【オルメテック(オルメサルタンメドキソミル)】って?効果効能・副作用を紹介!

はじめに

オルメテックは高血圧の治療薬として用いられる薬です。
有効成分はオルメサルタンメドキソミル、長いのでオルメサルタンと呼ばれることが多いです。
(正しくは、オルメサルタンメドキソミルが体内で変換されてオルメサルタンになります)
ジェネリックの名前もオルメサルタン【数字】mg「メーカー」となっています。

今回は、オルメテックの効果効能、副作用や注意点について紹介していきます。

目次

オルメテックってどんな薬?
オルメテックって何の病気に使えるの?
オルメテックってどうやって効くの?
オルメテックが効くかってどうやって確かめたの?
オルメテックの一般的な使う量と回数
オルメテックの副作用
オルメテックで気を付けることは?
オルメテックのジェネリック(GE)ってあるの?
オルメテックの市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ
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オルメテックってどんな薬?

オルメテックは、高血圧の治療に用いられる薬です。
有効成分はオルメサルタンメドキソミルです。

日本では、OD錠が販売されています。
(普通錠も販売されていたのですが、販売中止になっています。)
オルメテックOD5mgが2017年6月に、オルメテックOD錠10mg・20mg・40mgが2015年12月に販売開始されました。
※新しい薬かな?と感じるかもしれませんが、普通錠は2004年に10mg・20mgが販売開始されているので、そこそこ歴史がある薬です。

効能又は効果
高血圧症
引用:オルメテックOD錠 添付文書

オルメテックって何の病気に使えるの?

オルメテックは高血圧症の治療に用いられます。
生活習慣病の一つであり、その名前の通り血圧が高い状態のことを指します。
血圧が高いとどんなまずいことが起こるのでしょうか??

正直、血圧が高いという状態だけでは、あまり痛くもかゆくもないので、深刻に思われないです。
が、、、血圧が高い状態が続くと、下記のような悪いことが起こっていきます。

血管がもろくなる

高い圧力にさらされる血管は、内側が少し剥がれてしまいます。
もちろん修復するのですが、いままでより硬くしなやかさに欠るようになってしまいます。
そのため、長年その破壊と修復を繰り返された血管は、硬くなってしまい弾力性にかけ、ちぎれやすくなってしまいます。

ちぎれると、脳出血などの重篤な合併症を招くというわけです。

脳梗塞・心筋梗塞の可能性が高くなる

血管がもろくなると、内側の「粥腫(じゅくしゅ)」と呼ばれる塊ができやすくなり、この塊が太い血管からとび細い血管に詰まると、梗塞を起こします。
脳なら脳梗塞、心臓(正確には心臓の周りをめぐる冠血管)なら心筋梗塞となります。

慢性腎臓病に

血圧が高い状態は、腎臓に対しても負荷をかけてしまい、腎臓機能が破壊させれてしまい、慢性腎臓病となります。
腎臓がだめになってしまうと、透析を実施しないと、体内の老廃物を除去できなくなってしまいます。

オルメテックってどうやって効くの?

オルメテックの作用の仕方を説明するまえに、血圧が高くなる仕組みの一つを説明する必要があります。
鍵となる物質はアンジオテンシンⅡ(AⅡ)です。
アンジオテンシンⅡは、アンジオテンシンⅠからアンジオテンシン変換酵素(ACE)の力によって変換されます。
アンジオテンシンⅡは、血管を収縮させる・アルドステロン(これまた血圧を上げる生体内物質)の産生を促す・ナトリウムイオンを腎臓から再吸収させるなどを通して、昇圧作用(血圧を上げる作用)を持ちます。

オルメテックの有効成分オルメサルタン メドキソミルは、体内で活性物質であるオルメサルタンに変換されます。
オルメサルタンは、アンジオテンシンⅡ受容体(AT受容体)に作用し、アンジオテンシンⅡの作用を邪魔します。
その結果、アンジオテンシンⅡの昇圧作用がでるのを邪魔し、血圧が高くなるのを抑えることができます。

オルメテックが効くかってどうやって確かめたの?

オルメテックは、本態性高血圧・腎機能障害を伴う高血圧症・重症高血圧症の患者さんに実際に使用し、下記のよう降圧率を示したので、薬として認められました。

病態別累積降圧率
各種高血圧症患者を対象としたオルメサルタン メドキソミルの二重盲検比較試験を含む臨床試験成績は次の通りである。なお、軽症・中等症の本態性高血圧症患者を対象とした二重盲検比較試験によって、本剤の有用性が確認された。

また、効果の発現までの期間、長期に渡る投与、血圧の日内変動に対しても下記のような効果があると確かめられました。

効果の発現
オルメサルタン メドキソミル投与後1週間で降圧効果が発現し、2週間以内に有意な降圧を示した後、4~8週間で最大効果に達することが確認された。

長期投与試験
軽症・中等症本態性高血圧症患者を対象に、12ヵ月間オルメサルタン メドキソミルを単独又はカルシウム拮抗剤もしくはサイアザイド系利尿降圧剤を併用投与した結果、安定した降圧効果が得られた。

血圧日内変動
軽症・中等症本態性高血圧症を対象に、オルメサルタン メドキソミルを12週間投与し、自由行動下血圧測定による24時間血圧日内変動を検討した結果、本剤は1日1回投与において、血圧推移のプロファイルに影響を及ぼすことなく、また夜間血圧を過度に低下させることなく24時間安定した降圧作用を示すことが確認された。
引用:オルメテックOD錠 添付文書

オルメテックの一般的な使う量と回数

用法及び用量
通常、成人にはオルメサルタン メドキソミルとして10~20mgを1日1回経口投与する。なお、1日5~10mgから投与を開始し、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は40mgまでとする。

用法及び用量に関連する使用上の注意
OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。

引用:オルメテックOD錠 添付文書

オルメテックは、通常1日1回10mg~20mgを服用します。
ですが、まず最初は1日5~10mgから服用を開始して、様子を見ながら調節していきます。
※明らかに血圧が高く、医師の判断で最初から10mgよりも多い量が投与される可能性もあります。医師の指示に従ってください。

なお、原則として、1日の最大投与量は40mgとされています。
また、医師の判断により、1日1回ではなく1日2回で服用することもあるので、その点も医師の指示に従うようにしてください。

OD錠は口のなかで溶けますが、口の粘膜から吸収されるわけではないので、しっかり唾液か水で飲み込むようにしてください。

医師の指示と異なる場合は医師の指示を優先するようにしてください。

オルメテックの副作用

オルメテックの主な副作用として、そう痒感・発疹といった過敏症、めまい・立ちくらみといった精神神経系の症状、肝臓の検査値異常、腎臓の検査値異常、全身倦怠感、咳嗽などがあります。
服用していて、違和感や症状悪化、体調悪化あれば、医師に相談するようにしてください。

自己判断で中止せず、気になることあれば、医師に相談しましょう。

オルメテックで気を付けることは?

自分で勝手にやめない!!

高血圧は、高すぎる場合を除き、ほとんど自覚症状がありません。
なので、病気と認識している方がすくなく、薬の服用に対する意識が低いです。

「オルメテックって何の病気に使えるの?」の項目で説明したとおり、高血圧は時間をかけて、他の重篤な合併症をもたらす病気です。
血圧を適切な値にコントロールするためにも、服用を継続するようにしてください。

また、血圧は年がら年中同じ値をとるわけではなく、冬場はより高く、夏場は低くなります。
そういった変化も分かるように、自宅でもいつもの時間に血圧を測るようにしましょう。
医師が治療方針を決める手助けになります。

適切な運動・食事を

高血圧のほとんどは、本態性高血圧であり、原因がはっきりしていません。
おそらく、運動不足や食事、生活習慣、遺伝もろもろが原因しているのだろうと考えられています。

生活習慣もおそらく関係していると考えられるので、お酒を飲みすぎない・食べすぎない・脂っこいものばっか取らない・運動を適度にするといった生活習慣の改善をするようにしてください。

オルメテックのジェネリック(GE)ってあるの?

オルメテックのジェネリックは、すでに販売開始されています。
医師の特別な指示がある場合を除き、患者さんの判断で変えることができるので、薬局にて相談するようにしてください。

オルメテックの市販薬(OTC)ってあるの?

オルメテックは現在のところ、OTCとして認められていません。

まとめ

オルメテックは、高血圧の薬です。
有効成分は、オルメサルタン メドキソミルで、体内でオルメサルタンに変換され、アンジオテンシンⅡ受容体を阻害することで、アンジオテンシンⅡの昇圧効果を抑えることができます。
血圧が高い状態が続くと、脳卒中・心筋梗塞のリスクが上がるほか、腎臓を痛めつけることになるので、適切な血圧値にコントロールすることがだいじです。

服用している方は、医師の指示のもと、飲み忘れないように、また自己判断で中止しないように、服用を継続してください。
体調の悪化、症状の悪化、体の違和感を感じたら、医師に相談するようにしましょう。

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