はじめに
トルソプト点眼液は、緑内障や高眼圧症を治療する目薬です。
有効成分は、ドルゾラミド塩酸塩点眼液。
有効成分量が0.5%のものと、1%のものが販売されています。
今回は、トルソプト点眼液について、その効果効能、副作用や注意点について紹介します。
目次
トルソプト点眼液ってどんな薬?
トルソプト点眼液って何の病気に使えるの?
トルソプト点眼液ってどうやって効くの?
トルソプト点眼液の一般的な使う量と回数
トルソプト点眼液の副作用
トルソプト点眼液で気を付けることは?
トルソプト点眼液のジェネリック(GE)ってあるの?
トルソプト点眼液の市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ
関連する情報
トルソプト点眼液ってどんな薬?
トルソプト点眼液は、緑内障や高眼圧症の治療に用いられる目薬です。
有効成分は、ドルゾラミド塩酸塩です。
日本では、1999年5月に販売が開始されました。
効能又は効果
次の疾患で、他の緑内障治療薬で効果不十分な場合の併用療法:
緑内障、高眼圧症効能又は効果に関連する使用上の注意
1.本剤投与前には他剤での治療を実施すること。
2.他剤による治療において効果不十分の場合、あるいは、副作用等で他剤の使用が継続不可能な場合に本剤の使用を検討すること。
引用:トルソプト点眼液 添付文書
トルソプト点眼液って何の病気に使えるの?
緑内障
緑内障は日本における失明の原因の1位にランクインしている病気です。
眼圧が高くなることにより、視神経が傷つきだんだんと視野が狭くなっていきます。
そのため、眼圧を低く保つことが大事となります。
眼圧が高くなる原因はいくつかあります。
原発開放隅角緑内障
線維柱帯およびシュレム管という、房水の排水路が詰まることで、房水が流出しにくくなり、眼圧が上昇する緑内障です。
正常眼圧緑内障
原発開放隅角緑内障のうち、眼圧が正常の範囲に入っているにもかかわらず、視神経が障害されてしまっている緑内障です。
日本人の緑内障患者の半分くらいが、正常眼圧緑内障とされています。
加齢や近視、ストレスや遺伝が原因ではないか?とされていますが、はっきりとした原因は不明です。
原発閉塞隅角緑内障
線維柱帯およびシュレム管が、完全につまってしまうために生じる緑内障です。
急激に眼圧が上昇するため、眼痛・頭痛・吐き気といった急性緑内障発作が生じることがあります。
続発緑内障
眼圧が高くなる何らかの病気を持っているために生じる緑内障です。
この、何らかの病気を特定して、その治療を行う必要があります。
発達緑内障
生まれつき線維柱帯などの房水の流出路に異常があり、眼圧が高い状態となるタイプの緑内障です。
生まれた直後から眼圧が高く、眼球が大きくなることもあります。
トルソプト点眼液ってどうやって効くの?
トルソプト点眼液の有効成分ドルゾラミドは、炭酸脱水酵素を阻害する作用をもちます。
炭酸脱水酵素はCO2+H2O⇔H2COの反応を促進する効果があります。
眼においては、炭酸、ひいては炭酸水素イオンの合成を促進させ、ナトリウムイオンと水の房水内への移行を促進させる働きがあります。
簡単にいえば、炭酸脱水酵素が活性化すると、房水産生が促進され、眼圧が上がるということになります。
ドルゾラミドは、炭酸脱水酵素の働きを抑えることで、房水の産生を抑制して、眼圧を下げる働きを持ちます。
トルソプト点眼液の一般的な使う量と回数
用法及び用量
通常、0.5%製剤を1回1滴、1日3回点眼する。
なお、十分な効果が得られない場合は、1%製剤を用いて1回1滴、1日3回点眼する。
引用:トルソプト点眼液 添付文書
最初は、0.5%製剤を用いて、眼圧コントロールに挑みます。
それでも、効果ない場合は、1%を用いたり、他の作用機序の薬と一緒に使ったりしてコントロールします。
どの薬を使うかなどの判断は、医師の考えにもよるので、医師の指示に従うようにしてください。
トルソプト点眼液の副作用
トルソプト点眼液に報告されている主な副作は下記の通りです。
- しみる
- 涙がでる
- 眼の痛み
- 眼の異物感
- 眼のそう痒感
こういった症状を感じたら、医師に相談するようにしてください。
トルソプト点眼液で気を付けることは?
継続的な使用を心がけてください
眼圧のコントロールは忘れずに目薬を使用することが大事です。
使用忘れをしないように気をつけてください。
薬の汚染に注意して使ってください
目薬全般に言えることですが、容器の先にまつげや目がつくと、細菌などが容器内に入り、汚染してしまうことがあります。
点すときには注意するようにして下さい。
トルソプト点眼液のジェネリック(GE)ってあるの?
ジェネリックはまだ販売されていません。
トルソプト点眼液の市販薬(OTC)ってあるの?
眼圧のコントロールは眼科医の管理下で用いられるので、OTCでは販売されていないです。
まとめ
トルソプト点眼液は、有効成分ドルゾラミドの薬です。
炭酸脱水酵素を阻害することで、眼における房水の産生を抑制し、緑内障が高眼圧症を治療することができます。
使用に際しては、医師の指示を守って使うようにしましょう。
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