はじめに
ミロル点眼液は緑内障や高眼圧症の治療に用いられる目薬です。
有効成分のレボブノロールは、非選択的β遮断を有することで、眼圧が高くなる原因である房水の産生を抑制することで、眼圧を低くします。
今回は、ミロル点眼液について、その効果効能、副作用や注意点について、紹介します。
目次
ミロル点眼液ってどんな薬?
ミロル点眼液ってどうやって効くの?
ミロル点眼液の用法・用量
ミロル点眼液の副作用
ミロル点眼液の注意点
まとめ
ミロル点眼液ってどんな薬?
ミロル点眼液は、緑内障や高眼圧症の治療に用いられる薬です。
有効成分は、レボブノロール。
日本では、2001年2月に販売が開始されました。
効能・効果
緑内障、高眼圧症
引用:ミロル点眼液 添付文書
緑内障とは?
緑内障とは、目の情報を脳内に送る視神経に障害がおき、視野(見える範囲)が狭くなってしまう病気のことを指します。
放置しておくと、失明してしまう病気でもあります。
視神経が障害してしまう原因は、眼圧にあります。
目のなかは、房水と呼ばれる水分で満たされており、内側からある程度の圧力を与えることで、球体を維持しています。
その人ごとに耐えられる眼圧は異なるのですが、眼圧が高くなることで視神経が障害するとされています。
(ただし、正常な眼圧であっても緑内障になってしまう方もおり、日本人ではこの正常眼圧緑内障が多いことがわかっています。)
ミロル点眼液ってどうやって効くの?
ミロル点眼液の有効成分、レボブノロールは、β受容体を遮断する効果があります。
β受容体を遮断することで、眼房水の産生を抑制し、眼圧を低くおさえることができると考えられています。
また、α1受容体を遮断する効果ももつため、眼房水の流出路を広げることで、眼圧を抑えることができます。
ミロル点眼液の用法・用量
用法・用量
通常、1回1滴を1日1回点眼する。十分な眼圧下降効果が持続しない場合は、1回1滴、1日2回まで点眼可能である。
用法・用量に関連する使用上の注意
1日1回又は2回点眼において、1回2滴以上を点眼しても効果は変わらないため、過量点眼にならないように注意すること。
引用:ミロル点眼液 添付文書
1回1滴を1日1回が通常であり、効果不十分な場合は1日2回に増やします。
1回2滴以上、目薬をしたとしても効果は変わらないので、1滴にとどめましょう。
※確実にはずしたことが分かったならば、もう1滴落としてもよいです。
ミロル点眼液の副作用
ミロル点眼液の副作用として、充血・しみる・目のいたみ・そう痒感などが報告されています。
使用していて、違和感や目の異常を感じるようであれば、使用を中止して医師に相談するようにしましょう。
ミロル点眼液の注意点
ミロル点眼液を使用できない人が設定されています。
洞性徐脈、房室ブロック(第II、III度)、コントロール不十分な心不全、心原性ショックのある患者
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
上記の病気を持っている人は、医師・薬剤師に申告するようにしましょう。
また、緑内障を患っている人は、服用してはいけない薬が多々あるので、病院受診するときは、緑内障を患っていることを医師に伝えるようにしましょう。
まとめ
ミロル点眼液は、レボブノロールを有効成分とする、緑内障・高眼圧症を改善する薬です。
β受容体の遮断を通して、眼房水の生成抑制を、α1受容体遮断作用により、眼房水の排出路を広げる効果があります。
使用に際しては、医師の指示どおりにつかうようにしましょう。
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