はじめに
メノエイドコンビパッチは、更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経系症状(Hot flush及び発汗)に用いられる貼り薬です。
有効成分は、エストラジオールと酢酸ノルエチステロンです。
今回は、メノエイドコンビパッチの効果効能、副作用や注意点について紹介します。
目次
メノエイドコンビパッチってどんな薬?
メノエイドコンビパッチって何の病気に使えるの?
メノエイドコンビパッチってどうやって効くの?
メノエイドコンビパッチの一般的な使う量と回数
メノエイドコンビパッチの副作用
メノエイドコンビパッチで気を付けることは?
メノエイドコンビパッチのジェネリック(GE)ってあるの?
メノエイドコンビパッチの市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ
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メノエイドコンビパッチってどんな薬?
メノエイドコンビパッチは、有効成分エストラジオールと酢酸ノルエチステロンのホルモン製剤です。
卵胞ホルモン(エストラジオール)・黄体ホルモン(酢酸ノルエチステロン)を含み、更年期障害や卵巣欠落症状に伴う血管運動神経系症状に用いられます。
日本では2009年2月に販売が開始されました。
パッチ剤ですが、2~8℃に保存する必要があることに注意が必要です。
効能又は効果
更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経系症状(Hot flush及び発汗)
引用:メノエイドコンビパッチ 添付文書
メノエイドコンビパッチって何の病気に使えるの?
更年期障害
更年期障害は、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が減少することで生じると考えられています。
エストロゲン分泌量が減ってくると、それを察知した脳がエストロゲンを分泌するように指示を出しますが、卵巣ではその命令に従うことのできる余力が残されておらず、エストロゲンの分泌量は増えません。
このアンバランスさが、更年期障害時の症状である「ほてり」「生理不順」「肩こり」などの体の不調、「イライラする」「不安感」「寝れない」といった心の不調を起こすと考えられています。
卵巣欠落症状
卵巣摘出したことにより生じる更年期障害に似た「のぼせ」などの症状を指します。
エストロゲンは卵巣から放出されるので、卵巣摘出してしまうと量が減り、更年期障害と同じようにエストロゲン不足による症状が生じると考えられています。
メノエイドコンビパッチってどうやって効くの?
更年期障害はエストロゲンの分泌量が減少することで生じるので、エストロゲンを補充すれば改善できそうですよね。
ですが、エストロゲンを補充すると子宮内膜の増殖を活性化してしまうので、子宮がんの可能性が高くなることがわかっています。
また、乳がんや心筋梗塞・脳梗塞の可能性が高くなることもわかっています。
子宮内膜増殖作用を抑えるには、黄体ホルモンを併用すればよいことがわかっており、メノエイドコンビパッチには、黄体ホルモンの酢酸ノルエチステロンが、エストラジオール(エストロゲンと同じ効果をもつ)とともに配合されています。
また、乳がんや心筋梗塞・脳梗塞の可能性も、長期に渡る使用や高齢・高用量の使用でリスクが上がっていくことがわかっているので、医師の管理下で適切に使用すれば、さほど問題ではないと考えられています。
一時期これらの副作用が強く懸念されたことがあり、そのため保守的な日本ではこのホルモン補充療法はあまり広がっていないのが現状です。
メノエイドコンビパッチの一般的な使う量と回数
用法及び用量
通常,成人に対し,メノエイドコンビパッチ1枚を3~4日ごとに1回(週2回)下腹部に貼付する.
引用:メノエイドコンビパッチ 添付文書
メノエイドコンビパッチは、3~4日に1回貼り替えるタイプの薬です。下腹部に貼付します。
ベルトなどが当たる部位は避けるようにして貼付してください。
また、毎回同じ箇所に貼るのではなく、場所をずらして貼るようにしてください。
メノエイドコンビパッチの副作用
メノエイドコンビパッチの副作用として、下記の症状があります。
- 子宮不正出血
- 乳房障害
- 貼付部位の皮膚炎
- 貼付部位のそう痒感
こうした症状がでたら、医師に早めに相談するようにしてください。
メノエイドコンビパッチで気を付けることは?
切ってはだめ!
メノエイドコンビパッチは、徐々に有効成分が皮膚から吸収されるような製剤となっています。
切ってしまうと、そのシステムが破壊されてしまい、有効成分の血中濃度維持ができなくなってしまいます。
絶対に切らないようにしてください。
傷・湿疹などが生じている部位には貼らない
皮膚が傷ついている箇所には貼らないようにしてください。
皮膚症状が悪化したり、吸収が早くなったりしてしまいます。
また、かぶれを防ぐために、貼る部位の水気はしっかり拭ってから貼り付けるようにしましょう。
使用してはいけない既往歴があります
乳がんの既往歴(かかったことがある)がある場合には使用することができません。
乳がんが再発する可能性があるためです。
そのほか、使用してはいけない現病歴・既往歴がありますので、病院で既往歴を尋ねられたら、かならずすべての病気を申し出るようにしてください。
お薬手帳を利用して書き込んでおくと良いかと思います。
メノエイドコンビパッチのジェネリック(GE)ってあるの?
ジェネリックはまだ販売されていません。
メノエイドコンビパッチの市販薬(OTC)ってあるの?
医師の管理下で用いられるのが望まれるので、OTCとしては販売されていません。
まとめ
メノエイドコンビパッチは、更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経系症状(Hot flush及び発汗)の症状改善に用いられる、ホルモン補充療法の薬です。
貼り薬で、3~4日に1回貼り替えることで効果を発揮します。
一定量ずつ有効成分が放出されるように設計されており、長期間効果が持続するようになっています。
保存するときには冷所に保存しなくてはいけないので注意です。
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