健康診断で血液検査のデータをもらう事があるかと思いますが、検査項目にはアルファベットが並び、よく分からないですよね。。。
血液検査のデータは、大きく全血球算定・凝固線溶検査・生化学検査・免疫学的検査・内分泌代謝系検査の5つに分かれます。
今回は、そのうちの全血球算定について説明していきたいと思います。
全血球算定(CBC:complete blood counting)
全血球算定は、赤血球数・白血球数・血小板数・ヘモグロビン数・ヘマトクリット値などの、血液中の固体成分に関する検査項目です。
それでは、一つ一つの項目についてみていきましょう。
赤血球数
赤血球数は貧血や多血症の有無・種類を判断するデータです。
赤血球というのは、体中の組織に酸素を運搬し、二酸化炭素を回収する役目を果たしています。
酸素は、生物の活動に必須なものなので、貧血で酸素の運搬量が減少してしまったら一大事です。
また、赤血球が多くても、血液の流が悪くなってしまうので問題となります。
基準値は、男性が(400万~700万/μL)、女性が(350万~600万/μL)です。
白血球数
白血球数は感染症に感染しているかどうかや、感染しやすい状態になっているかなどの感染症に対する体の機能状況を判定するためのデータです。。
白血球は、微生物やウイルスなどの病原体に対して、戦う役割を果たしています。
なので、白血球数が増加すると基本的に感染症にかかっていると考えられ、また減少していると体の血液を作る機能が低下していると判断されます。
基準値は、男女共に(4500~11000/μL)です。
血小板数
血小板数は、血が固まりやすくなっているのか、それとも固まりにくくなっているのかを判断することが出来ます。
血小板の数が多いと、血が固まりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞の危険性が増大します。逆に数が少ないと、出血がなかなか止まらなくなり、貧血や出血性ショックなどをきたすとされています。
基準値は、男女共に(15万~30万個/μL)です。
ヘモグロビン数・ヘマトクリット値
ヘモグロビン数・ヘマトクリット値は、血液の状態について判断することが出来ます。
ヘモグロビンは、赤血球の中に存在するタンパク質で、酸素を運搬する際に重要な役割を果たします。
ヘモグロビン数は、貧血の種類について判断することが出来ます。
貧血は、赤血球1個に含まれるヘモグロビン数が減る「小球性低色素性貧血」
赤血球1個に含まれるヘモグロビン数は減らないけれども、全体の赤血球が減る「正球性貧血」
赤血球1個に含まれるヘモグロビン数が増え、全体の赤血球が減る「大球性貧血」
に分けられます。
ヘマトクリット値は、血液の濃さや薄さを判断することができます。
基準値より低い場合は、血液が薄い状態であり、貧血が起こりやすい状況であると分かります。
ヘモグロビン数の基準値は、男性が(13~19g/dL)、女性が(12~18g/dL)です。
ヘマトクリット値の基準値は、男性が(40~60%)、女性が(35~50%)です。
以上が全血球算定の各項目についての意味と基準値です。
参考にして頂ければと思います。
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