【ゼチーア(エゼチミブ)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

高脂血症(脂質異常症)の治療薬であるゼチーア。
ゼチーアの有効成分エゼチミブは、小腸にあるコレステロール輸送体の働きを抑えることで、コレステロール吸収量を減らします。

今回は、ゼチーアの効果効能、副作用や注意点について、紹介していきます!

目次

ゼチーアってどんな薬?
ゼチーアってどうやって効くの?
ゼチーアの用法・用量
ゼチーアの副作用・注意点
まとめ

ゼチーアってどんな薬?

ゼチーアは、有効成分はエゼチミブで、2007年6月に販売が開始された高脂血症(脂質異常症)の薬です。

高コレステロール血症,家族性高コレステロール血症,ホモ接合体性シトステロール血症
〈効能・効果に関連する使用上の注意〉
1 .適用の前に十分な検査を実施し,高コレステロール血症,家族性高コレステロール血症,ホモ接合体性シトステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
2 .ホモ接合体性家族性高コレステロール血症については,HMG-CoA還元酵素阻害剤及びLDLアフェレーシス等の非薬物療法の補助として,あるいはそれらの治療法が実施不能な場合に本剤の適用を考慮すること。
引用:ゼチーア 添付文書

ゼチーアは、高コレステロール血症に効果がある薬です。
使用する前に、きちんと血液検査などをして高コレステロール血症であることが確定させる必要があります。

高コレステロール血症って何

高コレステロール血症とは、その名の通り、血中にコレステロールが高い状態の疾患です。
特に自覚症状などないのですが、コレステロールが徐々に血管の内壁にへばりつくことで傷ついてしまい、動脈硬化を引き起こすリスクが上がってしまいます。

動脈硬化によって生じるのは、心筋梗塞や脳梗塞といった、致死的な病気なので、血中のコレステロール値を減らして適正値でコントロールすることが大事です。

ちなみに、遺伝性ではない高コレステロール血症の最初の治療方法は生活習慣の見直しです。
食事の量は多すぎないか?脂っこい食事や炭水化物が多くないか?
運動はしているのか?適正体重なのか?
などを確認して、生活習慣を改善することで、高コレステロール血症を治療できないか模索します。

それでも、やっぱりコントロールできないねとなってはじめて、薬物治療がスタートします。
※医師の判断によるので、医師の治療方針優先でお願いします。

ゼチーアってどうやって効くの?

悪者扱いされているコレステロールですが、生体の維持には必要な物質でもあります。
細胞表面の弾力性を維持したり、エネルギー源となったりするためです。

なので、小腸には、コレステロールを効率的に吸収できるように、輸送体(トランスポーター)が設置されています。
NPC1L1:Niemann-Pick C1 Like 1 と呼ばれるこのトランスポーターは、食事性コレステロールや胆汁性コレステロールを吸収する働きをもっています。

ですが、高コレステロール血症患者さんは、コレステロールが体内に多いのが問題になっているので、このトランスポーターの機能を停止させることができれば、吸収量が減って体内のコレステロール量も下げることができそうです。
ゼチーアの有効成分エゼチミブは、トランスポーターの機能を停止することで、効果を発揮する薬です。

すでに発売されていた、HMG-COAレダクターゼ阻害剤・陰イオン交換樹脂製剤・フィブラート系製剤とは異なる作用機序を有しているので、それらの薬を使用していても効果不十分な場合、ゼチーアを併用することもあります。

ゼチーアの用法・用量

【用法・用量】
通常,成人にはエゼチミブとして 1回10mgを1日1回食後経口投与する。なお,年齢,症状により適宜減量する。
引用:ゼチーア 添付文書

1日1回使用するタイプの薬です。症状によっては、複数回使用することもあるので、医師の指示どおりに服用しましょう。

ゼチーアの副作用・注意点

副作用
承認時までの長期投与試験を含む臨床試験(HMG-CoA還元酵素阻害剤との併用投与を含む)で,副作用は504例中95例(18.8%)に認められた。主なものは,便秘15件(3.0%),発疹12件(2.4%),下痢11件(2.2%),腹痛10件(2.0%),腹部膨満及び悪心・嘔吐のそれぞれ 8 件(1.6%)であった。また,臨床検査値の異常変動は504例中61例(12.1%)に認められた。主なものは,γ-GTP上昇13件(2.6%),CK(CPK) 上昇11件(2.2%),ALT(GPT) 上昇11件(2.2%)であった。
引用:ゼチーア 添付文書

副作用として報告されているのは、便秘・下痢・腹痛・悪心嘔吐などの消化器症状、発疹といった過敏症状、そのほか検査値の異常が確認されています。
本来吸収されるはずのコレステロールが、小腸管腔内にとどまることになるので、腸内環境バランスが崩れることで、便秘・下痢・腹痛が起こるとされています。
また、コレステロールという油成分が腸内に残ること自体の刺激により、腹痛、下痢が起こるともされています。

また、重篤な副作用として頻度不明ですが、横紋筋融解症の可能性もあると考えられています。

横紋筋融解症について

横紋筋融解症とは、高脂血症治療薬(HMG-COAレダクターゼ阻害剤・フィブラート系など)に生じる副作用で、簡単にいえば、筋肉がとけてしまう副作用です。
週刊誌などでも取り上げられて、名前だけはきいたことある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

危険な薬だ!と決めつけるのではなくて、この副作用の初期症状だけ覚えててもらい、それに似た症状あれば、医師にすぐ相談すればそこまで問題にはなりません。
横紋筋融解症の初期症状として、覚えのない筋肉痛・尿の色が赤くなるといった症状があります。
そういった症状がでるようであれば、すぐに医師に相談しましょう。

まとめ

ゼチーアは有効成分がエゼチミブの、高脂血症(脂質異常症)に効果がある薬です。
エゼチミブは、小腸にあるコレステロール輸送体の働きを抑える作用を示し、結果吸収されるコレステロール量を減らすことができます。

服用に際しては、飲み忘れないように、医師の指示通りに服用しましょう。

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