
はじめに
口内炎など、口のなかの潰瘍やびらんの治療薬であった医療用医薬品【ケナログ口腔用軟膏0.1%】並びに、その一般用医薬品である【ケナログA口腔用軟膏】が2018年6月をめどに発売中止になるとのことです。
目次
ケナログ口腔用軟膏0.1%ってどんな薬?
ケナログ口腔用軟膏0.1%ってどうやって効くの?
代替薬は??
まとめ
ケナログ口腔用軟膏0.1%ってどんな薬?
ケナログ口腔用軟膏は、口内炎などを始めとする口の中のトラブルに広く使われている薬です。
有効成分は、トリアムシノロンアセトニド軟膏で日本では、1966年12月より販売が開始されています。
広く使われていた薬なだけに、影響が懸念されます。
販売の中止理由について、メーカーからは明らかにされていませんが、メーカーのブリストルマイヤーズは大規模な製造薬の見直しを行っている最中であり、採算に合わない薬について、製造中止や販売権・製造権の他社への譲渡をすすめているので、その一環だと考えられます。
【ケナログ】ブランドはかなり確立されているので、他社への譲渡という選択肢もあったかと思うのですが、ブリストルマイヤーズは他社への譲渡を行わずに、販売中止するという選択肢を選んだようです。
ケナログ口腔用軟膏0.1%ってどうやって効くの?
有効成分である【トリアムシノロンアセトニド】は、ステロイドホルモンであり、患部において、炎症・かゆみなどの免疫反応を鎮めることができます。
細かくは、皮膚に浸透した後、細胞にステロイド薬は取り込まれます。
その後、細胞内の核という遺伝子が格納されている場所に作用して、リポコルチンと呼ばれるタンパク質の合成を促進させます。
リポコルチンは、プロスタグランジンやトロンボキサン、ロイコトリエンといった炎症に関与する物質の原料となる【ホスホリパーゼA2】を阻害することで、炎症反応全体を鎮めることができます。
代替薬は??
気になるのは、代替薬として何が利用できるかというところだと思います。
医療用においては、ケナログ口腔用軟膏0.1%のジェネリックである、【オルテクサー口腔用軟膏0.1%】は、販売中止という知らせはきていないので、この後発品を使うことになるのではないでしょうか。
違うステロイドの成分にはなりますが、デキサメタゾンを有効成分とする【デキサルチン口腔用軟膏1mg/g】も候補に挙がります。
まとめ
口内炎をはじめとする口腔内の炎症、びらん・潰瘍を治療する薬である【ケナログ口腔内軟膏0.1%(医療用)】【ケナログA口腔内軟膏(OTC)】の販売を、2018年6月をめどに中止するとのメーカー発表がありました。
医療用においては、代替薬として、ジェネリックである【オルテクサー口腔用軟膏0.1%】や、別のステロイド薬を有効成分とする【デキサルチン口腔用軟膏1mg/g】が候補として挙げられます。
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