タシグナ(一般名:ニロチニブ)に関する社員の臨床試験不正関与について

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 製薬大手ノバルティスファーマの白血病治療薬タシグナの副作用を調べた東京大などの研究チームの臨床研究に社員が関わっていた問題で、同社は23日、二つの営業所が研究の促進を競い、勝った側に食事券などが与えられていたと発表した。
引用:社内で競争、勝者に食事券=白血病薬研究への関与―ノバルティス

この度、東京大学附属病院が中心となって行われている、慢性骨髄性白血病治療薬の医師主導臨床研究であるSIGN研究に係る活動に弊社医薬情報担当者(MR)が関与していたことが判明しました。
引用:弊社記者会見について ノバルティスファーマ株式会社

ディオバン問題に引き続き、またノバルティス社で不正が発覚しました。以前のディオバンに関する問題については、「ディオバンデータ改ざん問題の続報」を参考にしてください。

タシグナとは

タシグナは、慢性期又は移行期の慢性骨髄性白血病に対する治療薬です。チロシンキナーゼ阻害薬に分類される抗悪性腫瘍剤です。
抗悪性腫瘍剤は副作用が強く出てしまうのが問題点としてあります。副作用としては、悪心・嘔吐・食欲不振・骨髄減少などがあり、重篤な場合は死に至る場合もあります。
この臨床試験では、既存の慢性骨髄性白血病に対する治療薬と比較して、副作用が軽くなるかどうかを調べるのが目的だったようです。

問題点について

臨床試験を進めるには、「プロトコール」と呼ばれる事前に定められた手順書に従って行う必要があります。というのも、臨床試験は人命に関わる大事な試験ですので、厳格な規律のもとで行わなければならないとされているからです。出来る限り客観的に評価できるように、また不正が生じないような手順が組まれています。
このプロトコールに沿っていないデータは基本的に無効となります。

今回の問題では、プロトコール上、臨床試験被験者の患者さんに記入してもらったアンケート用紙等は、試験を行っている病院の医師から直接事務局にFAXで送付するように定められていました。しかし、一部の医療機関では、ノバルティス社のMR(医薬情報担当者)が記入されたアンケート用紙等を医師から受け取り、事務局に届けていたとのことです。
些細なことと思われるかもしれませんが、プロトコールに沿わないというのは臨床試験を進める際にあってはならない行為です。この場合ですと、途中でアンケートが改ざんされてしまう可能性がないとは言い切れません。

まとめ

今回のタシグナの臨床試験での問題点は、プロトコール通りに臨床試験を進めなかった点です。背景には、他の薬よりも優位な薬であると早く裏づけをして、売り上げの拡大を図りたかった等の利益追求があったのではないでしょうか。
臨床試験そのものを揺らがす大事件と言っても過言ではないので、ノバルティス社は早急に再発防止策を講じてほしいと思います。

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