はじめに
エバステルは有効成分エバスチンの抗ヒスタミン薬です。
蕁麻疹や皮膚そう痒感、アレルギー性の鼻炎の症状改善に用いられます。
花粉症にも用いられます。
今回は、エバステルの効果効能、副作用や注意点について紹介していきます。
目次
エバステルってどんな薬?
エバステルって何の病気に使えるの?
エバステルってどうやって効くの?
エバステルの一般的な使う量と回数
エバステルの副作用
エバステルで気を付けることは?
エバステルのジェネリック(GE)ってあるの?
エバステルの市販薬(OTC)ってあるの?
まとめ
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エバステルってどんな薬?
エバステルは有効成分エバスチンのヒスタミンH1受容体の拮抗薬です。
日本では、普通錠が1996年6月に、OD錠が2005年7月に販売開始されました。
■効能・効果
蕁麻疹
湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚瘙痒症
アレルギー性鼻炎
引用:エバステル 添付文書
エバステルって何の病気に使えるの?
エバステルは、アレルギー症状を改善する薬です。
蕁麻疹
蕁麻疹は、突然皮膚が赤く盛り上がり、痒みや痛みを伴う皮膚の病気です。
数分から数時間で消失することがほとんどです。
何らかの理由で皮膚のマスト細胞(肥満細胞)からヒスタミンが放出されることにより、血液成分が皮膚に漏れ出させ、かゆみを生じさせます。
入浴や運動、精神的な緊張、青魚・エビ・蟹・果物などの食事、細菌・ウイルス感染などで生じる可能性があります。
ですが、原因が分からない場合も多くあります。
アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎は、花粉やハウスダストなどのアレルゲンが鼻粘膜に付着することで、抗体と肥満細胞が活性化し、ヒスタミンをはじめとする物質が放出されることによって、血液成分の浸潤による鼻詰まり・鼻水、くしゃみなどの症状を引き起こします。
花粉症もアレルギー性鼻炎の一種になります。
エバステルってどうやって効くの?
エバステルの有効成分エバスチンは、体内で活性体であるカレバスチンとなり、ヒスタミンH1受容体拮抗作用をもたらします。
蕁麻疹やアレルギー性鼻炎の原因として、【ヒスタミン】の存在があります。
肥満細胞(マスト細胞)から放出されるヒスタミンは、血管内壁の構造をゆるくし、血液成分を浸潤させやすくする作用や、かゆみを生じさせる作用があります。
なんでそんなことをという感じですが、ウイルスや細菌から身を守るために必要な物質なのです。
ウイルスや細菌がいると同じようにヒスタミンが放出させ、血液内に含まれる免疫担当細胞(細菌やウイルスを退治してくれる細胞)を感染箇所に放出させる目的があります。
ただそれが、花粉やハウスダストなど反応しなくても良い物質に反応してしまうのが問題なのです。
エバスチンは、様々な細胞に存在するヒスタミン受容体(ヒスタミンが結合することで、様々な反応をもたらすスイッチ)に先回りして結合して、ヒスタミンを結合させなくする働きがあります。
その結果、ヒスタミンが放出されても、その後の反応が続かなくなり、蕁麻疹や皮膚そう痒感、アレルギー性鼻炎の症状解消に効果を発揮します。
エバステルの一般的な使う量と回数
■用法・用量
通常、成人には、エバスチンとして1回5〜10mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。
引用:エバステル 添付文書
エバステルは、エバスチンとして1回5~10mgを1日1回経口投与が基本的な量です。
年齢や症状によって、増やしたり減らしたりするので、医師の指示に従って服用するようにしてください。
また、いつ服用するかについても医師の指示に従うのですが、基本的な考え方として、日中の症状がひどければ朝に、夜間の症状がひどければ夜に服用します。
副作用として、眠気があるので、その症状が強く出る場合は、夜に服用することが多いです。
エバステルの副作用
エバステルに報告されている主な副作用として、眠気・口渇・倦怠感・胃部不快感などがあります。
ヒスタミン受容体は中枢において覚醒に関与していることが分かっており、ヒスタミン受容体阻害することにより眠気やだるさを引き起こすことが分かっています。
その他、服用中で体調悪化や違和感を感じた場合は、医師に相談するようにしてください。
エバステルで気を付けることは?
眠気に注意
エバステルの副作用として眠気がありますので、自動車の運転、危険を伴う機械の操作、高所作業には注意が必要です。
無理をせずに眠いなーだるいなーと思ったら、休むようにしてください。
併用注意の薬あり
一緒に服用する薬に注意が必要な場合があります。
効きすぎてしまったり、効かなくなってしまったりするケースがあるので、現在服用中の薬については、お薬手帳を活用するなどして管理し、医師や薬剤師に適宜確認してもらうようにしてください。
エバステルのジェネリック(GE)ってあるの?
エバステルのジェネリックはすでに販売されており、エバスチン~~【メーカー名】の名前で販売されています。
希望する方は、薬局で処方せん受付時に申し出るようにしてください。
エバステルの市販薬(OTC)ってあるの?
エバステルはすでにOTCでも販売開始されています。
長期使用する場合は、病院で診察のうえ処方せんもらって薬局で薬をもらった方が安くすみますが、短期で使用して症状安定している方や、忙しくて病院行っている暇がない人は、OTC利用してもよいかと思います。
使用しても症状が全然よくならない場合や悪化している場合は、一度医師の診察を受けてください。
まとめ
エバステルは抗ヒスタミン薬です。
蕁麻疹や皮膚そう痒感、アレルギー性鼻炎の症状改善に用いられます。
かゆみや鼻水・鼻づまりを引き起こす原因である【ヒスタミン】のスイッチであるヒスタミン受容体に結合して、ヒスタミンによる活性化を抑えることで、そのような症状をでにくくさせます。
服用に際しては、医師の指示に従って使うようにしてください。
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