【ホスリボン配合顆粒(リン酸ナトリウム)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

低リン血症の治療薬として用いられるホスリボン配合顆粒。
低リン血症状態になってしまう病気として、原発性低リン血症性くる病・骨軟化症などが上げられます。

今回は、ホスリボンの効果効能、副作用などについて紹介していきます。

目次

ホスリボンってどんな薬?
ホスリボンの用法・用量
ホスリボンの副作用・注意点
まとめ

ホスリボンってどんな薬?

ホスリボンは、リン酸二水素ナトリウム一水和物と無水リン酸水素二ナトリウムからなる、リン酸を補給する薬です。
2013年3月に発売が開始されました。

効能・効果
低リン血症
引用:ホスリボン 添付文書

リンが血中に少ない状態の患者さんに用いられます。

リンはどんな役割を果たすのか?

そもそもリンは、生体内において、どのような役割を果たすのでしょうか?
簡単に紹介します。

  • DNA・RNAの原料
  • ATP(体のエネルギー通貨)の原料
  • 細胞膜構成成分のリン脂質の成分
  • 骨を形作るリン酸カルシウムの成分

体の機能の大元である、遺伝子情報を伝えるDNA・RNAの原料となったり、体を形作る骨や細胞膜の材料になったりなど、結構重要な役割を果たしていることがわかります。

低リン血症状態になってしまう病気

ホスリボンは、低リン血症を改善する薬ですが、どのような病気が低リン血症状態を生み出してしまうのでしょうか?
代表的なものを説明します。

原発性低リン血症性くる病・骨軟化症

これらの病気はともに、先天性の遺伝疾患です。
尿細管(血液から尿を作ってく過程にある管)において、通常はリンを再吸収する機能が備わっているのですが、その機能が使えなくなっているために、低リン血症になってしまう病気です。

Fanconi症候群

尿細管の機能がなんらかの理由により、機能低下してしまう病気です。
リンだけにとどまらず、アミノ酸、ブドウ糖などが尿中に過剰に放出されてしまいます。

腫瘍性骨軟化症

腫瘍(がん)が放出するリンの排泄を促す物質により、血中のリンが少なくなってしまう病気です。

ホスリボンの用法・用量

用法・用量
通常、リンとして1日あたり20~40mg/kgを目安とし、数回に分割して経口投与する。以後は患者の状態に応じて適宜増減するが、上限はリンとして1日あたり3,000mgとする
引用:ホスリボン 添付文書

体重に応じて投与量を決定します。
適宜増減なので、かならず目安の量というわけではなく、状態に合わせてある程度増減して使用します。

ホスリボンの副作用・注意点

副作用として報告されているのは、下痢・腹痛・アレルギー性皮膚炎です。
使用実績が少ないので、これら以外の症状も現れる可能性があります。
服用していて、気になる体調変化があれば、医師に相談するようにしましょう。

また、同じリンをもちいた製剤である、ビジクリア配合錠の使用患者で、急性腎不全、急性リン酸腎症が報告されているので、注意が必要とあります。
ただ、医師が定期的に腎臓の調子をチェックすると思うので、心配なさらずに医師の指示通り服用をしてください。

まとめ

ホスリボン配合顆粒は、低リン血症の治療に用いる薬です。
低リン血症になると、骨軟化症やくる病になることが知られています。
ホスリボンは、リン酸の製剤であり、足りないリンを補給する目的で用いられます。

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