水溶性ビタミンの一つで、不足するとペラグラ(皮膚炎・消化管炎症・口内炎等)を引き起こすナイアシンについて説明します。
ナイアシンの働き
ナイアシンは生体での酸化還元反応に関与します。活性体として、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)やニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)などがあります。
また、ナイアシンは生体内で必須アミノ酸であるトリプトファンから生合成することができます。
ナイアシンが多く含まれる食品
- たらこ
- まぐろ
- かつお
- いわし
魚介類に豊富に含まれている傾向があります。
ナイアシンの欠乏症
ナイアシンが不足するとペラグラと呼ばれる病気を発症します。ペラグラは、光線過敏症がまず最初に生じます。光線過敏症は、光が当たる部位が左右対称的に赤くなったり、水膨れが生じたりする病気です。消化器にも影響が生じ、下痢や嘔吐などの症状が生じます。精神症状も引き起こし、認知症症状・幻覚・無表情・などが生じ、最悪の場合は死に至ります。
ナイアシンは、必須アミノ酸のトリプトファンから体内で生合成されるので、トリプトファン不足でもペラグラが生じます。
ナイアシンの過剰症
ナイアシンを過剰に摂取すると、顔の紅潮・頭痛・吐き気などが生じるとされています。
まとめ
ナイアシンは、生体での酸化還元反応に関与する物質です。欠乏すると、ペラグラと呼ばれる皮膚・粘膜障害、精神症状を引き起こす病気になります。
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