抗凝固薬イグザレルトによる間質性肺炎について

イグザレルトは、血液の凝固に関与する因子の一つ、第Ⅹa因子を阻害することで、血液を固まりにくくする薬です。
イグザレルト錠服用中に間質性肺炎が現れたケースがいくつかあったため、使用上の注意を改訂するといった情報が製薬会社から出されました。(参考:適正使用のお願い(2014年1月))

イグザレルトとは?

イグザレルトの一般名はリバーロキサバンです。使用している患者さんは約20万人程度とのことです。
効能・効果は「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」です。心房細動を起こしている患者さんは血液が固まりやすくなっています。そのため、血管内で血栓ができやすくなり、脳卒中などになる可能性が高くなります。
ですので、予防するために血液を固まりにくくする薬を使っておきましょうということです。

血液が固まる際には、血液凝固カスケードというのが働きます。最終的にフィブリノーゲンという物質がフィブリンに変化することで血液は固まるのですが、そこに行きつくまでの間に血液凝固因子の活性化が関与しています。血液凝固因子はいくつかの種類があり、Aが活性化すると次にBが活性化するといった具合に、活性化のバドンをつないでいます。

イグザレルトは、血液凝固因子の一つ、第Xa因子を選択的に阻害することで、血液凝固カスケードを止め、血液を固まりにくくする作用を持ちます。

間質性肺炎とは?

間質性肺炎とは、肺の間質とよばれる部分が炎症を生じて、ガス交換能力の低下や肺が硬くなるといったことを引き起こす病気です。具体的な症状としては、息切れ・呼吸困難・発熱・咳などが生じます。
薬のうちいくつかは副作用として間質性肺炎を引き起こす場合があります。今回のイグザレルトのケースでは、今まで発見することが出来なかったけども、間質性肺炎を引き起こす可能性があるので、知っておいてくださいねーと注意喚起をしてると考えてください。

イグザレルト服用中の患者さんはどうすれば良いのか?

服用中の患者さんで、咳・息苦しさ・発熱等が現れた場合は、すぐに医師・薬剤師に相談するようにしてください。そして、出された指示に従うようにしましょう。
イグザレルトは、血液を固まりにくくすることで、脳卒中などの致死的な病気から患者さんを守ってくれる薬です。自己判断で止めてしまうことの無いようにお願いします。

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