2017年8月24日更新
単純に興味があったので、薬価が最も高い薬について調べてみました。1日に使う量で調べたのではなくて、単純に1個or錠の値段で調べてみました。
薬価が最も高い薬は?
調べてみた限りで、一番薬価が高い薬は、ゼヴァリン イットリウム(90Y)静注用セットでした!!その薬価は、1セット当たり253万3477円です。
と、、、2017年8月24日まで記載していたのですが、2017年8月23日さらにそれを上回る薬が発売されることになりました。
スピンラザという薬で、その薬価はなんと1瓶932万424円です。
いやー。高すぎでしょ笑
スピンラザってなんの薬なの?
スピンラザは、乳児型脊髄性筋萎縮症という希少疾患に用いられる注射薬です。
有効成分は、ヌシネルセンナトリウムという遺伝子のような構造をしている物質です。
この物質が骨髄内に入ることによって、病気の悪さをする遺伝子を変化させ、正常な遺伝子にする効果が期待できます。
遺伝子レベルから病気を治す画期的な薬といえます。
希少疾患であり患者数が少ないことと、遺伝子をコントロールするという画期的な作用機序を持っているため、この値段がつけられたのでしょう。
ゼヴァリン イットリウム(90Y)静注用セットは何の薬なの?
この薬は、低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫やマントル細胞リンパ腫に用いる抗がん剤です。CD20モノクローナル抗体に放射線物質で標識してある薬です。ただでさえ薬価が高くなりがちな、モノクローナル抗体製剤に放射線物質を標識したことで、さらに薬価が跳ね上がったのだと推測されます。
CD20というのは、B細胞に発現している分子です。つまりこの薬は、B細胞が癌化してしまった患者さんに用いることで、そのB細胞を放射線で殺すことにより癌の治療に効果があるということです。
放射線医薬品であるので、用いることが出来る医療機関も限られており、この治療を受けることが出来る患者数も限られてしまっているようです。
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