの効果効能、副作用や注意点について紹介します。

目次

ミニリンメルトってどんな薬?
ミニリンメルトって何の病気に使えるの?
ミニリンメルトってどうやって効くの?
ミニリンメルトの一般的な使う量と回数
ミニリンメルトの副作用
ミニリンメルトで気を付けることは?
ミニリンメルトのジェネリック(GE)ってあるの?
ミニリンメルトの市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ

ミニリンメルトってどんな薬?

ミニリンメルトは、有効成分デスモプレシンの、夜尿症・中枢性尿崩症の治療薬です。
日本では、OD120μgとOD240μgが2012年5月に、OD60μgが2013年3月に販売開始されました。

効能又は効果
・尿浸透圧あるいは尿比重の低下に伴う夜尿症(OD60μgは適応なし)
・中枢性尿崩症
引用改変:ミニリンメルトOD錠60μg/ ミニリンメルトOD錠120μg/ ミニリンメルトOD錠240μg 添付文書

ミニリンメルトって何の病気に使えるの?

尿浸透圧あるいは尿比重の低下に伴う夜尿症

夜尿症診療ガイドライン2016によると、【低浸透圧多尿型】【正常浸透圧多尿型】 【膀胱型】があるとされ、ミニリンメルトは低浸透圧多尿型の治療に用いられます。

おねしょは子供に多くみられますが、自然と治癒するケースがほとんどです。
ですが、小学校就学後も夜尿がみられる場合は、もしかしたらなんらかの理由があるかもしれないので、泌尿器科等の受診を考えてもよさそうです。

中枢性尿崩症

中枢性尿崩症とは、【バソプレシン】と呼ばれる、抗利尿ホルモンの分泌が少ないために生じる頻尿症状です。
下垂体から分泌されるバソプレシンは腎臓に働きかけて、水分を再吸収させることで、尿の水分量を減らす働きを持ちます。

ミニリンメルトってどうやって効くの?

ミニリンメルトの有効成分デスモプレシンは、抗利尿ホルモン【バソプレシン】に装飾を加えることにより、バソプレシンV受容体により選択的に効果を発揮することができます。

バソプレシンV受容体は、血圧をあげる作用があったりするので、抗利尿作用のみ発揮する薬は副作用を軽減することができるので有用です。

ミニリンメルトの一般的な使う量と回数

用法及び用量
・尿浸透圧あるいは尿比重の低下に伴う夜尿症
通常、1日1回就寝前にデスモプレシンとして120μgから経口投与し、効果不十分な場合は、1日1回就寝前にデスモプレシンとして240μgに増量することができる。

・中枢性尿崩症
通常、デスモプレシンとして1回60~120μgを1日1~3回経口投与する。投与量は患者の飲水量、尿量、尿比重、尿浸透圧により適宜増減するが、1回投与量は240μg までとし、1日投与量は720μg を超えないこと。

用法及び用量に関連する使用上の注意
1.低ナトリウム血症の発現を防止するため、低用量から本剤の投与を開始すること。また、投与量の増量は慎重に行うこと。
2.小児の中枢性尿崩症の治療において本剤60μg投与で過量投与が懸念される場合は、デスモプレシン経鼻製剤の使用を考慮すること。
3.本剤を食後投与から食前投与に変更した場合、投与後に血漿中デスモプレシン濃度が高くなり有害事象の発現リスクが上昇する可能性があることに留意して、患者ごとに本剤の投与と食事のタイミングを検討すること。
4.食直後投与では目的とする有効性が得られない可能性があるため、食直後の投与は避けることが望ましい。
5.夜尿症及び中枢性尿崩症の治療における水分摂取管理の重要性を考慮し、本剤は水なしで飲むこと。なお、本剤は口の中(舌下)に入れると速やかに溶ける。
引用:ミニリンメルト 添付文書

使用する目的によって服用する量が違います。医師の指示する量を守って服用してください。

また、子供が服用する場合は適切に管理できない可能性があります。保護者の方が管理するようにしてください。

食後と食前、添付文書上の定めはありませんが、食後と食前では吸収されるスピードが異なります。
なので、効果を均一に保つためにも、必ず医師の定めた服用時点を守り、飲み忘れた場合の対処方法もあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

水なしで服用できる薬です。
夜尿症は水分服用が多いと当たり前ですが悪化するので、水なしで服用することとされています。

医師の指示と異なる場合は医師の指示を優先するようにしてください。

ミニリンメルトの副作用

腹痛や倦怠感、低ナトリウム血症が主な副作用として報告されています。

また、重篤な副作用として、水中毒(低ナトリウム血症)があります、抗利尿作用により、水分の排泄がうまくいかず、水が溜まり、低ナトリウム状態となります。
その結果、倦怠感、頭痛、悪心・嘔吐などが起こる可能性があります。
服用中に、こうした症状に気付いたらすぐに医師に相談してください。

その他、使用していて、体調悪化や症状悪化がみられる場合は、医師に相談するようにしてください。

ミニリンメルトで気を付けることは?

水中毒に注意

上にも書きましたが、水分が貯留することにより低ナトリウム血症(水中毒)の可能性があります。
倦怠感、頭痛、悪心、嘔吐といった初期症状に気付いたら、すぐに医師に連絡するようにしてください。

水の服用に注意

水を接種しすぎることにより、水中毒の可能性がかなり高くなります。
必要以上の水分摂取はNGです。

子供は自身の病態を理解できないことがあるので、保護者がきちんと管理・指導するようにしてください。

ミニリンメルトのジェネリック(GE)ってあるの?

ミニリンメルトのジェネリックはまだ販売開始されていません。

ミニリンメルトの市販薬(OTC)ってあるの?

OTCでの販売もされていません。
医師の診察・指導が必要な薬なので、今後もOTCとなる可能性は低いです。

まとめ

ミニリンメルトは、夜尿症や尿崩症の治療に用いられる薬です。
抗利尿ホルモンであるバソプレシンの類似体デスモプレシンが有効成分です。
原尿からの水分の再吸収を助け、尿の生成量を抑制します。

服用に際しては、医師の指示に従って使用するようにしてください。

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