はじめに
トルリシティは、2型糖尿病の注射薬です。2015年9月に発売が開始されました。
どのような特徴があるのか紹介していきたいと思います。
目次
トルリシティとは
トルリシティの特徴
トルリシティの副作用
トルリシティ使用上の注意
まとめ
トルリシティとは
トルリシティは、製造販売元が日本イーライリリー株式会社、販売元が大日本住友製薬株式会社の、2015年9月に発売が開始された2型糖尿病向けのGLP-1製剤注射薬です。
効能又は効果
2 型糖尿病
引用:トルリシティ 添付文書
GLP-1は、グルカゴン様ペプチド-1の略で、血糖値が高いときに消化管粘膜上皮から分泌され、インスリンの分泌を促進するホルモンです。
※詳しくは、糖尿病の治療薬とその効果についてのまとめをご覧ください。
トルリシティは、体内のGLP-1の変わりに、膵臓β細胞にある受容体に結合することで、インスリン分泌を促進させる効果があります。
有効成分名はデュラグルチドで、遺伝子組換え融合糖タンパク質です。
注射薬なので、ちょっと費用は高く、2016年10月現在1キット 3,586円です。1週間でこの値段なので、1ヶ月では4倍で、14,344円となりますね。
3割負担だとしたら、4,303円の負担となります。ちとお高いです><;
注射薬といっても、自己注射する前提で作られた製剤で、1キット1回限りの使用で、あらかじめ針がついたオートインジェクター型注入器となっていますので、ポチッと押すだけで自動的に針が刺さり薬液が注入される仕組みとなっています。
余談ですが、このペン型注射装置のことは、アテオスと名付けられています。
注射する部位に【あてて、おす】に由来しているとのことです。
トルリシティの特徴
トルリシティは、GLP-1製剤のなかでも週1回注射の製剤なのが大きな特徴です。
痛みを伴う注射を毎日しなくてよいというのは、非常に大きなメリットです。
用法及び用量
通常、成人には、デュラグルチド(遺伝子組換え)として、0.75 mg を週に 1 回、皮下注射する。
引用:トルリシティ 添付文書
週1回同じ曜日に投与するので、忘れることも少なく、コンプライアンスの向上にも一役買うことができる製剤となっています。
また、針がすでにセットされている自己注射薬となっているので、簡単に取り扱えるようになっています。
トルリシティの副作用
主な副作用としては、便秘、悪心、下痢が多く見られるようです。
糖尿病薬全体的に見られる副作用ですね。
また、注射薬なので、注射部位の紅斑、炎症、そう痒感、腫脹、発疹等がみられることがあるようです。
この薬を使っていて、きになることがありましたら、医師・薬剤師に相談するようにしてください。
トルリシティ使用上の注意
トルリシティ使用上の注意をいくつか紹介します。
トルリシティは冷蔵庫に保管してください。
トルリシティは抗体製剤となっており、抗体は熱に弱いので、冷蔵庫で保管するようにしてください。車のなかに置きっぱなしはダメです!
一方で、凍結すると抗体が壊れ使えなくなってしまうので、冷凍庫に入れたり、冷蔵庫内でも凍結してしまうところには置かないようにしてください。
トルリシティを注射する部位
トルリシティを注射する部位ですが、お腹や太ももに注射するようにしてください。
また、同じ箇所を注射し続けるとその部分が傷ついてしまい、膿んでしまうことがあるので、毎週異なる箇所で注射するようにしてください。
注射する前には、その部位を消毒してから注射するようにしましょう。
キャップのつけなおし禁止
使用する前にキャップを外すのですが、たとえ「あー先にトイレいくか」とか、急な来訪者がきたとしても、再度キャップははめ直さないようにしてください。
針が曲がってしまい、その注射は使えなくなってしまいます。しばらくの間であれば、キャップ外したままで大丈夫です。
投与を忘れてしまったとき
投与を忘れてしまった場合、次の予定日までの時間によって対応が異なります。
次の投与予定日まで3日(72時間)以上ある場合は、すぐにその時点で投与してください。また、次の投与予定日にも投与してしまって大丈夫です。
反対に、3日きっているときは、その回の投与は飛ばして、次の投与予定日に投与するようにしてください。
例えば、日曜日に使用すると決めていた場合。
水曜日までに気づいたら、気づいたその日に投与して、次の日曜日にも投与してください。
木曜日以降に気づいた場合は、忘れた分をとばして、次の日曜日に投与してください。
まとめ
トルリシティは、週1回のGLP-1製剤で、糖尿病の薬です。
GLP-1は新たな糖尿病の薬として注目されている成分なので、今後広まっていくことが予想されます。
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