はじめに
薬局で薬剤師から体重確認されたことはないでしょうか?
特にお子さんの体重はよく聞かれるかもしれません。。。
どうして体重なんか。と思うかもしれないですが、これには理由があるのです。
今回は、薬局で体重を確認しなくてはいけない理由について説明していきます。
目次
体重を聞かなくては行けない理由
体重チェックが必要になる薬
まとめ
体重を聞かなくては行けない理由
体重を聞く理由は、体重に応じて投与量が変わる薬があるからです。
特に、抗生物質・抗ウイルス剤にそういった種類の薬が多いです。
薬物の治療最適な体内濃度(治療域という)が狭い薬では、多すぎる量の薬は副作用を招いてしまいます。
なので、一律この量を服用する!という設定ではなく、体重に基づいて量を決める方式が採用されています。
大人だって、女性と男性、体の小さい人大きい人でだいぶサイズ感違うだろうと思うかもしれません。
たしかにそのとおりですが、大人の場合は、代謝機能(薬を体外へ排泄する機能)がほぼ変わらないので、そういった調節をしなくても大丈夫なことがほとんどです。
医師の判断で増やしたり、減らしたりすることもあるかもしれません。
ただ、大人であっても体の大きさの検討が必要な薬はもちろんあります。
抗がん剤に多いのですが、体重や体表面積(体の皮膚の総面積、身長と体重から換算する式が多用されている)に基づいて量を調節する薬があります。
体重チェックが必要になる薬
体重に応じた投与量調節が必要となる薬の一例です。
抗生物質
セフゾン細粒小児用10%
用法及び用量
通常、小児に対してセフジニルとして1日量9~18mg(力価)/kgを3回に分割して経口投与する。
なお、年齢及び症状に応じて適宜増減する。
引用:セフゾン細粒小児用10% 添付文書
抗ウイルス剤
バルトレックス顆粒50%
[小児]
単純疱疹
通常、体重10kg未満の小児には体重1kg当たりバラシクロビルとして1回25mgを1日3回、体重10kg以上の小児には体重1kg当たりバラシクロビルとして1回25mgを1日2回経口投与する。ただし、1回最高用量は500mgとする。造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症(単純疱疹)の発症抑制
通常、体重10kg未満の小児には体重1kg当たりバラシクロビルとして1回25mgを1日3回、体重10kg以上の小児には体重1kg当たりバラシクロビルとして1回25mgを1日2回造血幹細胞移植施行7日前より施行後35日まで経口投与する。ただし、1回最高用量は500mgとする。帯状疱疹
通常、小児には体重1kg当たりバラシクロビルとして1回25mgを1日3回経口投与する。ただし、1回最高用量は1000mgとする。水痘
通常、小児には体重1kg当たりバラシクロビルとして1回25mgを1日3回経口投与する。ただし、1回最高用量は1000mgとする。性器ヘルペスの再発抑制
通常、体重40kg以上の小児にはバラシクロビルとして1回500mgを1日1回経口投与する。なお、HIV感染症の患者(CD4リンパ球数100/mm3以上)にはバラシクロビルとして1回500mgを1日2回経口投与する。
引用:バルトレックス顆粒50% 添付文書
抗がん剤
ティーエスワン
通常、成人には初回投与量(1回量)を体表面積に合せて次の基準量とし、朝食後及び夕食後の1日2回、28日間連日経口投与し、その後14日間休薬する。これを1クールとして投与を繰り返す。
なお、患者の状態により適宜増減する。増減量の段階を40mg、50mg、60mg、75mg/回とする。 増量は本剤の投与によると判断される臨床検査値異常(血液検査、肝・腎機能検査)及び消化器症状が発現せず、安全性に問題がなく、増量できると判断される場合に初回基準量から一段階までとし、75mg/回を限度とする。また、減量は通常、一段階ずつ行い、最低投与量は40mg/回とする。
引用:ティーエスワン配合カプセルT20/ ティーエスワン配合カプセルT25/ ティーエスワン配合顆粒T20/ ティーエスワン配合顆粒T25 添付文書
まとめ
薬によっては、体重に基づいて投与量が設定される薬があります。
そのため、薬局では体重をお聞きすることがあります。
めんどくせーと思っても、教えていただけますと助かります!
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