【ユリーフ(シロドシン)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

ユリーフは有効成分シロドシンの、前立腺肥大症に伴う排尿障害の改善に用いられる薬です。
男性のほとんどの方が、年齢を重ねるとともに前立腺が肥大することが分かっており、それが尿管を圧迫することで、尿がでにくくなります。
それを改善することができます。

今回は、ユリーフの効果効能、副作用や注意点について紹介します。

目次

ユリーフってどんな薬?
ユリーフって何の病気に使えるの?
ユリーフってどうやって効くの?
ユリーフの一般的な使う量と回数
ユリーフの副作用
ユリーフで気を付けることは?
ユリーフのジェネリック(GE)ってあるの?
ユリーフの市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ
関連する薬

ユリーフってどんな薬?

ユリーフは有効成分シロドシンの前立腺肥大症に伴う排尿障害の改善に用いられる薬です。
日本では、普通錠が2009年2月に、OD錠が2016年1月に販売開始されました。

効能・効果
前立腺肥大症に伴う排尿障害

効能・効果に関連する使用上の注意
 本剤は副作用の発現率が高く,特徴的な副作用として射精障害が高頻度に認められているため,本剤の使用にあたっては,本剤のリスクを十分に検討の上,患者に対しては副作用の説明を十分に行った上で使用すること。
引用:ユリーフ 添付文書

ユリーフって何の病気に使えるの?

ユリーフは、前立腺肥大症による排尿困難の改善に用いられます。

前立腺肥大症とは、前立腺という尿道を取り囲むように存在する臓器が、年を重ねるとともに大きくなり症状のことを指します。
前立腺は男性だけにある臓器なので、前立腺肥大症も男性だけの病気となります。
前立腺はその機能について、まだわからないことが多いのですが、一つの役割として精子の保護や栄養を与える前立腺液を精液中に分泌働きがあります。

前立腺は、尿道を取り囲むように存在しているので、大きくなると尿道を圧迫し、尿がでにくくなります。
その結果、尿が出にくくなる、頻尿症状になる(尿ができんなくて、すぐ貯まるため)、残尿感があるなどの症状がでます。

ユリーフってどうやって効くの?

ユリーフの有効成分シロドシンは、前立腺・尿道・膀胱に存在するアドレナリンα1A受容体に結合して、交感神経系の伝達を遮断することで、緊張を緩和し尿道の圧迫を抑制して、尿をでやすくする効果があります。

尿がでないように尿道をしめつけているのは、交感神経系という自分の頭ではコントロールできない神経系になります。
交感神経系は「闘争と逃走の神経」とも呼ばれ、運動しているときや緊急事態のときに、優位になる神経です。
簡単に言えば、やるぞ!!という状況で活性化する神経です。

やるぞ!!ってときに、やばい尿がでそうだ!じゃ、話にならないですよね。
ということで、交感神経が活性化すると、アドレナリンα1A受容体を刺激し、尿がでないように尿道を締め付けるようにシフトします。

ユリーフの有効成分シロドシンは、このアドレナリンα1A受容体に刺激(アドレナリン)よりも先まわりして結合して、その刺激が伝わらないようにする効果があります。
その結果、尿道の締め付けが抑制されて、排尿しやすくなる効果が期待できます。

ユリーフの一般的な使う量と回数

用法・用量
 通常,成人にはシロドシンとして1回4mgを1日2回朝夕食後に経口投与する。なお,症状に応じて適宜減量する。

用法・用量に関連する使用上の注意
1. 肝機能障害のある患者ではシロドシンの血漿中濃度が上昇する可能性があり,また,腎機能障害のある患者においては,シロドシンの血漿中濃度が上昇することが報告されているため,患者の状態を観察しながら低用量(1回2mg)から投与を開始するなどを考慮すること。
2. OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが,口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため,唾液又は水で飲み込むこと。
引用:ユリーフ 添付文書

ユリーフは、通常1回4mgを1日2回朝夕食後に服用します。
服用して症状や副作用を確認して、増やしたり、減らしたりするので、医師の指示に従うようにしてください。

また、高齢者をはじめ、肝機能や腎機能が低下している場合には、排泄がうまくいかず、ユリーフの血中濃度が増加してしまい副作用がでる可能性が高くなるので、1回2mgから始める場合があります。

OD錠については、口の中で溶けるものの、口腔内から吸収されるわけではないので、しっかり唾液か水で飲み込んでください。

医師の指示と異なる場合は医師の指示を優先するようにしてください。

ユリーフの副作用

ユリーフの副作用として、主に報告されているのは、射精障害、口渇、下痢、軟便、立ちくらみ、鼻閉、めまい、ふらつき、頭痛などです。

精液も尿道を通っていきますが、ユリーフの尿道拡張作用が強いため、十分な圧力がかからず、精液の量がすくなくなったり、膀胱に逆流する減少が生じます。
ただし、この副作用は特に害はないことがわかっています。

口の乾きや鼻詰まりについては、唾液腺や鼻粘膜の血管にアドレナリンα1A受容体が存在することで、生じると考えられています。

その他、服用していて症状悪化や違和感を感じたら、医師に相談するようにしてください。

ユリーフで気を付けることは?

併用注意の薬があります

一緒に服用するのに注意が必要な薬があります。
服用している薬はお薬手帳を活用して管理し、医師や薬剤師に適宜確認してもらうようにしてください。

まれに、失神・意識喪失を起こす方がいます

ユリーフの重大な副作用の一つに、失神・意識喪失があります。
血圧が低下する作用があり、それが強くでてしまった場合に、一過性の意識喪失を起こす方がいるようです。
頻度としては、0.1%未満ですが、注意しておくとよいでしょう。

起立性低血圧の方は特に注意が必要です。

ユリーフのジェネリック(GE)ってあるの?

ユリーフのジェネリックは、2018年5月時点では販売されていません。

ユリーフの市販薬(OTC)ってあるの?

ユリーフはOTCで販売が認められていません。また、今後も認められる可能性は低いです。

まとめ

ユリーフは有効成分シロドシンの前立腺肥大症に伴う排尿障害の改善に用いられる薬です。
アドレナリンα1A受容体を遮断することで、尿道の締め付けが抑制され、排尿しやすくなります。

服用に際しては、医師の指示に従って、服用するようにしてください。

関連する薬

前立腺肥大症を伴う排尿障害の薬

ハルナール

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