はじめに
ニゾラールは、真菌感染症や脂漏性皮膚炎の治療に用いられる薬です。
日本では、ローションとクリームの製剤が販売されています。
今回は、ニゾラールについて、その効果効能、副作用や注意点について紹介します。
目次
ニゾラールってどんな薬?
ニゾラールってどうやって効くの?
ニゾラールの用法・用量
ニゾラールの副作用
ニゾラールの注意点
まとめ
ニゾラールってどんな薬?
効能又は効果
下記の皮膚真菌症の治療
(1) 白癬
足白癬、体部白癬、股部白癬
(2) 皮膚カンジダ症
指間糜爛症、間擦疹(乳児寄生菌性紅斑を含む)
(3) 癜風
(4) 脂漏性皮膚炎
引用:ニゾラール インタビューフォーム
白癬菌やカンジダ、癜風といった真菌の皮膚感染症に用いられます。
脂漏性皮膚炎に関しても、癜風菌が関与していると考えられており、その治療に用いられています。
ニゾラールってどうやって効くの?
ニゾラールの有効成分ケトコナゾールは、真菌に対して効果のある、イミダゾール系抗抗真菌剤です。
ケトコナゾールは、真菌の細胞膜の主要成分であるエルゴステロールの生合成を抑えることができます。
具体的には、エルゴステロールを製造する原料であるラノステロールの酸化的脱メチル反応を抑制することにより、エルゴステロールを作らせなくします。
そうして、細胞膜の原料が不足した真菌は、細胞膜の正常な機能を維持できなくなり、死んでしまいます。
ニゾラールの用法・用量
用法及び用量
白癬、皮膚カンジダ症、癜風に対しては、1日1回患部に塗布する。
脂漏性皮膚炎に対しては、1日2回患部に塗布する。
引用:ニゾラール インタビューフォーム
ニゾラールは、使用する病気に応じて塗布回数が異なります。
医師の指示に従って使用するようにしてください。
ニゾラールの副作用
ニゾラールの主な副作用として、接触皮膚炎・そう痒感・発赤・刺激感・紅斑などが報告されています。
基本的には、塗布した部位に副作用が生じることが多いです。
使用していて、塗布部位の異常・違和感、症状悪化あれば、医師に相談するようにしてください。
ニゾラールの注意点
ニゾラールローションは、使用前によく振ってから使用するようにしましょう。
ローション、クリームともに、眼科用ではないので、眼のなかに入れないようにしてください。
特にローションは、目薬と勘違いしてしまう方もいらっしゃるので、認知機能が低下している高齢者の方には、家族の方が薬の管理をするとよいでしょう。
まとめ
ニゾラールは、白癬菌・カンジダなどの、真菌を殺す作用をもつ薬です。
脂漏性皮膚炎にも用います。
有効成分はケトコナゾールで、真菌の細胞膜の主要成分であるエルゴステロールの合成を抑制することで、細胞膜の原料を不足させ、機能を維持できなくさせ、真菌を殺す作用を有します。
使用に際しては、医師の指示に従って使用するようにしてください。
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