はじめに
ドレニゾンテープは、ステロイドの薬です。
皮膚疾患用の密封療法剤に分類されています。
今回は、ドレニゾンテープについて、その効果効能、副作用や注意点について紹介します。
目次
ドレニゾンテープってどんな薬?
ドレニゾンテープってどうやって効くの?
ドレニゾンテープの用法・用量
ドレニゾンテープの副作用
ドレニゾンテープの注意点
まとめ
ドレニゾンテープってどんな薬?
ドレニゾンテープは、有効成分フルドロキシコルチドのステロイドを含んだテープの外用薬です。
日本では、1963年4月に販売開始されました。
効能又は効果
湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症,ビダール苔癬を含む),結節性痒疹(固定蕁麻疹を含む),乾癬,掌蹠膿疱症,扁平紅色苔癬,アミロイド苔癬,環状肉芽腫,光沢苔癬,慢性円板状エリテマトーデス,フォックス・フォアダイス病,肥厚性瘢痕・ケロイド,尋常性白斑,シャンバーグ病,悪性リンパ腫(菌状息肉症の紅斑・扁平浸潤期等)
引用:ドレニゾンテープ 添付文書
ステロイド薬なので、様々な炎症性の病気の治療に用いられます。
皮膚の割れやケロイド、やけど痕の治療に用いられることが多い印象です。
ドレニゾンテープってどうやって効くの?
ドレニゾンテープはステロイドを含むので、炎症を抑える効果があります。
ステロイドの成分は、皮膚から吸収された後に、細胞の中心にある核に移行します。
核で、タンパク質の生成をコントロールし、【リポコルチン】の生成を促します。
リポコルチンは、プロスタグランジンやトロンボキサン、ロイコトリエンといった炎症に関与する物質の原料を作り出す【ホスホリパーゼA2】を阻害することで、炎症反応全体を鎮めることができます。
ここまでが、ステロイド全般的な効果なのですが、ドレニゾンテープは、ステロイドをより一層皮膚吸収されるようにODTが採用されています。
ODTとは密封包帯療法(Occlusive Dressing Technique)の略であり、患部を密封することにより、汗などの水分の蒸発を防ぐことで、皮膚がふやけ、ステロイドの吸収がより促進されるという技術です。
ドレニゾンテープは、ステロイドをすでに含んだ密着性がよいテープなので、貼付部位により多くのステロイドを移行することができるよう工夫された薬といえます。
ドレニゾンテープの用法・用量
用法及び用量
患部を軽く洗浄し,よく乾燥させた後,本剤を台紙に付着したまま適当な大きさに切り取り,台紙を取り除き患部に粘着面をあてて貼付する.
本剤は,貼付後12時間または24時間ごとに貼りかえる.
必要な場合,夜間のみ貼付する.
なお,貼りかえ時にも患部の洗浄および乾燥を行うこと.
引用:ドレニゾンテープ 添付文書
医師からの指示があると思いますが、基本的に貼付して12時間後か24時間後に張り替えます。
患部の大きさに合わせてカットして使用します。
カットするときは、白い紙の台紙とともにカットすると扱いやすいです。
ドレニゾンテープの副作用
主な副作用として報告されているのは、使用部位の接触皮膚炎・毛のう炎・皮膚萎縮・毛細血管拡張などの症状です。
使用していて、違和感や症状悪化がみられる場合は、使用中止して早めに医師に相談するようにしましょう。
ドレニゾンテープの注意点
ほんと時々勘違いする人がいるのですが、白い台紙に透明なテープが貼ってある状態でお渡しするのですが、白い台紙のほうが薬だと思って、一生懸命そっちを貼り付けようとする人がいます。
透明なテープのほうが本体なので、間違えないようにしましょう。
禁忌 (次の患者には投与しないこと)
(1)細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症および動物性皮膚疾患(疥癬,けじらみ等)
(2)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(3)鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎〔鼓膜の再生の遅延および感染増悪のおそれがある.〕
(4)潰瘍(ベーチェット病は除く),第 2 度深在性以上の熱傷・凍傷〔肉芽形成抑制作用がある.〕
引用:ドレニゾンテープ 添付文書
ドレニゾンテープには、使用してはいけない方が設定されています。
医師の診察の上で処方されている場合は、問題ないと思いますが、とっておいた薬を自己判断で使ったりすると、こういった使用してはいけないケースの可能性があるので、気をつけてください。
まとめ
ドレニゾンテープは、ステロイドであるフルドロキシコルチドを有効成分とする外用皮膚薬です。
密封包帯療法(Occlusive Dressing Technique)を簡便にできるように、テープにステロイドが含まれてます。
使用に際しては、医師の指示どおりに使うようにしましょう。
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