【オルミエント(バリシチニブ)】って?効果効能・副作用を紹介!

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はじめに

関節リウマチの治療薬として用いられるオルミエント。
関節リウマチは、関節の免疫性の炎症により、変形・痛みなどが生じ、日常生活の作業能力低下や労働能力低下を、引き起こす病気です。

オルミエントがどのような作用で、関節リウマチに効果を発揮するのか説明していきたいと思います。

目次

オルミエントってどんな薬?
オルミエントってどうやって効くの?
オルミエントの用法・用量
オルミエントの副作用・注意点
まとめ

オルミエントってどんな薬?

オルミエントは、有効成分がバリシチニブで、2017年9月に販売が開始された、関節リウマチの治療薬です。

効能又は効果
既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)

<効能・効果に関連する使用上の注意>
過去の治療において、メトトレキサートをはじめとする少なくとも1剤の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること。
引用:オルミエント 添付文書

オルミエントは関節リウマチの薬ですが、すべての患者さんに用いることができるわけではありません。

オルミエント以外の関節リウマチ薬を使用していても、症状が完全に消えない場合に選択される薬です。

関節リウマチの症状を整理しよう

関節リウマチとはどのような病気なのでしょうか?

まず、症状をまとめてみましょう。

  • 関節の変形
  • 腫れ・激しい痛み(関節を動かしてなくても)
  • 発熱・疲れやすい・食欲低下

関節周囲の症状だけではなく、発熱や疲れやすさといった全身的な症状も認められます。

どうして、このような症状が起こるのでしょうか?

一言で言ってしまえば、自分自身の体を守る役割を果たしている免疫システムが、誤作動を起こして自分自身の組織を攻撃してしまっているから。です。

免疫システムは本来、自分以外の物質、例えば細菌・ウイルスを攻撃することによって、身を守る仕組みです。
ところが、何らかの事情で誤作動が起こり、自分自身の組織を敵とみなして攻撃し始めてしまうことがあります。
関節リウマチでは、関節の組織(滑膜)を敵とみなして攻撃してしまうことが多いです。
ちなみに、どうしてこのような誤作動が生じるのか、そもそもの原因はまだ解明されていません。

かかりやすい年齢・性別はあるのでしょうか?

発症する年齢は、30~50歳くらいで、男性よりも女性のほうが多く発症します。

オルミエントってどうやって効くの?

さて、関節リウマチは自分自身の組織を攻撃してしまう病気ですので、その命令系統のどこかしらをストップすれば、攻撃されずにすみそうです。

作用機序
受容体結合後、ヤヌスキナーゼ(JAK)を介在して細胞内シグナル伝達を行うサイトカインは、造血、炎症、免疫機能に関与している。
バリシチニブはJAK1及びJAK2活性を阻害し、シグナル伝達兼転写活性化因子(STAT)のリン酸化及び活性化を抑制することによりシグナル伝達を阻害する。
引用:オルミエント インタビューフォーム

すごーーく簡単に言ってしまえば、細胞・組織間で命令を伝える役割を果たすサイトカインと呼ばれる生体内物質を製造するスイッチを止めてしまうことにより、効果を発揮します。

関節リウマチにおいては、炎症性サイトカインと呼ばれる生体内物質が、炎症作用を増強することがわかっています。
炎症性サイトカインには、インターロイキン1(IL-1)・インターロイキン6(IL-6)、インターロイキン15(IL-15))、TNF-αなどがあります。

これらの炎症性サイトカインが、免疫を担当している細胞に働きかけて、あいつ敵だから、殺せーー!という命令を出しているような感じです。
また、厄介なことにこれらの炎症性サイトカインは、炎症性サイトカインを産生する細胞に、産生を増やすように働きかける効果も持ちます。

細胞やウイルスといった、本来の敵が侵入したときに、一気に臨戦態勢を整えるためにこの仕組みは必要なのですが、自分自身の組織に対してこれをやられてしまっては、たまったものではありませんよね。

炎症性サイトカイン産生を増強するためのスイッチに、JAK/STATシグナル伝達機構というのが存在します。
これが活性化することで、炎症性サイトカインがプログラムされている遺伝子の転写・翻訳・生産が増強されます。

オルミエントは、JAK1とJAK2に結合することで、その活性化を阻止する効果を有しています。
その結果、炎症性サイトカインの増産を食い止める働きを通して、関節内での炎症を抑えることができます。

オルミエントの用法・用量

用法及び用量
通常、成人にはバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて2mgに減量すること。

<用法・用量に関連する使用上の注意>
1. 本剤4mg1日1回投与で治療効果が認められた際には、本剤2mg1日 1回投与への減量を検討すること。
2. 中等度の腎機能障害のある患者には、2mgを1日1回経口投与する。
3. 免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤と抗リウマチ生物製剤や他のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤との併用はしないこと。本剤とこれらの薬剤との併用経験はない。
引用:オルミエント インタビューフォーム

基本的には1日1回服用する薬です。

量については、基本的には4mgですが、この薬の成分が腎臓から排泄されるため、腎機能が悪くなっている方では、2mgに減量してもちいることとされています。
また、4mgで効果が得られた場合には、2mgに減量しても効果を得られるか検討することとされています。

オルミエントの副作用・注意点

副作用として多く報告されているのは、上気道感染症(かぜ)や帯状疱疹、検査値異常(LDLコレステロール値の上昇)です。

オルミエントの効果発揮の仕方は、炎症性サイトカインの増産を止めるというのは、上記でお伝えした通りなのですが、これよくよく考えれば、本来炎症性サイトカインを増産しなくてはいけない事態、そう、細菌感染やウイルス感染にめっぽう弱くなるという副作用がでてくることがわかります。

かぜや帯状疱疹の原因はウイルスなので、それらがのさばることによって、副作用がでてきてしまいます。

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 重篤な感染症(敗血症等)の患者[症状が悪化するおそれがある。]
3. 活動性結核の患者[症状が悪化するおそれがある。]
4. 重度の腎機能障害を有する患者[副作用が強くあらわれることがある。]
5. 好中球数が 500 /mm3未満の患者[「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照]
6. リンパ球数が 500 /mm3未満の患者[「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照]
7. ヘモグロビン値が 8 g/dL 未満の患者[「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照]
8. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[動物実験において催奇形性が報告されている。]
引用:オルミエント 添付文書

なので、重篤な感染症に罹患している方、活動性の結核に罹患している方
、好中球・リンパ球(細菌やウイルスと前線で戦ってくれる細胞)が少ない方には、オルミエントを用いることができません。
最近感染・ウイルス感染による症状の悪化の懸念があるからです。

まとめ

オルミエントは有効成分バリシチニブの関節リウマチ治療薬です。

炎症性サイトカインの増産に関与する、JAK/STATシグナル伝達機構を構成するJAK1、JAK2の活性化を阻止することにより、炎症性サイトカインの増産を抑制して、関節部位での炎症を鎮める効果をもちます。

細菌・ウイルス感染に対して、臨戦態勢をととのえる炎症性サイトカインの増産を抑えるので、副作用として風邪や帯状疱疹といった、細菌・ウイルス感染症があります。

使用にあたっては、医師の指示通り服用するようにしてください。

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