ブリストル・マイヤーズは6月25日、東京大学が公表した「SIGN研究に関する調査」の中で、慢性骨髄性白血病治療薬・スプリセル(一般名:ダサチニブ)の臨床研究で社員の不適切な役務提供があったとの指摘を受け、第三者による調査を直ちに開始すると発表した。
引用:慢性骨髄性白血病治療薬・スプリセル BMSが不適切関与で第三者調査開始へ
SIGN研究とは
SIGN研究とは、慢性期の骨髄性白血病(CML)患者に対して、副作用について調べる医師主導臨床研究のことです。
タシグナの副作用・有効性を調べることがメインの研究でした。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。タシグナ(一般名:ニロチニブ)に関する社員の臨床試験不正関与について
医師主導臨床研究というのは、その名前のとおり医師が計画して薬や治療の有効性や副作用を臨床の場で研究するものです。
今回発覚した問題点
SIGN研究で研究されていたのは、ノバルティスが製造しているタシグナでした。
そこで製薬会社の不正関与が疑われ調査がなされていました。
その調査で判明したのは、ブリストル・マイヤーズ(BMS)が製造する慢性骨髄性白血病治療薬のスプリセルについての医師主導臨床研究でも、不正と疑わしき製薬会社社員の関与があったのではないかということです。
スプリセル(一般名:ダサチニブ)とは
スプリセルは一般名ダサチニブで、タシグナと同じように、慢性骨髄性白血病の異常な白血病細胞の増殖を招く、BCR-ABLチロシンキナーゼの働きを阻害します。
分子標的薬の一つであり、病気の原因に対して狙い撃ちが可能なので、副作用が抑制されるなどして期待されている薬です。
まとめ
正直なところ、どこの会社も医師主導臨床研究への過剰・不正な関与はされているのではないかなと思っています。
すべて明るみにでて、健全な臨床研究の土壌ができることを願うばかりです。
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