【シベクトロ錠(テジゾリド)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

シベクトロ錠は、オキサゾリジノン系に分類される抗菌剤(抗生物質)です。
有効成分はテジゾリドリン酸エステル。

錠剤と点滴静注用の注射剤があります。
※本記事では、錠剤のことを中心に説明します。

今回は、シベクトロ錠の効果効能、副作用や注意点について紹介します。

目次

シベクトロ錠ってどんな薬?
シベクトロ錠って何の病気に使えるの?
シベクトロ錠ってどうやって効くの?
シベクトロ錠の一般的な使う量と回数
シベクトロ錠の副作用
シベクトロ錠で気を付けることは?
シベクトロ錠のジェネリック(GE)ってあるの?
シベクトロ錠の市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ

シベクトロ錠ってどんな薬?

シベクトロ錠は有効成分テジゾリドリン酸エステルの抗生物質です。
すべての菌に用いるわけではなく、テジゾリドに感性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に用いられます。

日本では、2018年5月に薬価収載されたので、7月くらいに販売される予定です。

効能又は効果
<適応菌種>
テジゾリドに感性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)

<適応症>
深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染
効能又は効果に関連する使用上の注意
好中球減少症(好中球数1,000/mm3未満)の患者における有効性は確立していない。好中球減少マウスにおいてテジゾリドの抗菌活性が低下することが報告されている。
引用:シベクトロ錠 添付文書

シベクトロ錠って何の病気に使えるの?

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染の治療に用いられます。

黄色ブドウ球菌とは、常在菌の一つで、ヒトや動物の皮膚、消化管内に存在する菌です。
ブドウ球菌のなかでも毒性が強いことで知られていますが、皮膚で増殖する分には大丈夫なことが多く、傷口から侵入したりすることで感染が成立します。
もしくは、高齢者・免疫抑制剤服用中などで、免疫力が低下している方にも感染する場合があります。

皮膚表面の膿瘍や、体内に入り込んでしまうと、骨感染・心内膜炎・臓器感染を引き起こし、適切に治療されなければ、死に至ります。

メチシリンはそんな黄色ブドウ球菌の治療に広く用いられていた抗生物質です。
日本ではあまり使用されてきませんでしたが、アメリカでは安くてペニシリン耐性黄色ブドウ球菌(ペニシリンが効かない黄色ブドウ球菌)を殺すことができたので、広く使われていました。
ところが、黄色ブドウ球菌は進化し、メチシリンに対しても抵抗性をもつようになってしまいました。
はじめて、MRSAの存在が明らかになったのは1961年であり、人類はこのMRSAの脅威に耐えるべく、新しい薬を開発し続けてきています。

そんなこんなで、シベクトロ錠はその流れで開発され、MRSAに対して用いられる薬であり、既存のものよりも優れた抗菌活性を有するとされている抗生物質となります。

シベクトロ錠ってどうやって効くの?

シベクトロ錠の有効成分テジゾリドリン酸エステルは、体内に吸収された後に、ホスファターゼと呼ばれる酵素により、テジゾリドに変換されます。
テジゾリドは、オキサゾリジノン系に属する抗生物質で、細菌のタンパク質合成を抑制し、生命維持に必要な酵素・組織を作らせなくして、死に至らせます。

具体的には、細菌リボソーム(タンパク質合成の場)の50Sサブユニットという部品に結合し、タンパク質の合成の最初の段階工程をできなくさせ、タンパク質を作らせなくします。

なお、人間のタンパク質合成の場であるリボソームは構造が違うため、人のタンパク質合成は阻害しません。

シベクトロ錠の一般的な使う量と回数

用法及び用量
通常、成人にはテジゾリドリン酸エステルとして200mgを1日1回経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意
1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、次のことに注意すること。
(1)感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導のもとで行うこと。
(2)原則として他の抗菌薬及び本剤に対する感受性(耐性)を確認すること。
(3)投与期間は、感染部位、重症度、患者の症状等を考慮し、適切な時期に、本剤の継続投与が必要か判定し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
2.本剤はグラム陽性菌に対してのみ抗菌活性を有する。したがってグラム陰性菌等を含む混合感染と診断された場合、又は混合感染が疑われる場合は適切な薬剤を併用して治療を行うこと。
3. 注射剤から錠剤への切り替え
注射剤からテジゾリドリン酸エステルの投与を開始した患者において、経口投与可能であると医師が判断した場合は、同じ用量の錠剤に切り替えることができる。
引用:シベクトロ錠 添付文書

通常1日1回服用します。
この薬は原則として、投与予定者にすみついている細菌を調べ、この薬がきくかどうか、他の薬に抵抗性があるかどうかを調べてから用います。
原則なので、緊急時はこの調査を飛ばして、経験則的に用いられることもあるかと思います。

医師の指示と異なる場合は医師の指示を優先するようにしてください。

シベクトロ錠の副作用

報告されている主な副作用として、ALT・AST検査値異常・下痢・貧血・四肢不快感などがあります。
そのほか、使用中違和感ある場合は、おそらく入院中に使用することが多いと思うので、医師・看護師・薬剤師に相談するようにしてください。

シベクトロ錠で気を付けることは?

一緒に服用するのに注意が必要な薬があります。

脂質異常症の治療薬である、クレストール(ロスバスタチン)は、同時に服用することで、クレストールの血中濃度が上がり、副作用の可能性が高くなります。
その他、BCRP(Breast Cancer Resistance Protein:腸管排出系薬物トランスポーター)を利用して排泄される薬の血中濃度の上昇の可能性があります。

現在服用している薬は、お薬手帳を用いて適切に管理し、入院時・外来時に医師・薬剤師に確認してもらってください。

シベクトロ錠のジェネリック(GE)ってあるの?

シベクトロ錠のジェネリックは販売されていません。

シベクトロ錠の市販薬(OTC)ってあるの?

シベクトロ錠のOTCは販売されていません。

まとめ

シベクトロ錠は有効成分テジゾリドリン酸エステルのメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する抗生物質です。
深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染など、皮膚のMRSA感染治療に用いられます。

使用に際しては、医師の指示どおりに使用するようにしてください。

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