【メマリー(メマンチン)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

メマリーは、中等度から高度のアルツハイマー型認知症の認知症症状の進行抑制のために用いられる薬です。
有効成分は、メマンチン塩酸塩。
普通錠・OD錠・ドライシロップの製剤タイプが販売されています。

今回は、メマリーの効果効能、副作用や注意点について紹介します。

目次

メマリーってどんな薬?
メマリーって何の病気に使えるの?
メマリーってどうやって効くの?
メマリーの一般的な使う量と回数
メマリーの副作用
メマリーで気を付けることは?
メマリーのジェネリック(GE)ってあるの?
メマリーの市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ

メマリーってどんな薬?

メマリーは、中程度~高度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制を目的として用いられる薬です。
あくまで進行を抑制する効果であり、回復する効果は認められていません。

日本では、普通錠が2011年6月に、OD錠が2014年5月に、ドライシロップが2018年6月に販売開始されました。

効能又は効果
中等度及び高度アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制

効能又は効果に関連する使用上の注意
1.アルツハイマー型認知症と診断された患者にのみ使用すること。
2.本剤がアルツハイマー型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていない。
3.アルツハイマー型認知症以外の認知症性疾患において本剤の有効性は確認されていない。
引用:メマリー インタビューフォーム

メマリーって何の病気に使えるの?

メマリーはアルツハイマー型認知症に対する薬です。
アルツハイマー型認知症とは、アミロイドβタンパクやタウタンパクが脳に蓄積されることによって脳細胞が死に、正常に神経伝達が行われなくなることで、認知機能の低下(記憶障害)、判断能力の低下、見当識障害(時計をみても時間が分からない、今どこにいるか分からないなど)の障害が生じてきます。
記憶障害といっても、最近の出来事を覚えられない症状が強くでるため、昔のことは覚えたままということが多く、最近の出来事や約束を忘れがちになり、指摘されてもそのできごと自体を覚えていないことが多々あります。

メマリーってどうやって効くの?

メマリーの有効成分メマンチンは、グルタミン酸受容体の一つであるN-methyl-D-aspartate(NMDA)受容体をブロックすることで、アルツハイマー型認知症を改善します。

記憶の形成には、NMDA受容体が関与していると考えられており、アルツハイマー型認知症の患者さんでみられる受容体機能の異常活性化が、記憶障害を引き起こしているのではないかと考えられています。
メマンチンは、NMDA受容体をブロックすることで、異常活性化を抑えつつ、活性化のときにはそれを邪魔しないような作用を示します。

記憶の形成には、ある程度のシグナル伝達のインパクトが必要ですが、NMDA受容体が過剰に活性化していることでノイズがはしり、記憶形成に必要なインパクトがでにくいのではないかという説に基づいています。

メマリーの一般的な使う量と回数

用法及び用量
通常、成人にはメマンチン塩酸塩として1日1回5mgから開始し、1週間に5mgずつ増量し、維持量として1日1回20mgを経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意
1.1日1回5mgからの漸増投与は、副作用の発現を抑える目的であるので、維持量まで増量すること。
2.高度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス値:30mL/min未満)のある患者には、患者の状態を観察しながら慎重に投与し、維持量は1日1回10mgとすること。
3.医療従事者、家族等の管理の下で投与すること。
4.OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。
引用:メマリー インタビューフォーム

メマリーは1日1回5mgから開始して、1週間に5mgずつ増量し、維持量は20mgです。
投与初期において、副作用の落ち着きの無さや運動増加、不眠症などがでやすいので、体をならす目的で少量から徐々に量を増やす服用方法が採用されています。

医師の指示と異なる場合は医師の指示を優先するようにしてください。

メマリーの副作用

メマリーの副作用として報告されている主なのは、めまい・便秘・体重減少・食欲不振・頭痛などがあります。
服用していて、症状の悪化や違和感を感じるようであれば、医師に相談するようにしてください。

自己判断で中止せず、気になることあれば、医師に相談しましょう。

メマリーで気を付けることは?

継続的な服用を

認知症症状の進行を抑える薬なので、継続的な服用が望まれます。
特に、服用している当人は、認知症なので、飲み忘れや服薬コンプライアンスの低下の可能性が高いです。
家族の方のサポートが必要です。

一緒に服用するのに注意が必要な薬あり

一緒に服用するのに注意が必要な薬があります。
現在服用している薬はお薬手帳で管理し、医師や薬剤師に適宜確認してもらうようにしてください。

メマリーのジェネリック(GE)ってあるの?

メマリーのジェネリックは、2018年6月現在販売されていません。

メマリーの市販薬(OTC)ってあるの?

販売されていません。
メマリーは、アルツハイマー型認知症であると医師の診察が必要な薬なので、今後もOTCとなる見込みは低いでしょう。

まとめ

メマリーはアルツハイマー型認知症の認知症症状の進行を抑制する効果がある薬です。
有効成分はメマンチンで、NMDA受容体をブロックする作用を通して、記憶の定着を促す効果を発揮します。

服用に際しては、医師の指示に従って、使用するようにしてください。

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