はじめに
アクアチムは、ニューキノロン系の抗生物質を含んだ外用薬です。
有効成分は、ナジフロキサシンで、ざ瘡(にきび)や表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症に用いられます。
日本では、軟膏・クリーム・ローションの製剤タイプが販売されています。
今回は、アクアチムの効果効能、副作用や注意点について紹介します。
目次
アクアチムってどんな薬?
アクアチムってどうやって効くの?
アクアチムの用法・用量
アクアチムの副作用
アクアチムの注意点
まとめ
アクアチムってどんな薬?
アクアチムは、ナジフロキサシンというニューキノロンに属する抗生物質を含んだ外用薬です。
にきびをはじめとする皮膚感染症の治療に用いられます。
日本では、クリームが1993年9月、ローションが1999年6月、軟膏が2003年8月に販売開始されました。
効能又は効果
適応菌種
本剤に感性のブドウ球菌属、アクネ菌適応症
■アクアチムクリーム1%
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)■アクアチムローション1%
ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)■アクアチム軟膏1%
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症
引用:アクアチム インタビューフォーム(一部改変)
アクアチムは、アクネ菌やブドウ球菌属による皮膚感染症の治療に用いられます。
製剤タイプによって、用いることができる症状が異なります。
医師は、そのあたりも鑑みて、製剤タイプを選択することになります。
アクアチムってどうやって効くの?
アクアチムの有効成分ナジフロキサシンは、ニューキノロンに属する抗生物質です。
ナジフロキサシンは、DNAジャイレースというDNAの複製の段階で必要不可欠な酵素の働きを失わさせます。
DNAジャイレースは、DNAの二重らせん構造をといて、単純な一本鎖にするときに必要な酵素です。
DNA複製するときには、遺伝子を一本鎖の状態にしないといけないため、DNAジャイレースの働きを失わされると、複製ができず、細菌は死に至ります。
アクアチムの用法・用量
用法及び用量
■アクアチムクリーム1%
本品の適量を1日2回、患部に塗布する。なお、ざ瘡に対しては洗顔後、患部に塗布する。
■アクアチムローション1%
本品の適量を1日2回、洗顔後、患部に塗布する。
■アクアチム軟膏1%
本品の適量を1日2回、患部に塗布する。《用法・用量に関連する使用上の注意》
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の適用にとどめること。
引用:アクアチム インタビューフォーム
アクアチムは、通常1日2回患部に使用します。
症状によっては、回数を増やしたり・減らしたりするので、医師の指示に従うようにしてください。
アクアチムの副作用
報告されている主な副作用としては、皮膚のそう痒感・刺激感・発赤・乾燥感・炎症などです。
使用した部位に副作用が生じる可能性があるので、使っていて違和感や症状悪化あれば、使用を中止して、医師に相談するようにしましょう。
アクアチムの注意点
耐性菌の出現を防ぐために、医師に定められた期間つかうようにして、むやみに連用しないようにしましょう。
耐性菌とは、ある薬を使い続けることで、その薬が効かなくなってしまった細菌のことをさします。ニューキノロンは比較的強めの薬で、切り札的な感じなので、より注意が必要です。
まとめ
アクアチムは、有効成分ナジフロキサシンとする抗生物質の外用薬です。
にきびをはじめとする皮膚の感染症に用います。
ナジフロキサシンは、ニューキノロン系に属する抗生物質であり、DNAジャイレースというDNA二重らせん構造をといて一本鎖にする働きをもつ酵素の働きを失わさせることで、DNA複製をできなくさせ、細菌を殺します。
使用に際しては、医師の指示に従うようにしてください。
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