
はじめに
ヒベルナは、抗ヒスタミン作用・抗コリン作用をもつ薬です。
パーキンソン症状の緩和・アレルギー性鼻炎・皮膚疾患に伴うかゆみ・動揺病(乗り物酔い)などに用いられます。
日本では、糖衣錠・散剤・注射剤の3つの剤形タイプが販売されています。
※注射剤はこの記事では触れません。
今回は、ヒベルナについて、効果効能、副作用や注意点について紹介します。
目次
ヒベルナってどんな薬?
ヒベルナって何の病気に使えるの?
ヒベルナってどうやって効くの?
ヒベルナが効くかってどうやって確かめたの?
ヒベルナの一般的な使う量と回数
ヒベルナの副作用
ヒベルナで気を付けることは?
ヒベルナのジェネリック(GE)ってあるの?
ヒベルナの市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ
関連する情報
ヒベルナってどんな薬?
ヒベルナは抗ヒスタミン作用及び抗コリン作用を有する薬です。
有効成分は、プロメタジンです。
※正確には、糖衣錠がプロメタジン塩酸塩で、散剤がヒベンズ酸プロメタジンです。
体内に入れば、プロメタジンとして効果を発揮します。
日本では、糖衣錠が1956年10月、散剤が1960年2月に販売開始しました。
効能又は効果
○振せん麻痺,パーキンソニスム
○麻酔前投薬,人工(薬物)冬眠
○感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽,枯草熱,アレルギー性鼻炎
○皮膚疾患に伴う掻痒(湿疹・皮膚炎,皮膚掻痒症,薬疹,中毒疹),じん麻疹,血
管運動性浮腫
○動揺病<効能・効果に関連する使用上の注意>
抗パーキンソン剤はフェノチアジン系化合物,ブチロフェノン系化合物等に
よる口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)を通常軽減しない。場合に
よっては,このような症状を増悪,顕性化させることがある。
引用:ヒベルナ インタビューフォーム
ヒベルナって何の病気に使えるの?
振せん麻痺・パーキンソニスム
※パーキンソンニズムが一般的な呼ばれ方です。
パーキンソンニズム(振せん麻痺)とは、四肢のふるえ(振せん)、筋肉のこわばり(筋硬直)、運動しはじめがゆっくり、また運動自体もゆっくりとなること(アキネジア)、姿勢の維持ができない(姿勢反射障害)などの運動機能異常の症状がでる病気です。
麻酔前投薬,人工(薬物)冬眠
麻酔薬の効果を増強することを目的として用いられます。
感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽,枯草熱,アレルギー性鼻炎
鼻水などのヒスタミンによる症状を緩和することができます。
皮膚疾患に伴う掻痒(湿疹・皮膚炎,皮膚掻痒症,薬疹,中毒疹),じん麻疹,血管運動性浮腫
ヒスタミンによる皮膚のそう痒感を緩和することができます。
動揺病
感覚神経への過度が原因となって生じる。
乗り物酔いのこと。
ヒベルナってどうやって効くの?
ヒベルナの有効成分プロメタジンは、抗ヒスタミン作用及び抗コリン作用を持ちます。
ヒスタミンはアレルギー反応を引き起こしたりするので、鼻水が出たり・皮膚のそう痒感が出ます。
アセチルコリンは、副交感神経の伝達物質であり、さまざまな反応を起こします。
抗コリンは、アセチルコリンによる伝達を抑制し、様々な反応を抑制します。
振せん麻痺・パーキンソニスム
パーキンソン症状がでる原因として、アセチルコリン過剰状態であることが挙げられます。
ヒベルナは、抗コリン作用も有しているので、その過剰状態を中和して、パーキンソン症状を緩和することができるとされています。
麻酔前投薬,人工(薬物)冬眠
抗ヒスタミン作用により、不安軽減やアレルギー反応を緩和する目的で用いられます。
感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽,枯草熱,アレルギー性鼻炎
抗ヒスタミン作用により、ヒスタミンによって生じるアレルギー反応を鎮めることができます。
皮膚疾患に伴う掻痒(湿疹・皮膚炎,皮膚掻痒症,薬疹,中毒疹),じん麻疹,血管運動性浮腫
抗ヒスタミン作用により、ヒスタミンによって生じる皮膚のそう痒感などを緩和することができます。
動揺病
抗コリン作用により、感覚器官からの神経伝達を抑制して、乗り物酔いの症状を緩和することができるとされています。
ヒベルナの一般的な使う量と回数
用法及び用量
プロメタジン塩酸塩として通常成人1回5~25mg(散として0.05~0.25g)を,1日1~3回経口投与する.振せん麻痺,パーキンソニスムには1日25~200mg(散として0.25~2g)を適宜分割経口投与する.
なお,年齢,症状により適宜増減する.
引用:ヒベルナ散10%用法及び用量
プロメタジン塩酸塩として,通常成人1回5~25mgを,1日1~3回経口投与する.振せん麻痺,パーキンソニスムには1日25~200mgを,適宜分割経口投与する.
なお,年齢,症状により適宜増減する.
引用:ヒベルナ糖衣錠5mg/ ヒベルナ糖衣錠25mg
ヒベルナは、症状に応じて投与量を調節して用います。
年齢によっても変わるので、医師の指示どおりに服用するようにしてください。
ヒベルナの副作用
ヒベルナに報告されている主な副作用として、発疹などの過敏症・肝障害・白血球減少などがあります。
その他、めまい・眠気・悪心や嘔吐・口の渇きなどの体調変化も生じることがあります。
使用していて、違和感や体調悪化を感じたら、医師に相談するようにしてください。
ヒベルナで気を付けることは?
多く飲みすぎないこと
過量に服用すると、傾眠,意識消失等の中枢神経抑制,低血圧,口渇,瞳孔散大,呼吸障害,錐体外路症状などが生じる可能性がありますので、医師の指示どおりに服用するようにしてください。
ヒベルナのジェネリック(GE)ってあるの?
ヒベルナには、現在のところジェネリックの販売がされていません。
ヒベルナの市販薬(OTC)ってあるの?
ヒベルナはOTCとしては販売されていません。
まとめ
ヒベルナは、抗ヒスタミン作用や抗コリン作用をもち、パーキンソニスム症状、麻酔前投薬、感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽,枯草熱,アレルギー性鼻炎、皮膚疾患に伴う掻痒(湿疹・皮膚炎,皮膚掻痒症,薬疹,中毒疹),じん麻疹,血管運動性浮腫、動揺病(乗り物酔い)に用いられます。
使用に際しては、医師の指示通りに使用するようにしましょう。
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