白内障の治療に使う薬の作用や副作用のまとめ

はじめに

白内障は80歳を超えるとほぼ100%の人が発症する病気と言われています。
初期の段階では薬を用いて治療を行うケースが多く、症状が悪化すると手術をするケースが一般的です。

今回は、白内障に用いる薬を紹介していきたいと思います。

目次

白内障ってどんな病気?
白内障になる原因
白内障の治療方法
白内障の治療薬
まとめ

白内障ってどんな病気?

白内障は、目の中にある水晶体と呼ばれるレンズのようなものが白く濁ってしまう病気です。
現在の医療では一度白く濁ってしまったら元に戻すことはできません。
白くなってしまう原因として、クリスタリンと呼ばれる水晶体を形作っているタンパク質が変化してしまうためと考えられています。

白内障の症状は以下の通りです。

  • 物がかすんで見える
  • まぶしさを感じやすくなる
  • 物が2重、3重に見える
  • 近くが見えなくなる

白内障になる原因

加齢によって生じる場合がほとんどですが、その他の原因として、糖尿病・アトピー性・ステロイド薬の副作用・目を傷つけてしまったなどがあります。
また妊娠中に母親が風疹に罹ってしまうと、赤ちゃんに白内障が生じてしまう場合もあります。
妊娠する前に風疹に対する抗体があるかどうか、チェックが大事なのは、これが理由です。

白内障の治療方法

白内障の治療は現在のところ、初期の段階では薬物を用いて、白く濁る進行を遅らせる治療法がまず選択されることが多いです。
進行してしまい、日常生活に支障をきたすレベルになったら、眼内レンズを挿入する外科手術を行います。

白内障の治療薬

前置きがだいぶ長くなってしまいましたが、白内障に用いる薬を紹介していきます。

ピレノキシン(商品名:カタリン、カリーユニ)

点眼タイプの薬です。キノン体と呼ばれる物質が、水晶体のタンパク質と結合してしまうことで、水晶体が白く濁ると考えらています。そこで、このキノン体により強く結合することで水晶体に影響を与えないようにする化合物がピレノキシンです。

副作用として、アレルギー反応・接触皮膚炎・充血・刺激感・かゆみ・異物感などが報告されています。

カリーユニについて、詳細はこちら→【カリーユニ点眼液(ピレノキシン)】って?効果効能・副作用を紹介!

グルタチオン(商品名:タチオン)

点眼タイプの薬です。グルタチオンは目に多く存在することが知られているのですが、水晶体が白く濁っているときにはその量が少なくなることが報告されています。
なので、減っているグルタチオンを補充することが、水晶体の透明性の維持に貢献すると考えられています。

副作用として、刺激感・かゆみ・充血などが報告されています。

チオプロニン(商品名:チオラ)

錠剤の薬です。チオプロニンには、水晶体のタンパク質どうしが集まって固まってしまうのを防ぐ働きがあると言われています。そのため、白内障にも効果があるとされています。

副作用として、黄疸(肝臓の障害による症状)・無顆粒球症・間質性肺炎などが報告されています。

唾液腺ホルモン(商品名:パロチン)

錠剤の薬です。

  • 血清カルシウム量を減少させる
  • 窒素平衡を是正し,体重を増加させる
  • 弾力線維及び結合組織の発育を促進する
  • 細網内皮系を賦活する

これらの作用が組み合わさって、白内障に効果があるとされています。

副作用として、発疹・かゆみ・胃の不快感などが報告されています。

まとめ

白内障は目の中にある水晶体と呼ばれるレンズのようなものが白く濁ってしまう病気です。主に加齢によって生じるとされています。症状は、ものが見えなくなったり、まぶしさを感じやすくなったりするなどがあります。
現在の治療法としては、早期の場合は薬物によって白く濁るのを遅らせる治療法を選択する場合が多いです。進行してきて、日常生活に支障をきたすようであれば、眼内レンズを挿入する外科手術を行います。
それぞれのケースで対応の仕方が異なるので、医師との相談のうえで治療法を決めていきます。

最近物が見えづらくなったなーと感じる場合は、ぜひ近くの眼科を受診することをお勧めいたします。

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