【パンデル軟膏・クリーム・ローション】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

パンデルは、炎症を鎮めるステロイド外用薬として広く用いられている薬です。
パンデル軟膏・パンデルクリーム・パンデルローションの3つの製剤種類があります。

有効成分は、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾンです。
ジェネリックが販売されており、製品名は下記の通りです。

  • イトロン軟膏0.1%
  • イトロンクリーム0.1%
  • イトロンローション0.1%
  • ハーユロン軟膏0.1%
  • 酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン軟膏0.1%「YD」

今回は、パンデルについて、紹介していきたいと思います。

目次

パンデルってどんな薬?
パンデルってどうやって効くの?
パンデルの用法・用量
パンデルの副作用・注意点
まとめ

パンデルってどんな薬?

パンデルは、有効成分が酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾンのステロイド外用薬です。
ステロイドの強さは、5段階中上から2番目のVery Strong群に属します。

軟膏・クリームは1983年2月に、ローションは1987年10月に発売が開始されました。ちなみに、パンデルは国産初の外用ステロイドホルモン剤です。

【効能・効果】
湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、女子顔面黒皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎を含む)、乾癬、掌蹠膿疱症、痒疹群(じん麻疹様苔癬、ストロフルス、固定じん麻疹を含む)、虫さされ、扁平紅色苔癬、慢性円板状エリテマトーデス
引用:パンデル軟膏・クリーム 添付文書

パンデルローションも同じ効果効能を有しています。
ステロイドの炎症を鎮める作用により、幅広い病気・症状に効果を発揮します。

ステロイドを使う上で注意点が3つ!

①医師に指示された部位に使用すること
ステロイドは、皮膚の厚さや血流の多さに応じて、吸収率が塗る部位によって異なることがわかっています。
前腕内側を1.0とした場合、下記のような吸収率になります。

  • 足のうら→0.14
  • 足首→0.42
  • 手のひら→0.83
  • 前腕外側→1.1
  • 背中→1.7
  • 頭皮→3.5
  • わきのした→3.6
  • くび→6.0
  • ほほ→13.0
  • 陰嚢→42.0

そのため、吸収率が悪い箇所には強めのステロイドを使いますが、反対に吸収率が良いところには弱めのステロイドを使います。
なので、医師の指示された部位以外のところに使用すると、思わぬ副作用がでてきてしまう可能性があります。

②用法用量をきちんと守ること
塗布する量や回数は医師の指示どおりにしましょう。
量や回数を増やせば吸収量が増し、副作用発現の可能性が上がります。

強めのステロイドを顔に使う場合などは、1週間や3日以内といった期間限定の指示がでることがあります。
この期間使用して、症状よくならなければ、再度受診するようにしてください。
くれぐれも、使い続けるのはNGです。

③大人に処方された薬を子供に使わない。
子供は皮ふが薄いので、外用薬全般的に吸収率が高いです。
ステロイドも例外ではないため、同じ強さの薬を同じ部位に使用したとしても、吸収がよく副作用がでやすくなってしまいます。

基本的な考えとしては、子供には、大人のワンランク下の強さのステロイド薬を使います。

パンデルってどうやって効くの?

パンデルの有効成分【酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン】はステロイドホルモンであり、皮膚から細胞に取り込まれた後、遺伝子がある核内に取り込まれます。
その後、遺伝子の転写・翻訳を調節することで、リポコルチンというタンパク質の生成を促します。

リポコルチンは、プロスタグランジン・トロンボキサン・ロイコトリエンといった炎症に関与する生体内物質の原料である、ホスホリパーゼA2をブロックさせることにより炎症を鎮める作用があるとされています。

パンデルの用法・用量

【用法・用量】
通常 1 日 1 ~数回、適量を患部に塗布する。
引用:パンデル軟膏・クリーム 添付文書

パンデルローションについても同じ使い方をします。

医師の指示通りの部位、量、期間で使用するようにしましょう。

パンデルの副作用・注意点

パンデルで報告されている副作用は、刺激感、そう痒などが主です。

その他にも、ステロイド固有の副作用がみられることがあります。
一つが、細菌・真菌・ウイルス感染症です。
ステロイドは、炎症性の物質の生成を抑える働きをしますが、炎症性物質はなにも悪さだけをしているだけではなく、細菌やウイルスが侵入してきそうなときに、臨戦態勢を整える働きもします。
その働きが失われているので、細菌・真菌・ウイルスにかかりやすくなってしまいます。
その結果、皮膚の細菌性感染症(伝染性膿痂疹、毛囊炎等)や皮膚の真菌性感染症(カンジダ症、白癬等)の副作用がでることがあります。

他にも、皮膚が薄くなる、毛細血管が拡張することで皮膚が赤っぽくなる、ニキビができるといった副作用があります。

まとめ

パンデルは有効成分が、酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾンのステロイド外用薬で、ステロイドの強さのランクは、5段階中上から2番目のVery Strong群に属します。

炎症を鎮める効果があり、さまざまな病気・症状に用いられます。
使用する際には、医師の指示通り使用するようにしましょう。

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