2014年2月24日に薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会で承認が了承された薬のなかに、睫毛貧毛症に対する薬があったので調べてみました。
睫毛貧毛症って何だろう?
睫毛貧毛症、聞きなれない病名ですよね。
まつ毛が薄かったり、色が薄かったり、短かったりでほこりから目を守るという、まつ毛がまつ毛本来の役割を果たしていない病気のことでした。
とはいうものの、おそらく美容の分野で多く使われるのではないでしょうか。
メイクアップでまつ毛を伸ばす必要がなくなる時代もくるかも??
グラッシュビスタについて
グラッシュビスタは、一般名がビマトプロストで、プロスタグランジンF2α(PGF2α)製剤です。睫毛貧毛症に対する効果・効能を持った薬で、使用するとまつ毛が成長するとのことです。
まつ毛が伸びる作用の発見の経緯として、この医薬品、実は同じ成分が緑内障の薬(ルミガン)としてすでに用いられているのですが、その医薬品の副作用として、まつ毛が伸びることが報告されていました。そこで、まつ毛の成長を主作用として打ち出した薬として新たに開発を進め、まつ毛を伸ばす薬として販売することになったという経緯らしいです。どうしてまつ毛が伸びるのかについては詳しくは解明されていないようです。
今回承認された背景として、個人輸入でルミガンが海外から輸入されていて、それを美容の分野でまつ毛を伸ばす目的で使われている状況があったので、薬の適正利用の観点から、承認されたのではないかと思います。
専用のアプリケータを用いてまつ毛に使用するとのことなので、できる限り目の中に薬液が入らないような工夫がなされていて、緑内障に対する効果が出ないようにしていると考えられます。
斬新ですよね笑
副作用とされていたまつ毛が伸びるというのを効果・効能にした、全く成分の同じ薬を別名で売りだすんですものね。マーケティングというべきでしょうか。
グラッシュビスタの価格・値段
ついに販売されるっぽいのでお知らせします!
2014年9月29日にアラガン・ジャパンより発売されます。
塩野義製薬と共同販売するとのことですが、塩野義製薬側の発売時期は未定です。
薬価基準未収載医薬品、つまり保険の効かない医薬品として販売されるので、価格・値段については、病院によって異なるでしょう。
(おそらくですが、今までの海外からの輸入に頼っていたときと比べれば安くなると思いますよー。おそらく2万円前後)
おそらく、まつ毛が短くても薄くても、生活にそこまで支障が出ないので保険適用外になってしまったのでしょう。
(認可から販売まで時間がかかっているところを見ると、ここらへん調整していたのでしょう)
グラッシュビスタの副作用
グラッシュビスタの副作用としては、下記のようなことがあるようです。
- 虹彩色素過剰
- 眼瞼溝深化
- 充血
- 目の乾燥
このような副作用が出ないように、使用部位は上瞼のまつ毛のみ(添付文書的には、上眼瞼辺縁部の睫毛基部)に使用するようにとされています。
また、お医者さんの指示にしたがって、使うようにして下さい。
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