【アンテベート軟膏・クリーム・ローション(ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

アンテベートは、ステロイドの外用薬です。
有効成分は、ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルで、強さのランクは5段階中上から2つめの【とても強力:Very Strong】です。

日本では、軟膏・クリーム・ローションの3つの製剤タイプが販売されています。
患部の状態に合わせて、医師の判断のもと適切なものが用いられます。

今回は、アンテベートについて、その効果効能、副作用や注意点について紹介します。

目次

アンテベートってどんな薬?
アンテベートってどうやって効くの?
アンテベートの用法・用量
アンテベートの副作用
アンテベートの注意点
まとめ

アンテベートってどんな薬?

アンテベートは、ステロイドの外用薬で、有効成分はベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルです。
強さランクは5段階中上から2つめの【とても強力:Very Strong】です。

日本では、軟膏とクリームが1993年11月に、ローションが2002年7月に販売開始されました。

効能又は効果
湿疹・皮膚炎群(手湿疹、進行性指掌角皮症、脂漏性皮膚炎を含む)、乾癬、虫さされ、薬疹・中毒疹、痒疹群(ストロフルス、じん麻疹様苔癬、結節性痒疹を含む)、紅皮症、紅斑症(多形滲出性紅斑、ダリエ遠心性環状紅斑)、ジベル薔薇色粃糠疹、掌蹠膿疱症、扁平紅色苔癬、慢性円板状エリテマトーデス、肉芽腫症(サルコイドーシス、環状肉芽腫)、特発性色素性紫斑(マヨッキー紫斑、シャンバーク病)、円形脱毛症、肥厚性瘢痕・ケロイド、悪性リンパ腫(菌状息肉症を含む)、アミロイド苔癬、水疱症(天疱瘡群、ジューリング疱疹状皮膚炎・水疱性類天疱瘡)
引用:アンテベート 添付文書

ステロイドは、免疫反応を抑制して、炎症作用を鎮める効果があります。
そのため、皮膚の様々な炎症性の疾患に用いられます。

ベリーストロングの強さですと、体・手足の比較的ひどめの炎症に用いられます。
※医師の判断によるので、一気にがつっと治す!という考えであれば、普通・軽めの炎症症状でも用いられることがあります。医師の判断に従ってください。

アンテベートってどうやって効くの?

アンテベートの有効成分ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルはステロイドの薬となります。
ステロイドとは、副腎皮質ホルモンのことを指し、遺伝子の活性状況を変化させることにより、抗炎症作用をもたらします。

詳細は、ステロイド外用薬は塗布されると、皮膚に浸透して、その周辺の細胞に取り込まれます。
細胞の遺伝子がたくさん集まっている核という場所に多く移行し、リポコルチンというタンパク質の合成を促進させるように遺伝子に働きかけます。

リポコルチンは、プロスタグランジンやトロンボキサン、ロイコトリエンといった炎症に関与する物質の原料を作り出す【ホスホリパーゼA2】を阻害することで、炎症反応全体を鎮めることができます。

アンテベートの用法・用量

用法及び用量
通常、1日1~数回、適量を患部に塗布する。
引用:アンテベート 添付文書

通常1日数回患部に塗布して用います。
症状や部位によって回数を変えるイメージです。

医師の指示と異なる場合は医師の指示を優先するようにしてください。

アンテベートの副作用

アンテベートの副作用として、毛のう炎・ざ瘡様発疹・皮膚萎縮・真菌感染・刺激感・ステロイド紅潮などが報告されています。

ステロイドは炎症反応を鎮める効果をもちますが、一方で免疫反応全般を鎮めているので、細菌や真菌・ウイルスの感染に弱くなってしまいます。
そのため、副作用として、細菌や真菌の皮膚感染症が認められます。

使用していて、症状の悪化や違和感・別の症状がでるようであれば、使用中止してすぐに受診するようにしてください。

アンテベートの注意点

アンテベートはステロイドの薬なので、使い方を間違えると副作用の可能性が高くなります。

まず一つ目の注意点は、医師に指示された部位のみ使用するようにすることです。
症状が似てるからといって、違う部位に塗るのは控えてください。特に体用ででたものを皮膚の薄い顔に使用するのはよくないです。

2つ目は、処方された人とは違う人に使うことです。
症状おんなじだ-!といって違う人に使うと、実は違う可能性もあります。
特に、成人に出た薬を子供に使用するのはNGです。子供の皮膚のほうが薄いため、吸収量が多く副作用の可能性が高くなります。

3つめは、むやみに長期間使用しないことです。
長期間使用すればするほど、副作用の可能性が高くなります。
医師から指示された期間、きちんとつかうようにし、治らなければ再度診察を受けることをおすすめします。

まとめ

アンテベートはベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルを有効成分とするステロイドの外用薬です。
ステロイド皮膚薬の強さを示すランクは、5段階ランク中、上から2つ目の【とても強力:Very Strong】です。

ステロイドの皮膚薬は、医師の指示通り短期間使用すれば比較的副作用が少ない薬です。

使用に際しては医師の指示通りに使うようにしましょう。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る