はじめに
タプロス点眼液・タプロスミニ点眼液は、緑内障の治療に用いられる点眼液です。
有効成分は、タフルプロストです。
今回は、タプロス点眼液・タプロスミニ点眼液の効果効能、副作用や注意点について紹介します。
目次
タプロス・タプロスミニ点眼液ってどんな薬?
タプロス・タプロスミニ点眼液って何の病気に使えるの?
タプロス・タプロスミニ点眼液ってどうやって効くの?
タプロス・タプロスミニ点眼液の一般的な使う量と回数
タプロス・タプロスミニ点眼液の副作用
タプロス・タプロスミニ点眼液で気を付けることは?
タプロス・タプロスミニ点眼液のジェネリック(GE)ってあるの?
タプロス・タプロスミニ点眼液の市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ
関連する情報
タプロス・タプロスミニ点眼液ってどんな薬?
タプロス・タプロスミニ点眼液は緑内障の治療薬です。
有効成分はタフルプロスト。
日本では、タプロス点眼液が2008年12月に、タプロスミニ点眼液が2013年10月に販売開始されました。
タプロス点眼液とタプロスミニ点眼液の違いは、防腐剤・保存剤であるベンザルコニウム塩化物が含まれているかどうかです。
タプロス点眼液にはふくまれており、タプロスミニ点眼液には含まれていないです。
そのため、タプロスミニ点眼液は、1回使用量が個別に封入されています。
とはいっても、ベンザルコニウム塩化物にアレルギー反応を示す方でなければ、原則としてタプロス点眼液が用いられます。
効能又は効果
緑内障、高眼圧症
引用:タプロス点眼液0.0015%/ タプロスミニ点眼液0.0015% 添付文書
タプロス・タプロスミニ点眼液って何の病気に使えるの?
緑内障
緑内障とは、視神経が障害されることにより、視野がだんだんと狭くなってくる病気です。
失明の原因の10%程度をしめています。
緑内障は、眼圧がその人それぞれの耐久レベルよりも上昇することで生じます。
原因別に大きく分けると下記の通りです。
原発開放隅角緑内障:眼圧を維持している房水の排出口である、線維柱帯が目詰まりをおこし、徐々に眼圧が上昇していくタイプです。
原発閉塞隅角緑内障:線維柱帯が完全ふさがり眼圧が上昇するタイプです。
正常眼圧緑内障:眼圧は正常範囲にもかかわらず、緑内障になるパターンです。開放隅角緑内障に分類されています。
発達緑内障:生まれつき、房水の流出路が狭いために生じるタイプです。
続発緑内障:目の怪我・網膜剥離・目の炎症といった原因により、眼圧が上昇するタイプです。
ステロイド剤の長期投与によっても生じることがあります。
以前は、ある基準よりも眼圧が高くなることで緑内障になると考えられていましたが、近年眼圧が正常範囲にあるものの、緑内障になるケース(正常眼圧緑内障)が報告されており、日本においては、緑内障患者の約70%がこの正常眼圧緑内障であるとされています。
人それぞれ、耐えられる眼圧レベルは異なるのではないかと考えられています。
タプロス・タプロスミニ点眼液ってどうやって効くの?
有効成分として配合されているタフルプロストは、ぶどう膜強膜流出路に作用して、房水の流出路を広げ眼圧を低下させる効果を発揮します。
プロスタノイドFP受容体を刺激し、毛様体筋を弛緩させることで流出路を広げるとともに、細胞外マトリックス代謝酵素(MMP)の産生を亢進することで、やはり房水の流出量を増加させる働きを持ちます。
タプロス・タプロスミニ点眼液の一般的な使う量と回数
用法及び用量
1回1滴、1日1回点眼する。用法及び用量に関連する使用上の注意
頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しないこと。
引用:タプロス点眼液0.0015%/ タプロスミニ点眼液0.0015% 添付文書
タプロス・タプロスミニは、1回1滴を1日1回点眼します。
1日1回以上使用すると、眼圧下降作用が弱くなる可能性があるので、1日1回が原則です。
薬のなかには、頻回使用しても効果が強くならないばかりか、減っていく薬もあるので、やはり医師からの指示を守るのが大事ですね。
タプロス・タプロスミニ点眼液の副作用
タプロス・タプロスミニ点眼液に報告されている主な副作用として、結膜充血・まつげの多毛症・そう痒感・目の刺激感・虹彩色素沈着などがあります。
使用していて、症状悪化や違和感を感じたら、医師に相談・診察を受けるようにしてください。
タプロス・タプロスミニ点眼液で気を付けることは?
継続的な使用を心がけてください。
緑内障は継続的な薬物治療をしないと、症状が悪化する可能性があります。
忘れずに使用するようにしてください。
眼瞼皮膚に付いた場合は拭き取るようにしてください。
まぶたに付着することで、毛が多くなったり、色素沈着が生じる可能性があります。
なので、周囲の皮膚に液が付いた場合には、拭き取るか洗顔するようにしてください。
使用直後の運転に注意。
点眼後、一時的に視界がぼやけることがあります。
なので、その症状が収まるまでは、運転などの機械操作はしないようにしてください。
タプロス・タプロスミニ点眼液のジェネリック(GE)ってあるの?
タプロス点眼液・タプロスミニ点眼液には、2018年6月現在ジェネリックがまだ販売されていません。
タプロス・タプロスミニ点眼液の市販薬(OTC)ってあるの?
緑内障という医師の診察と経過観察が必要な病気に対する治療薬なので、OTCでは販売されていませんし、今後も販売される可能性は低いです。
まとめ
タプロス・タプロスミニ点眼液は、有効成分タフルプロストの緑内障・高眼圧症の治療薬です。
眼圧を維持している房水の流出路を広げ、排出しやすくすることで、眼圧を低下させる効果があります。
使用に際しては、医師の指示に従って使用するようにしてください。
関連する情報
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