はじめに
エディロールは、活性型ビタミンD3製剤です。
体内で生成される活性型ビタミンD3よりも、より強力な骨代謝調節作用を有します。
今回は、エディロールの効果効能、副作用や注意点について紹介します。
目次
エディロールってどんな薬?
エディロールって何の病気に使えるの?
エディロールってどうやって効くの?
エディロールの一般的な使う量と回数
エディロールの副作用
エディロールで気を付けることは?
エディロールのジェネリック(GE)ってあるの?
エディロールの市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ
関連する薬
エディロールってどんな薬?
エディロールは有効成分エルデカルシトールの活性型ビタミンD3製剤です。
骨粗鬆症の患者さんの骨代謝調節作用を期待して用いられます。
日本では、2011年4月に販売開始されました。
【効能・効果】
○骨粗鬆症
<効能・効果に関連する使用上の注意>
本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参
考に、骨粗鬆症との診断が確定している患者を対象とすること。
引用:エディロール 添付文書
似たような薬のアルファロールは、慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、ビタミンD抵抗性クル病・骨軟化症のビタミンD代謝異常に用いられますが、エディロールは現在のところ骨粗鬆症のみの適応となっています。
エディロールって何の病気に使えるの?
骨粗鬆症の治療に用いられます。
骨粗鬆症とは、簡単に言ってしまえば、骨がすかすかになってしまい、骨折の可能性が高くなる病気です。
骨粗鬆症になってしまう原因としていくつかありますが、一つにビタミンD不足があります。
ビタミンDは体内でコレステロールから作られますが、活性化には腎臓の手助けが必要です。
高齢者など、腎機能が低下している場合、ビタミンDの活性化がうまく行えず、活性型ビタミンD不足となります。
活性型ビタミンDは、腸管においてカルシウムの吸収を助ける効果や骨芽細胞(骨を作る細胞)を活性化させ骨を作る働きがあります。
なので、腎機能が低下していて、活性型ビタミンDの量が少ない方は、骨粗鬆症となってしまいます。
エディロールってどうやって効くの?
エディロールの有効成分エルデカルシトールは生体内で、活性型ビタミンD3と同じような働きをし、特に骨に働きかけ、骨の生成を促す作用が強くなるように設計されています。
そのため、骨粗鬆症を改善する効果が期待できます。
エディロールの一般的な使う量と回数
【用法・用量】
通常、成人にはエルデカルシトールとして1日1回0.75μgを経口投与する。ただし、症状により適宜1日1回0.5μgに減量する。<用法・用量に関連する使用上の注意>
血清カルシウム値を定期的に測定し、高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬すること。休薬後は、血清カルシウム値が正常域まで回復した後に、1日1回0.5μgで投与を再開すること。なお、本剤1日1回0.5μg投与による骨折予防効果は確立していないため、漫然と投与を継続せず、患者の状態に応じ、1日1回0.75μgへの増量又は他剤による治療への変更を考慮すること。
引用:エディロール 添付文書
0.75μgを1日1回服用するのを基本量として、血清カルシウムの値に応じて、減量して投与します。
ですが、0.5μg投与による骨折予防効果が確立されていないので、いつまでも0.5μgを服用するのは控えることとされています。
このあたりの調節は、医師の判断によるので、その指示に必ず従うようにしてください。
エディロールの副作用
エディロールの副作用として主に報告されているのは、血中・尿中カルシウムの増加、高カルシウム血症、吐き気・下痢・腹痛、めまいなどです。
カルシウムの吸収を促進するため、高カルシウム血症の可能性があります。
高カルシウム血症は、多尿、便秘、筋力低下、錯乱、昏睡などの症状を引き起こします。
服用していて、こうした症状や違和感を感じたら、医師にすぐに相談するようにしてください。
エディロールで気を付けることは?
飲み忘れ注意
骨粗鬆症は、人によっては骨の痛みを感じるものの、骨折等の障害が発生しなければ、自覚症状があまりありません。
そのため、服用意識が低下しがちになりますが、骨粗鬆症の状態が続けば骨折の可能性は格段に上がります。
高齢者の骨折による寝たきりは、筋力低下をまねき、一気に寿命が縮まるリスクをはらんでいます。
骨粗鬆症を甘くみずみ、エディロールの飲み忘れに注意してください。
併用注意の薬があります。
エディロールには、一緒に服用するのに注意が必要な薬があります。
現在服用している薬は、おくすり手帳を活用して管理し、医師・薬剤師に適宜確認してもらうようにしてください。
併売品が販売されています
エディロールは、中外製薬と対象富山医薬品の2つのメーカーが販売しています。
しかも、パッケージの色がだいぶ異なります。
薬局によって採用しているメーカーが異なるので、いつもと違う薬局でもらったときに、違うパッケージの可能性があります。
中身は同じなので、安心してください。
エディロールのジェネリック(GE)ってあるの?
2018年5月現在、エディロールのジェネリックは販売されていません。
エディロールの市販薬(OTC)ってあるの?
高カルシウム血症のリスクもあり、医師の管理下で用いることが望まれるため、今後もOTCとなる見込みは低いでしょう。
まとめ
エディロールは、骨粗鬆症の改善を目的とした、活性型ビタミンD3製剤です。
有効成分は、エルデカルシトールです。
腎機能低下している高齢者をはじめとする、活性型ビタミンD3欠乏による骨粗鬆症の改善に用いられます。
使用に際しては、医師の指示に従って服用するようにしてください。
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骨粗鬆症治療薬
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