はじめに
バラマイシンは、バシトラシンとフラジオマイシンの2つの抗生物質を含んだ、化膿性皮膚疾患の治療薬です。
細菌感染による化膿症状に用いられます。
今回は、バラマイシン軟膏の効果効能、副作用や注意点について紹介します。
目次
バラマイシン軟膏ってどんな薬?
バラマイシン軟膏ってどうやって効くの?
バラマイシン軟膏の用法・用量
バラマイシン軟膏の副作用
バラマイシン軟膏の注意点
まとめ
バラマイシン軟膏ってどんな薬?
バラマイシン軟膏は、抗生物質を有効成分とする薬です。
細菌の皮膚感染による、化膿症状を改善することができます。
日本では、1954年9月に販売開始されました。
効能又は効果
〈適応菌種〉
バシトラシン/フラジオマイシン感性菌〈適応症〉
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、腋臭症
引用:バラマイシン軟膏 添付文書
バラマイシン軟膏は、各種皮膚感染症に用いられます。
もちろん有効成分バシトラシン・フラジオマイシンが効果がある菌限定です。
とはいっても、皮膚から標本採取して培養してどうのこうのしている暇は、現場ではないので、医師の経験則にもとづいて処方されています。
バラマイシン軟膏ってどうやって効くの?
バラマイシンには、有効成分が2つ含まれているので、それぞれ説明します。
バシトラシン
バシトラシンは、細菌の細胞壁(細胞の一番外を囲っている壁)の合成を阻害することで、細菌の生命維持をできなくさせることで、抗菌作用を示します。
フラジオマイシン
フラジオマイシンは、細菌のタンパク質合成を阻害することで、抗菌作用を示します。
抗生物質のなかの、アミノ配糖体系に属します。
細菌のタンパク質合成に必要な生体内物質であるリボソームの一部30Sリボソームに結合し、そのタンパク質合成機能を失わせることで、細菌の増殖を食い止めます。
バラマイシン軟膏の用法・用量
用法及び用量
通常、1日1~数回直接患部に塗布又は塗擦するか、あるいは無菌ガーゼ等にのばして貼付する。
なお、症状により適宜増減する。用法及び用量に関連する使用上の注意
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
引用:バラマイシン軟膏 添付文書
バラマイシンは、1日数回患部に塗布もしくは貼付して用います。
医師から使用方法の指示があるので、それに従うようにしてください。
バラマイシン軟膏の副作用
バラマイシンは、副作用頻度が明らかになる調査は実施されていません。
ですが、アミノ配糖体系の抗生物質全般的に、腎障害と難聴の副作用がありますので、注意が必要です。
とはいえ、内服の薬と比較すると、全身的な副作用はでにくいです。
長期連用・大量投与のケースは気を付けておきましょう。
また、薬全般的に過敏症状(発疹・アナフィラキシーショックなど)がでる場合があるので、そういった症状があれば、使用を中止して、医師に相談するようにしましょう。
バラマイシン軟膏の注意点
長期使用により、この薬が効かなくなる耐性菌の出現の可能性が高くなるので、医師の使用指示を超えて使い続けることのないようにしましょう。
まとめ
バラマイシン軟膏は、皮膚の感染症の治療に用いる薬です。
1日数回患部に塗布・貼付して用います。
使用に際しては、医師の指示通りに使うようにしましょう。
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