【プロトピック軟膏(タクロリムス軟膏)】って?効果効能・副作用を紹介!

スポンサーリンク

はじめに

プロトピック軟膏0.1%、プロトピック軟膏0.03%小児用は、アトピー性皮膚炎の治療薬として用いられている軟膏薬です。
有効成分はタクロリムスで、免疫を抑制する効果を通してアトピーに効果があります。

今回は、プロトピック軟膏についてその効果効能と副作用、注意点について紹介したいと思います。

目次

プロトピック軟膏ってどんな薬?
プロトピック軟膏ってどうやって効くの?
プロトピック軟膏の用法・用量
プロトピック軟膏の副作用
プロトピック軟膏の注意点
まとめ

プロトピック軟膏ってどんな薬?

プロトピック軟膏0.1%、プロトピック軟膏0.03%小児用は、アトピー性皮膚炎の治療薬として用いられています。
日本においては、プロトピック軟膏0.1%が1999年11月に、プロトピック軟膏0.03%小児用が2003年12月に販売が開始されました。
その名前の通り、プロトピック軟膏0.03%小児用は主に子供のアトピーに使用されます。

〔効能・効果〕
アトピー性皮膚炎

〈効能・効果に関連する使用上の注意〉
ステロイド外用剤等の既存療法では効果が不十分又は副作用によりこれらの投与ができないなど、本剤による治療がより適切と考えられる場合に使用する。
引用:プロトピック軟膏0.1% 添付文書(プロトピック軟膏0.03%小児用も同じ)

アトピー性皮膚炎とは?

アトピー性皮膚炎ってどのような病気なのでしょうか。
症状としては、かゆみをともなう湿疹ができ、よくなったり悪くなったりする病気です。

アレルギー体質の方や皮膚のバリア機能が低下している方におこりやすい病気で、一般的に半年以上継続して症状があらわれると、慢性と判断されます。

アレルギー体質というのは、家族にアトピー性皮膚炎をはじめ、花粉症、喘息、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーなどアレルギーを有している方がいらっしゃる場合、遺伝によりその体質を引き継いで、同じようにアレルギーをおこしやすいケースがあります。もちろん、ご家族がアレルギー体質でなくても、アレルギーがでることもあります。
皮膚のバリア機能低下は、汗や化粧品、紫外線などによって皮膚表面の細胞が弱ってしまい、異物が簡単に皮膚を通り抜けてしまう状態をさします。
これらアレルギー体質・皮膚のバリア機能低下がからみあって、アトピー性皮膚炎は生じると考えられています。

アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚では、バリア機能低下にともなって入り込んできた異物に対して、過剰な免疫反応が行われているために、かゆみや湿疹が生じてしまいます。
なので治療法としては、この免疫反応を抑制するとともに、バリア機能を高めるためにスキンケアを行うという方針で組み立てられます。

プロトピック軟膏ってどうやって効くの?

プロトピック軟膏の有効成分であるタクロリムスは、免疫抑制剤として作用します。
免疫反応に関与する反応全般的に抑制することができます。

具体的には、下記の作用があります。

サイトカイン産生抑制作用 免疫担当細胞の一つ、ヘルパーT細胞からのIL-2・IL-3・IL-4・IL-5・インターフェロン-γ・GM-CSFなどのサイトカイン(体内の細胞間伝達物質のこと)の産生を抑制します。
細胞はサイトカインを用いて互いに連絡を取り合っており、これらのサイトカインは【異物きたから排除するぞー】という体制を整えるのに使われます。
肥満細胞脱顆粒抑制作用 抗IgE抗体刺激によるヒト肥満細胞からのヒスタミン遊離を強く抑制します。IgE抗体とは、アレルギー反応に関与する生体内の物質で、抗原(アレルギーの原因となる異物)を捕まえてきて、【こんなやつ入ってきました】と報告する係です。
肥満細胞(肥満な人に多いわけではないです。細胞の形がぽっちゃり系なのでこの名がつけられました)は、その連絡をうけとって、ヒスタミンという【異物入ってきたから、臨戦態勢を整えろ-】と号令をかける物質を放出します。
好酸球脱顆粒抑制作用 ヒト好酸球は、周りのアレルギー系の伝達物質により、塩基性蛋白(ECP)と呼ばれるアレルギーを引き起こす物質を放出しますが、タクロリムスはこの反応を抑制する効果があります。
抗原提示能抑制作用 ヒト皮膚ランゲルハンス細胞は抗体から抗原提示(こいつが異物ですーという連絡)をうけ、周りにその情報を流す役割を果たしています。
タクロリムスはこの情報伝達を抑制させる効果があります。

このように免疫反応全般を抑制することにより、アレルギー反応を抑えることができます。
その結果アトピー性皮膚炎による症状を抑える効果があります。

プロトピック軟膏の用法・用量

〔用法・用量〕
通常、成人には1日1~2回、適量を患部に塗布する。なお、1回あたりの塗布量は5gまでとする。
引用:プロトピック軟膏0.1% 添付文書

〔用法・用量〕
通常、小児には1日1~2回、適量を患部に塗布する。なお、1回あたりの塗布量は5gまでとするが、年齢により適宜減量する。
引用:プロトピック軟膏0.03%小児用 添付文書

プロトピック軟膏0.1%、プロトピック軟膏0.03%小児用ともに1日1~2回患部に使用します。
最大使用量は1回あたり基本的には5gまでとされています。
ただし、小児用のほうは、年齢(体重に応じて)上限が変わり、下記の通りです。

2歳~5歳(20kg未満) 1g
6歳~12歳(20kg以上50kg未満) 2~4g
13歳以上(50kg以上) 5g

プロトピック軟膏の副作用

報告されている主な副作用は、熱感・疼痛・そう痒感・毛嚢炎・ざ瘡・カポジ水
痘様発疹症・単純疱疹などです。

多少刺激感が強いので、熱感・疼痛・そう痒感といった皮ふの症状がでてしまう方がいらっしゃいます。

また、タクロリムスは免疫抑制作用をもっているので、細菌やウイルスに対する抵抗力が弱くなってしまいます。
その結果、毛嚢炎・ざ瘡・カポジ水痘様発疹症・単純疱疹といった感染症が生じてしまいます。

プロトピック軟膏の注意点

プロトピック軟膏には、使ってはいけない方と使用しているときに行ってはいけない治療が設定されています。

プロトピック軟膏を使用してはいけない方

〔禁忌(次の場合には使用しないこと)〕
⑴潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛への使用
⑵高度の腎障害、高度の高カリウム血症のある患者〔腎障害、高カリウム血症が増悪する可能性がある。〕
⑶魚鱗癬様紅皮症を呈する疾患(Netherton症候群等)の患者〔経皮吸収が高く、本剤の血中濃度が高くなり、腎障害等の副作用が発現する可能性がある。〕
⑷妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
⑸小児等

※プロトピック軟膏0.03%小児用においては、下記のようになっています。
⑸低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児〔使用経験がなく、安全性は確立していない。〕

⑹本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
⑺PUVA療法等の紫外線療法を実施中の患者

〔原則禁忌(次の場合には使用しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に使用すること)〕
皮膚感染症を伴う患者〔皮膚感染症が増悪するおそれがある。〕
引用:プロトピック軟膏0.1% 添付文書

塗布部分が潰瘍や魚鱗癬様紅皮症などで、皮膚のバリア機能が破綻している場合には、吸収量が増し、全身的な副作用の可能性があるため、使用することはできません。

また、タクロリムスは腎障害を起こす可能性があり、すでに高度腎障害(透析患者さんなど)には用いることができません。

そのほか、プロトピックの有効成分であるタクロリムスにより、アレルギー症状やアナフィラキシーショックなどの過敏症を起こしたことがある方にも用いることができません。

プロトピック軟膏使用中に行ってはいけない治療

併用禁忌(併用しないこと)
本剤使用中にPUVA療法等の紫外線療法を行わないこと。
引用:プロトピック軟膏0.1% 添付文書

PUVA(プーバ)療法とは、ソラニンという紫外線の吸収を高める薬を、塗ったり・服用したりしたのちに、患部に紫外線を照射する治療法です。
紫外線照射により、免疫を抑制させる細胞が増えることで、免疫反応であるアトピー症状が緩和されます。

プロトピック使用中に紫外線療法を行うと、皮膚腫瘍の発生可能性があがることがわかっているため、この治療法を行ってはいけません。
日常生活でも、プロトピック使用部位をがっつり日焼けするというのはおすすめできません。控えたほうがよいです。

まとめ

プロトピック軟膏は、アトピー性皮膚炎の治療に用いられる薬です。
濃度によって、プロトピック軟膏0.1%、プロトピック軟膏0.03%小児用の2種類があります。

有効成分はタクロリムスで、免疫を全般的に抑制する効果があります。
その結果、アレルギー反応であるかゆみ、湿疹を治療することができます。

使用に際しては医師の指示通り使うようにしましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

スポンサーリンク

関連記事(一部広告含む)

関連記事

コメント

    • 椎名
    • 2018年 5月 05日

    分かりやすくまとめられていて良かった。
    ありがとうございます。

      • 管理人
      • 2018年 5月 08日

      ありがとうございます!
      運営の励みになります!!

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る